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宇宙蟻地獄  作者: 八味とうがらし
36/37

宇宙蟻地獄 順調

ネギもその選択を言おうとしていた。問題を問題と捉えず別の視点から前へ進む。このチームは過去最高となった。この判断が功を奏し目的物の回収作業は順調に進んでいった。坑道内は特殊樹脂で固められ安全を確保していた。そこに酸素が送られ推進掘削の作業スタッフが掘削坑道へ出て作業を始めた。ネギが外の作業スタッフに指示を送る。まずは目標物が安全かどうかを慎重に調べた。作業スタッフが坑道内に出る前にも安全確認はしていたが、未知の物質に、大国とネギはここでも慎重を極めていた。大きさの割に軽量な物質に作業スタッフも苦労なく運搬車に運び込んでいった。運搬車にしっかりとロックされた物質は、推進掘削機に取り付けられ一路地上へと向かった。持ち替えられた物質はすぐにマンクセンの研究機関に運び込まれた。そこでは大型スキャナーによる物質の中を探ったが、わずか数センチの厚みをスキャンニングすることができなかった。マンクセンもほとほと困っていた。ただこの物資こそ、宇宙アリジゴクもしくは宇宙ウスバカゲロウの何かなのだ。この物資はマンクセンの探究心を高ぶらせていった。

「エリア3の研究者の皆さんマンクセンです。私たちエリア3には宇宙アリジゴクの何かと思われる物体が運び込まれています。ぜひ皆様のお力をお貸しください」

マンクセンはエリア3の全研究者に一斉メールを送った。それだけこの物体は未知なのだ。あのマンクセンがこの様なメールを送ってくるとは!研究者は口々にメールのことを話し、新設の研究機関がある建物に出向いた。

「これが生物の一部?」

安全のため手に触れること禁止していたため、質感を確かめることができない研究者達は遠巻きに観て感想を述べていた。全ての研究者だ一通り見学を終えた頃合いに再びメールが来た。

「マンクセンです。見学ありがとうございました。この物体の正体を解明してやろう!と言う研究者様ぜひエントリー願います。待ってます。マンクセン」

およそビジネスメールのそれとは違うなんとも言い難いメールなのだが、不思議と研究者達に伝わりエントリー者が多数出た。選考に困ったが、一つ目のふるいは今現在重要な研究中のものは丁重に断りを入れお引き取り願った。次のふるいは、簡単だった。ホンモノの意欲を持って解明しようとする気持ちだった。それは、今までの研究態度を見れば済むことだったからだ。そのふるいの後に残った数名を新たに研究員として招き入れた。マンクセンは一同を集め正式に研究所を開所した。その集まりの中にはネギ、大国他作業スタッフもいた。

「マンクセンです。今日より本格的にこの研究所は動き出します。この研究成果はそのまま全世界の未来になります。どうか皆様!皆様のお力をこの研究に出し切ってください」

そう挨拶をすると一斉に拍手が沸き起こった。ネギと大国はその場を離れロビーで今後について話していた。

「ネギさん、お疲れ様でした。お陰でこんな素晴らしい成果をあげることができました」

「大国さんこちらこそですよ。大国さんの沈着冷静な対応が我々スタッフを落ち着かせてくださったんですよ」

ひとしきり作業の苦労話に花を咲かせた。

「大国さんこれからどうされるんですか?」

「一度ミコト教授のところに帰ろうと思っています。今回搬送された物体の調査研究は、マンクセンリーダーがこんな素晴らしい環境を整えて進めてくれています」

「そうですね研究過程もミコト教授へ逐一連絡がされると言いますからね」

「どうです!ネギさんも一緒にミコト教授のところに行ってみませんか?」

「あー面白いですね。あのゴングウジが素直に言う事聞くのですから、一度会ってみたいですね」

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