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新月の夜に狂気は潜む

《注意》

・文章力は皆無です。おそらく問題点だらけなため、そういったことがあればご指摘をお願いします。

・私がルルブしか持っていない+独自解釈を大量に用いているためもしかしたら矛盾点などが見つかる

可能性が大です。その場合はこの物語はこういったものなんだと思っていただければ幸いです。


以上のことに納得してもらえた人はどうぞゆっくりしていってください。

「...それは本当なんだろうな」

「嘘センサーがあんのになんで聞き返してるんだよ、本当だ。多分だけどな」

壮馬の話を聞き終えた騎士団たちは一様に疑いの眼を壮馬に向ける。

「信じられないだろうが、実際に起きてることだ。そして俺達はこの手段の穴を突くしかない」

「.....................分かった」

元々嘘ではないことは分かっていたニーナは壮馬の作戦を了承するが、依然他のメンバーはどっちつかずな態度を取り続けていた。


「......強襲するなら俺は明日を推奨する」

「明日?」

「明日があいつにとって大切な日だからな」

「......分かった、お前たち、この作戦に乗るかは個人で明日までに決めておいて欲しい」

「「「.........分かりました」」」

ニーナの言葉に他のメンバーは同意し、各々が部屋から出て行く。数人のメンバーは既に決めていたらしく、ニーナに作戦参加を伝えていた。


「...よし、今日はこれぐらいか、お前たちもよく決断してくれた。今日の所は戻って明日に備えてくれ」

数十秒後には、部屋には再び壮馬とニーナしかしなくなっていた。

「...さて、俺も準備しますかね」

「...お前、忘れてるんじゃないだろうな。本当は王城から出られない身なんだぞ?」

そうニーナの警告を聞くと、壮馬は思い出してかのように

「あぁ、そのことなんだがな?俺の準備、外でしかできないから、許可してくれ」

「お前、今度は何するつもりだ...」

呆れたように聞くニーナに、壮馬はしたり顔で答える。

「当然、勝つための仕込みってやつだ」

「......城壁からは出ないんだろうな」

「出ない出ない」

「......分かった...もう好きにしてくれ...」

もはや止めても無駄だと理解したのか、呆れながらも許可を出す。

「了解、あと、どっかに呼び笛ないか?ホイッスルホイッスル」

「?倉庫のどこかにあると思うが...それでどうする?」

「...さあな、見ることがあればのお楽しみってことで」

そう言うと、壮馬は部屋を出て行った。


「.........今日は色々なことがあるな...」

そう言いながらニーナが部屋を出て広間に戻ると――――

「.........ぁ」

あの時の少女―――イリアがキョロキョロしており、ニーナと目が合った。

「...こんばんは」

「........................こんばんは」

ニーナが声をかけると、イリアは長い沈黙のあとに挨拶を返す。


「............何か用ですか...?」

また更に沈黙が続いていたのをイリアが破る。

「あ...いや、用は無いが......」

「...ソーマ...元気にしてます...?」

「え?あ、あぁ...元気すぎるぐらいだ......」

ニーナの問いかけに若干焦りながら答える。

「......ならよかったです」

「......君は壮馬と仲がいいんだな」

「...バイトの斡旋ついでに...一緒に暮らしているだけ...です」

それを聞いたニーナはふとあることが気になった。


「君は壮馬とどのぐらい前に出会ったんだ?」

「......2週間ぐらい...前...です」

「............」

その時、ニーナが見たイリアの魔力は――――――

