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見返り美人
恩も仇も、負債ばかりで、果たして私の低い返済能力で生涯の内に無事清算出来るのだろうか。
あまり深く人と関わらない質なので稀に着る恩は相対的に重く感じ、稀に着られる投げっ放しのつもりの恩も見返りという循環の中で私に加重を掛ける。
こうして私は義に絡め取られ非情でいられなくなる。
非情でいられなくなるから仇も貯まる。
恩も仇も、健康的に清々しく返せる人を尊敬する。
案外そんな人は重量も質量も推し測らない、機械的で非情な人なのだろうか。
そうであっては欲しくないのだけれども。




