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嘘吐き探偵の魔法戦記(エストラッテ)   作者: 篠風 錬矢
第3章 カムイ編
28/35

事件の真相

再投稿版です。詳しくは後書きをご覧下さい。

「ん……!」

僕は目を覚ました。

「お気付きになられましたか、真澄様」

帝国兵が僕の枕元に控えていた。

「……えーっと……」

「真澄様は白夜様に打ち勝ったのでございます」

帝国兵が恭しく告げた。

……そうだ、僕は昨夜姉さんと戦ったんだ。それから……ああ、気絶したんだっけ。それで朝までグッスリか。

「そうだ、魔龍はどうなったの!?」

アリシア達が迎え撃った筈だが、初めて戦った時に手も足も出なかったのだ。

「それが……途中で撤退したようなのです」

「撤退?魔龍が?」

「はい」

……何でだろう。撤退するという事は破壊本能のままに暴れる魔物ではなく、れっきとした知性を持ち合わせているという事になる。だとしても、一度勝った相手を前に何で撤退するんだろう……?

「……真澄様?」

「あぁ、ゴメンゴメン。それで皆はどうしてる?」

「真澄様をお待ちです」

「?」



僕は帝国兵に案内された部屋に入った。

「皆、無事で良かったよ…………あ」

「マスミ」

アリシアが振り返った。

アリシア、エリン、レイ、アレッド……そして白夜がいた。

「…………真澄」

「姉、さん……!」

白夜の眼は昨夜までのような無機質なものではなく、しっかりと僕の姿を捉えていた。

「心配かけたわね、真澄」

「姉さん……良かった……!」

……洗脳が解けたんだ。

「マスミも来た事だし、話を聞かせて貰いますよ」

「そうね」

「そう言ってたもんね」

「ああ」

白夜に対するアリシアの発言に、エリン達が頷いた。

「分かってるわ。でも、場所を変えさせて貰うわ。私がここにいたら帝国兵達が休まらないし、何より色々忙しいだろうから」

「それはそうかもしれないけど、場所を変えるって何処に行くのさ?」

今この如月村に、安全な場所があるのだろうか。

「私達の家よ」



白夜についていき、如月邸に到着したのは夕方だった。

和風の大きな屋敷である。

「……ここが、マスミの実家ですか」

「大きいわね」

「でも低いね」

「二階が無いように見えるんだが……」

アリシア達の感想を無視して、白夜は門を開けた。

「さ、入って」



僕達は和室に円になって座った。

「椅子は無いのかしら……?」

エリンやレイは首を傾げているが、無いものは無い。

「さて、私に起きた出来事を話すわね」

そう言って、白夜は語り始めた。



ある夜に、不審者が村に侵入した事を察知した白夜は部下の兵士達を率いて出撃した。

しかしその敵は兵士達を容易く操り、白夜すらも闇の力に憑依された。

自我を保てる時間が限られていると読んだ白夜は、その闇の力が仕向けてくる行動から目的を推測し、先手を打った。

それが、天羽々斬及び八岐大蛇の力の奪取と真澄の第二魔法体系(セカンドグリモワール)である事。

故に白夜は天羽々斬から八岐大蛇の力を真澄に吸収させ、天羽々斬を海に投棄し、真澄を逃がそうとした。

しかし真澄を逃がす寸前で闇の力に乗っ取られてしまった。



「……以上よ。操られていたとはいえ、本当に申し訳無いわ」

白夜は頭を下げ、額を畳につけた。

「姉さん、顔を上げてよ」

「悪いのはその不審者だぜ」

「……!」

アレッドがフォローしたところで、僕達はある事に気がついた。

……本当の敵がいる。まだ戦いは終わっていない!

「ビャクヤ、その敵とは何者ですか?」

アリシアが問う。

「…………バルハート卿、そう名乗っていたわ」

「!」

バルハート卿というのは、西洋において名を轟かせた騎士の名であり、名前だけなら僕でも知っているレベルだ。

しかし五年前に突如失踪し、死亡説が流れたが未だに遺体は発見されていない。

「そんな筈はありません!」

「!?」

アリシアが急に声を荒げたので、僕達はアリシアに注目する。

「アリシア、何か知ってるの?」

レイの問いかけに、アリシアは顔を蒼白とさせて答えた。

「知ってるも何も……バルハート卿、本名ヴァールハイト・ライアータ……私の実の父ですよ。五年前に私が殺した筈の……ね」

えーっと、この話は一度手違いで白夜決着より早く投稿されました。私は割り込み投稿すれば良いものを、削除してしまいました。バックアップも取ってなかったので、書き直す事になりました。時間の都合上不要シーンをザクザクとカットしたので、元々の半分の文字数になってしまいました。ここに、深くお詫び申し上げます。

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