「...何か隠しているな」

「......便利な魔法ですよね、それ」

そう言うと、イリアは無表情から少し哀愁漂う雰囲気を出し始める。

「...壮馬さんにも内緒でお願いします」

と、さっきとは全く違う雰囲気になる。

「......それが君の素の口調か」

「......はい」

「...分かった、あいつには言わないでおこう」

「...ありがとうございます」

イリアがお礼を言うと、それっきり二人とも黙り込んでしまった。

「......壮馬さん、また危なっかしいことしてませんか?」

「!......あいつ、やっぱりいつも無茶やるのか...」

「...壮馬さんのこと...お願いします...無事でいられるように...」

さっきまでと同じような寂しい雰囲気を漂わせてはいたが、真剣に無事を祈っていたのは分かった。

「...あぁ、任せておけ」

ただそれだけ言ってニーナは広間を去っていった。



そしてそのままこの日は過ぎて行った――――――



次の日の夜、その時までに集まったメンバーは十数人程度だった。

「...結構少ないな」

「いや、十分だ。そんなに多くても困る」

そして、今いる場所...何の変哲もない廃屋。

前日の事件発生場所とは反対側の区画にある屋敷だ。

「しかし...なぜここに目を付けた?」

「ここ、昔は歴史好きな金持ちが住んでたらしいな、そんな場所はここしか無かったし」

そう言うと、壮馬は屋敷へと入っていき、それに続いて騎士団たちも入る――――――

「......何もないな」

ニーナの言うとおり、屋敷の中には何もなく、ただただ前の住人が置いただろうインテリアと何十年も放置された証拠である埃のみ。

しかし、埃に無数の足跡がついており、結構な人数が出入りしていたことは分かった。

「ほらな、ここが奴らの隠れ家だよ。あの黒幕自身が出入りしていただろうは反対側...昨日焼けた方の隠れ家だろうけどな」

「あっちの方にも隠れ家があったのか...」

「昨日言った『奴ら』の特徴からいって隠れ家から離れようとは思わないだろうからな、事件発生場所から割り出すのは簡単だった」

そんな会話をしながら進んでいくと、礼拝堂だろうか、そんな部屋に着く。


――――――――と、その時、部屋の隅から何かが立ち上がったのが感覚で分かる。

その姿は見えないが、じりじりと近づいてきている。

「..................」

そんな中、ニーナが思い出していたのは昨日の壮馬の話である。



「...まぁ、あの見えない奴の話からするか」

「あいつらの正体まで分かったのか?」

「あぁ、あいつらは『スペクトラル・ハンター』って呼ばれてる奴で間違いない」

壮馬が話し始めるのはあの化け物たちの正体。

「『スペクトラル・ハンター』......で、弱点などはないのか?」

「せっかちなやつだな、まぁ聞け」

一拍置いてから壮馬は話を続ける。

「まず、あれは人工的に作り出さなきゃいけない、自然に存在してる化け物じゃないわけだ、人間を『スペクトラル・ハンター』に変えるのが《スペクトラル・ハンターの変身》だ」

「ちょっと待て!じゃあ、奴は国民を...!?」

「違う、変身する本人が呪文の詳細を知っている上でその変身に同意しなきゃいけないから、国民ではない。その黒幕の協力者なはずだ」

「そ、そうか...」

その言葉にニーナは少し安心する。

「そんで、弱点だったか、弱点と思しきものとしては、奴らは命令されない限りは積極的ではない、もともとは守護者だということだ」

「守護者......何を守っている?」

「.........自分の命、変身するときに必要な像だ」

「命...?」

「『スペクトラル・ハンター』に変身するときに専用の小さな像を用意しなきゃならんのだが、変身した後は魂がその像に連結されてしまう、だからその像を破壊されるとそいつらは死ぬ」

