↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バンド  作者: こくぼなり
一章
PR
10/60

まえ

 お腹が満たされると、頭も回るようになる。これから学校に行かなければならない、ということに憂鬱を感じる。

 何もすることがないので、ソファに横になる。リモコンを探すが見つからないのでぼーっと携帯を見つめる。

 昨日なぜ吐いたのか?唐突に浮かんできた疑問が瞬時に、頭の中を駆け巡る。

 えぇーと、確かベースを見たときだった。あの時のことを思い出すと、今でも吐き気がする。

 そういえば、昨日青藍を抱きしめたときにも感じたっだけ?モヤがかかる頭の中を必死でかき分けていく。

 青藍、ベース、青藍、ベース…やはり関係しているのは赤華の言葉だろう。

 あの言葉はショックだったけれどここまでとは到底思っていなかった。

 いわゆるトラウマってやつだろう。はーあ、あの言葉を思い出した頭の痛さと、自分の精神の弱さを実感して思わずため息を漏らしてしまう。

 時計を見るともう5時を回っていた。もう何もかもが嫌になってくる。現実から目をそらしソファに顔をうずめるといつのまにか寝てしまっていた。

 すーっと襖が開く音が聞こえて目を覚ます。眠そうな妹がリビングに入ってくる。

「おはよ。」

 妹は私に特に関心を示さず台所に行く。しかし今日は何も作ろうとしない。

 気になって上半身を起こして台所を覗くと、ゼリー飲料を口にくわえながら学校に行く準備をしている。

「遅れるの?」

「うん、行ってきます。」

 慌ただしく出て行った妹にあっけにとられながら時計を見る。

 私もそろそろ準備をしなければならない。重い腰を上げ120キロはあると思われる制服を着る。

 「がんばれ」自分に言い聞かせながらドアを開ける。

 今日も日差しは刺すように降っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。