第3話 私とあなたのフルーツサンド -前編-
《連載についての追記》
再編集前に8月14日15:00時に中編を掲載すると載せていましたが、あまりにも出来が悪かったため、掲載は延長したいと思います。
加えて、この連載において、これまでの駄文とこれからの展開に個人的に納得がいくものではなく、しっかりと構想と文章を練ってから連載を再開したいと思います。(今までの話も書き直そうと思います。来年になるかもしれません。もっと面白くしたいです……)
いないかもしれませんがもし次を楽しみにしていた方がいたら申し訳ありません。
面白くして連載を再開させたいと思います。これまで読んでくださった方、本当ににありがとうございます。
また、この連載とは関係ありませんが、前々から書き溜めていたお話をクリスマス期間限定連載として掲載つもりです。
私のお話を開いてしまった縁のあるどなたかに読んでいただくことを楽しみにしております。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
花時計たおる
昨夜、といろはルリから在学中取り組むこととなる研究課題を提示された。
(三年間で恋愛を経験することか……)
本日、入学から二日目。といろは寮を出て、学校へ向かう途中である。どうしても考えてしまうのはやはり、これから向き合わなくてはいけない無理難題である。
そもそもといろは人のことを恋愛的に好きになったことはない。だからこその課題である。恋愛対象も未だ分からない。という具合だったが……
下駄箱から上履きを取り出し、さっと履く。ぐるぐると頭を回転させていた内に教室に着いてしまった。自分の席について、さっと鞄から携帯を取り出す。学校側から支給されているスマートフォンである。といろは昨日ルリから送られてきたメールから添付ファイル開く。
(どうしろってんだよ〜)
添付ファイルには五人の名前がフルネームで示されていた。
(とりあえずこの五人全員と仲良くしろってか。むずいって〜)
といろの直近の課題はこの提示された五人の男と親しくなって、自分が好きになれそうな一人を選び出すことである。
「といろちゃん、おはよう!」
といろはスマホの画面を急いで切り、挨拶を返す。
「おはよう、雫ちゃん」
金髪の美人は今日もよく映える笑顔でおはようと言ってくれた。といろにとって最初の友達。人見知りのといろにとってはもはや高校時代最初で最後かもしれない友達である。
「今日朝といろちゃんと一緒に学校まで行こうって連絡しようとしてたんだけど、連絡先交換してなかったよー」
「連絡先交換しよう!」
「なんか勢いがいいね、といろちゃん」
「よーし」
といろはスマホの画面を操作してメッセージ機能の友達追加ボタンを押した。
「これだ!」
その時学校中にチャイムが鳴り響いた。
「あ、ごめんといろちゃん後でまた交換しようね!」
「うん!」
入学二日目の学校生活が始まった。
朝のホームルーム終了後、といろたちはジャージに着替えて体育館へ移動する。
(ジャージも可愛らしいこと)
薄いピンク色のジャージである。
(あとは……)
といろは鞄の筆箱の中から小さなワイヤレスイヤフォンを取り出し、さっとポケットに入れ、トイレの個室に駆け込んだ。ポケットにしまっていたイヤフォンを取り出し、右耳につけ、イヤフォンを人差し指で長めに押す。
『あー、あー。といろさん聞こえますか?』
「聞こえます」
といろは先程からつけていた左腕の腕時計を口に近づけて応える。腕時計はといろの手首の内側に時計の盤面があり、それのどこかに音を拾うマイクが仕掛けられているようだった。声の主はルリ。朝突然といろの寮部屋に配達員がこの小さな片耳のワイヤレスイヤフォンと腕時計をよこしてきた。そして、
「といろさん、今日はこれらを使って身体測定とその後の学年レクを通してといろさんに五人の男子の紹介をします」
と言われたのであった。
といろはトイレから出て、教室に戻る。といろはウェーブ的なボブのヘアスタイルなため、イヤフォンはバレなさそうだ。
「名前の順で並んでね〜」
担任の教師が廊下に生徒を並ばせる。といろも並ぶ。混雑緩和のため、体育館に近いクラスから時間差で移動しているらしかった。
『すごい!高校生時代を思い出します!』
どこからどう見ているのか分からないが、ルリはこちらの様子が分かるようだった。
列は移動し始め、体育館に向かう。体育館では身長と体重を測るらしい。そんなことを担任は言っていた。
(おぉー、体育館に人がいっぱいいる!しかもみんなピンクジャージでなんかファンシー!)
「女子はこっち!男子はこっちねー!」
といろは女子の列に誘導される。
『あ、といろさんのクラスの番ですか?といろさん、成長しているといいですね』
いったいどこから見てるのかと聞いてみたいところだが、まだ周りに人が多いため、なかなか難しい。それがとてももどかしかった。
(身長伸びてなかったかー)
『次は聴力検査ですね』
「そうですね」
身長、体重の測定が終了したので、といろは聴力検査に向かう最中である。一人ひとりが時間差での移動となり、前後の人と距離があるため、普通のボリュームで話すのは難しいがルリとは話すことができる。
「あの、ずっと気になってたんですけどどこから私のこと見てるんですか?」
『いい質問ですね。実は色んなところに小さなカメラが設置されています』
「この学校は本当にプライバシーという言葉を知りませんね」
『親御さんがサインする契約書類にはしっかり明記されていますよ。項目が多いので大半のご家庭ではしっかりと読まれていないと思いますが』
「あーあの分厚い書類ですか」
『それです。とまあそんな感じに私がいる研究所の方からいくらでも皆さんの行動は見ることができます。ピンポイント一人の生徒を追跡する機能ももちろん搭載されています』
「それで今私を追っていると……」
といろは聴力検査、視力検査、内科検診など諸々の検査、検診を終え、学年レクが行われるという体育館までやってきた。最初に身長、体重を測定した体育館とはまた違う体育館らしい。皆クラスで二列ほどに並んで座っている。
『身体測定では五人は見かけませんでしたね』
「その五人の内同じクラスの人は朝に見かけたんですがね」
『入学初日に私が出した同じクラスの人の名前をなるべく覚える目標、役に立ったでしょう』
「たしかに少し役に立ちましたよ。名前を見た瞬間にピンと来ましたし」
体育館の入口で腕時計に向かって囁き声で会話するといろたち。後ろから人が来たため、といろは会話を切り上げ、自分もクラスの列に混ざり体育座りで座る。
『あ!一人いました。といろさんの位置から見えますね。隣のBクラスの列の可愛いヘアピンをつけた薄いオレンジ髪の彼をご覧下さい』
といろはBクラスの列を確認する。斜め前の少年という言葉が似合うその男子生徒がといろの見に写った。
こんにちは、花時計たおるです。
(いつかこれまでの話も一緒に改良版を投稿したいです。)
読んでいただいた方ありがとうございます。
※編集済み