「それが弱点か......」

「そう、だから国民を襲う時だって、そんなに像から離れたくないだろうから、近場の奴を襲ったはずだ、場所もすぐに割れるだろう」

「なるほど...」

しかし、その時ニーナにもっと根本的な疑問が生まれる。

「だが......そんなことをして奴は何をしようとしている?」

「.........神を呼ぶ、それだけだろうよ」

「神......確かにそんなことを言っていたが、一体どんな...」

「...森に石の祭壇、血の抜かれた死体、あと......もうすぐ新月だっけ?」

「...え?あぁ......確かそうだったはずだが...?」

一見何も関係ないような質問にニーナは答える。

「だったら話は簡単、そいつは『森の黒山羊』ってやつを呼ぼうとしてんのさ」

「......そいつが...やつが信仰している神か...」

「あぁ、だが呼ばれたらこの国、議論の余地なく滅びるだろうな」

「な...!?」

「当然、邪神なんて呼んだらな、世界だろうが余裕で滅ぼすに決まってる、でも呼ぶのが...狂信者って奴よ」

「狂信者......」

そんな奴らが今まで暗躍していたのだ、その事実に直面したニーナは自身が酷くちっぽけに思えてしまう。

国民の安全など、ほとんど守れていなかった、いやそんな危機すら知りもしなかったのだということを、今認識する。

「まぁ、そこは任せておけ、俺がやっておくさ」

「......壮馬、お前な」

「...ついてくるなら勝手にしろってば」

「........................」

「...ま、これが事件の全容だ。...ま、あんたらもよく考えておくことだ」

その時、壮馬の眼の色が変わる。

狂ったかのように酷く濁った決意のような何かが宿ったように感じる。

少しばかり恐怖感を抱いた騎士団の面々は壮馬を中心に後ずさる。

「この事件に足突っ込めば、多分戻れなくなる。かといって退いてもそん時、この国がどうなってるか分からない。それは自分で決めることだ」

ただただその言葉がとてつもない重さを孕んでいることだけは、その場にいる全員が理解した。



そんな昨日の話を思い出したニーナは敵の気配をガン無視して周りを見渡す。

そして、見つける。部屋の端にまとめて置いてある石でできた像を。

「あれだ!あの像を壊せ!私達の鎧は奴らの攻撃を数回防ぐ!特攻せよ!」

その言葉を皮切りにその場にいた騎士団全員が特攻する。

何人かは攻撃を受け、先に進めなくなるもすぐさま半分以上の騎士団が像に到達し、像を破壊した。

「「「ギャアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!」」」

そして、像を破壊した直後、何も見えない部屋のそこら中からおどろおどろしい悲鳴が轟く。

数秒後、埃まみれの床に倒れ伏す、異形の死体が現れた。

「......終わった......ん、壮馬はどこだ...?」

ニーナが安堵し、再び周りを見渡すころには、さっきまでいた少年の姿は跡形もなくなっていた。

「あいつッ!ここは任せる!私は奴を探す!」

そう言ってニーナはどこへ行ったとも知れぬ、少年を探しに屋敷を後にした。



「...そろそろ反対側のアジトが抑えられてる頃ですかね」

ほとんど焼けて無人となった区画で黒フードに身を包んだ男は呟く。

「※□◇#△!$♪×¥●」

意味不明な単語の羅列。しかし、数秒経っても何も起きない。

「......?なんだ...なぜ発動しな」

「しないよ、発動。もうぶっ壊しちまったからな」

その言葉に振り返ると、そこには何かの箱を握りつぶしている少年が立っていた。

「何ッ!?小僧、それをどこで!?」

「?町の壁の外だろ?まっさか同じこと思いついてたとは思ってなかったけどな」

不敵に笑いながら箱を捨て踏みつぶしながら少年は話を続ける。

「《消滅》の魔術、特別製の箱を置いた場所に瞬間移動できる魔術......実はさ、最初に脱走した時にその後の脱走が容易にできるように俺も作っといたんだよね、同じのを...ほとんど同じ場所に置いて、さ」

