スキル管理
「強力なスキルだと思ってたけど……強力過ぎたのかな」
「そうだね。もっと自由に使えたらいいんだけど、暴走するんだったら使わない方がマシかも」
「スキルって難しいな」
ライトの心の中にはもったいない気持ちがあるが、こればかりは納得するしかない。
むしろ、使い続けるのが危険というのは当然の主張である。
今回は運悪くナノが被害を受けることになったが、あのコウモリが自分のところにきていたらそれこそ取り返しがつかないことになっていた。
それに加えて、直接自分が被害を受けるスキルでなかったのも不幸中の幸いだろう。
これはアイラに一度注意されたことだ。
スキルの中には《剣神》や《睡魔》のように強力なスキルが存在している。
しかし、それらとは違った外れスキルもまた存在しているのだ。
命中率が著しく下がるスキル。
防御力が極端に下がるスキル。
状態異常を二倍で受けるスキル。
例を上げたらキリがない。
アイラは、ライトがこのような外れスキルを得ることを危惧して、スキルの実を食べすぎないよう管理していた。
その中でも《攻撃狂化》はギリギリ外れスキルとはならないはずだ。
使わなければいいだけの話なのだから。
自動で発動するマイナススキルに比べたら、そこまで支障をきたすことはないであろう。
「とにかく、一度帰ろ? スキルも試せたし、報酬も貰えるし、アイラちゃんも待ってるし」
「分かった。早く薬も買ってやらないといけないしな」
「よく分からないけど、気を付けて帰ってね」
既に帰る準備ができているレーナに、お見送りモードになっているナノ。
あまりゆっくりしているわけにはいかないのも事実である。
マリアの傷も、時間をかけたらもっと悪化する可能性があった。
できれば今日中に薬を確保しておきたい。
「よし、帰ろうか」
「うん。急げば何とか間に合うかも」
ライトとレーナは扉に手をかける。
「じゃあね、ナノ」
「バイバイ。もう来ないでね」
「冷たいな……」
当然すぎるお願いに苦笑いをしながら。
二人は古城をあとにする。
そしてアイラのため、マリアのためにも急いで馬車を走らせたのだった。
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