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宇宙蟻地獄  作者: 八味とうがらし
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宇宙蟻地獄 退散 第一章 終

ネギを連れて帰る事をミコトに伝えると大国はエリア3でのリポートのまとめに入った。ネギは推進掘削機の整備を進め、スペースドックへの返送手配に入った。マンクセン達の研究は糸口が掴めないまま時間が過ぎた状態だったが、研究者の誰もが諦めるどころか全てを白紙にして、再三再四分析に取り組んでいた。ゴングウジから朝早くに連絡が入った。

「散布成分が完成しました」

サカキとミコトは共に喜び画面越しに互いに喜び合っていた。いよいよ計画の実行をする時が来た。サカキは緊急会議を招集し、全大臣を集め、全てのピースが揃いこれより散布作戦を実行する事を伝えた。その30分後に全世界に向けて散布計画の実行について説明とお願いをした。都市時間の明日10:00に計画を実行することを伝え、改めて全ての人々にお願いと、今までの協力に感謝をした。各エリアに計画実行のについて最後の説明を行なった。既にエリアリーダーはもちろん、各担当者も今までに何度もリハーサルを行っていたので行動に不安はなくあとは当日を迎えるだけとなっていた。ミコトの家には、サカキが手配した車が待っていた。ミコトは車に乗り込み運転手に身を委ねた。到着場所はもちろんゴングウジがいるスペースドック。すでにサカキも到着していた。ゴングウジはここにトリイや大国がいないことを残念がったが、時が時なので、それを仕舞い込んで、時間が来るのをひたすら待った。

「明日10:00に全世界の誰もがコーヒーを飲むのですね」

「その後散布を開始する」

散布については、この星全体を一刻も早く成分で覆い尽くすために、1000発のロケットを使い当初計画の半分の時間で覆い尽くす様にしていた。夜が明けついに全世界がミコトのコーヒーを飲む時が来たのだ。サカキが最後であろうインフォメーションをした。

「全世界の皆様何度も何度も延期をしてしまい申し訳ございませんでした。その間犠牲になられた皆様にはお悔やみを申し上げます。いよいよです。皆様一斉にコーヒーをお飲みいただきますようお願いたします。このままおまちいただければ画面下のカウントダウンを見ていただくことで、時間きっかりにコーヒーを飲んでいただけます。改めてご協力お願いたします」

サカキのお願いが終わると大きな時計がカウントダウンしていった。のこり4分と31秒。サカキのインフォメーションはゴングウジのコックピットから全世界へ発信された。全世界の誰もがコーヒーカップを片手に時間が来るのを待った。

「1分前」

10・9・8・・・・3・2・1誰もがコーヒを飲み干した。散布成分製造のため妨害電波を発していた5台の惑星探査機はいまでは発信源の移動を極地的に観察していた。発信源が今まで観測したことのない動きを始めた。ゴングウジはミコトに何か言いたそうだった。

「ゴングウジ君各惑星探査機に号令を出したまえ」

その言葉を待っていたゴングウジは各惑星探査機に発進命令を出した。当初の予定より早くミコトがゴングウジに許可を出したのは、やはり奴等の慌てた様な動きを観察できたからだ。各惑星探査機から予定空域に到達したとの報告が来た。

「全惑星探査機に告ぐ、散布開始1分調整」

各機が時計を合わせた。いよいよだった。時計が0を指した。各機一斉に散布を開始した。また全世界1000発のロケットが各地より発射されていた。ロケっトからの散布と惑星探査機からの散布が行われ、全世界、この星全体に成分が覆はじめていた。世界各所で大きな揺れと地鳴りがした。逆円錐形間没の穴から空に向かって何かが飛び出てきた。高速で飛び上がる物体に誰もが戦慄を覚えた。この計画の首謀者のミコトですら自らの計画が失敗したと思ったほどだ。この光景が数時間にわたって繰り広げられた。

「教授!やりましたね」

「・・・」

ゴングウジはこの状況を冷静に見守っていた。

「我々は奴らを追い出したんですよ」


第一章終わり


鳥居 トリイ

権宮司 ゴングウジ

尊 ミコト

榊 サカキ

荒神 コージン

禰宜 ネギ

万九千 マンクセン

大国 オオグニ

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