最初の脱走...イリアの家から回収した物こそ、その箱と《布石》用の白い石であった。

「!...お前も魔術師か」

「あぁ、お前よりは強い自信あるけど?」

「...どっから知っている?」

「全部だ、なんなら言っていってやろうか?」

「...是非、お聞かせ願いたいね」

この十数秒のやり取りでフード男も平静を取り戻したのか、不気味な笑みを浮かべながら応答する。


「ふむ、まずお前は『シュブ=二グラス』の信者...ニーナが言ってたでかい怪物って『黒い子山羊』だろ?」

「なるほど、そこは正解です」

「だけどなぁ、一つ引っ掛かってることがあったんだ、なんで人間を襲ってるのかってことだ」

「...というと?」

「『シュブ=二グラス』の招来には血液が必要であっても別に人間のじゃなくていいからだよ、動物狩ってた方が騒ぎにならないだろ?百害あって一利なしだ」

「...それで?」

そう聞き返すと、壮馬の顔が険しいものに変わる。

「とぼけんな、誰がバックにいる?まぁ、頭部が無いって時点でお察しだけどな」

「..................」

「大方《スペクトラル・ハンターの変身》もそいつらから教えてもらったんだろう、人材もな。その代りお前は人間を狩ってこいと命令されたんだろ」

「.........ノーコメントです」

「そうかい、まぁいい。あんたの敗因はな、俺みたいな魔術師の存在を考慮しなかったことだ」

「......もう勝ったと思ってるんですか?」

そう言いながらフード男はナイフを取り出す。

その目には人を殺す時の罪悪感などひとかけらも存在しない。

ただただ妄信、狂信している、禍々しい眼だ。

「そうだな......勝つには...」

しかし、一瞬、フード男の眼が動揺に染まる。


殺すしかねえもんな


その時の壮馬の眼は―――――――

空っぽだった。


何もない、何も見えない、ただただ闇が覗くだけ。

表情もない、色もない、ただただそれは覗いたものを映していた。

妄信、狂信を塗りつぶす、無、闇。

それを体現したかのような表情に一瞬放心せざるを得ない。


「さぁ、始めるぞ。狂人と狂人の戦いを」

フード男の意識を戻したのは、その少しの言葉。

「せいぜい、俺より狂ってみろよ」

何の感情もこもっていない微笑を顔に張り付けながら、狂人は言った。



狂信者ゴミ如きが、俺に勝てると思うなよ?



そして、始まった。ただ狂っているだけの戦いが―――――










《スペクトラル・ハンターへの変身》

この呪文の対象になった者は。不可視の状態で相手を襲うことのできるモンスターに変身する。

この呪文は呪文の使い手(自分で自分を呪文の受け手にする場合もある)に2POWを消費させ、特別に作られた小さな像と数種類の動物の血が必要である。

この呪文の対象は持っているすべての正気度ポイントを失う。

対象は呪文の事を知っていて自分から進んで対象になるのでなければならない。

呪文をかける者自身が呪文の対象でない場合には、呪文の使い手は儀式を行うために3D6正気度ポイントを失う。

対象は恐ろしい亜人間型のモンスター『スペクトラル・ハンター』に変身する。

新しい『スペクトラル・ハンター』は小さな像に精神的に連結されている。

モンスターの魂はその像の中にあるのである。

像が破壊されると『スペクトラル・ハンター』は傷を負うか、あるいは死んでしまう。


《シュブ=二グラスの招来/退散》

清めた石の祭壇へシュブ=二グラスを呼び寄せる。

呪文の使い手およびそのほかの参加者には、任意の値のマジックポイントのコストがかかる。

また呪文の使い手は1D10正気度ポイントを喪失する、

この神格が到着したときには、さらに正気度ポイントの喪失が起こる。

祭壇は暗い森の中に設置しなければならず、呪文は必ず祭壇からかけなければならない。

《じゅぶ=二グラスの招来/退散》の朱門は新月のときにしか、かけることはできない。

祭壇を清めるためには、200SIZ分の血液を石に振りかけ、石に血がかぶるようにする。

そしてこの暗黒の女神を招来するたびに、さらに新鮮な血液を祭壇全面に振りかけることが必要である。

祭壇に40SIZ分の血液を注ぐたびに《シュブ=二グラスの招来》の成功率が20%上昇する。

また呪文の成功率は、そこにいる黒い仔山羊1体につき10%ずつ上昇する。


《消滅》

呪文の使い手がフワッと煙のように消えたり、あるいは前もって準備しておいた箱のそばに瞬時に戻ってきたりできる呪文である。

箱を準備するために2POWが必要である。

1回の呪文にかかる時間は2秒ほどである。

呪文のコストは5マジックポイントと1正気度ポイントである。

場所は呪文の使い手の体の要素、例えば毛髪、歯、爪などの入った箱で出来た護符を作ることによって決められる。

箱は魔術によって準備するのであるが、作るのに約1日かかり、POW2ポイントをコストにしなければならない。

箱が準備できたら、何度でも《消滅》の呪文をかけることができる。

箱が破壊された場合、あるいは開けられて中身をばらまかれた場合にはPOWポイントは無駄に失われる。

もう1度呪文を働かせる場合には、もう1度箱を作らなければならない。

箱を置く場所は何百kmも離れていてもかまわない。

一度に2つ以上の箱を準備できるかもしれない。

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