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姉妹レンタル  作者: なんなん


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星眠りの山脈!古代巨人と九つの星の神殿

### 1.紫色の星が輝く朝


第九大陸アルカ・ノヴァの星の都ルミナリア。


翌朝、ユウマたちは宿屋の広間に集まっていた。


「昨日の紫色の星、まだ見えるね!」


ナナが窓の外を指さした。


北の空には、昼間にもかかわらず巨大な紫色の星が輝いていた。


アステルが星の羅針盤を調べる。


「不思議だ。あの星は普通の天体じゃない。星眠りの山脈から放たれている魔力のようだ」


エリオがうなずいた。


「九つの星の神殿と関係がありそうだね」


そこへ、リシアが駆け込んできた。


「皆さん! 大変です!」


ユウマが立ち上がる。


「どうしたの?」


リシアは昨夜の出来事を説明した。


黒い外套の青年ヴァルドが星界の塔に現れたこと。


失われた第九の記録を探していること。


そして、九番目の星を目覚めさせたこと。


「ヴァルド……」


アヤがつぶやいた。


「その人も神殿へ向かっているの?」


「おそらく、そうだと思います」


リシアが答えた。


ユウマは仲間たちを見渡した。


「だったら、僕たちも行こう!」


### 2.星眠りの山脈への旅


ルミナリアを出発した一行は、北へ向かう街道を進んだ。


道の両側には、青く輝く草原が広がっている。


空には二つの太陽が浮かび、時折、小さな浮遊島が影を落としていた。


「この大陸、本当に不思議だね!」


ミオが言った。


ソラが笑う。


「歩いているだけで新しい発見があるよ!」


ハルは道端に落ちていた小さな石を拾った。


「見て! この石、星みたいに光ってる!」


アステルが調べる。


「星晶石だね。アルカ・ノヴァ特有の鉱石らしい」


ノアが地図を確認した。


「この先に、星風の谷があるみたいだ」


カナタが言った。


「そこを越えれば山脈のふもとだね」


しかし、谷へ近づくにつれ、風が強くなってきた。


ゴォォォォッ!


「うわっ!」


ナナが帽子を押さえた。


ルミが叫ぶ。


「みんな、気をつけて!」


谷の上空では、銀色の風が渦を巻いていた。


### 3.星風の谷


星風の谷には、細い石橋が一本だけ架かっていた。


橋の下には深い谷が広がっている。


「この橋を渡るの?」


アヤが尋ねた。


ノアがうなずいた。


「ほかの道は大きく遠回りになるみたいだ」


しかし、橋の上では強い風が吹き荒れていた。


ソラが風の流れを調べる。


「この風、一定の間隔で向きが変わっている!」


アステルが観察した。


「本当だ。星の光が強くなると、風向きが変化するみたいだね」


ハルが言った。


「じゃあ、風が弱くなる瞬間を狙えば渡れる!」


レイが橋の石柱を調べる。


「ここに古い紋章があるわ」


フィリアが読み上げた。


『星の風を恐れるな。風の声を聞け』


ユウマはうなずいた。


「ソラ、頼める?」


「もちろん!」


ソラは目を閉じ、風の流れに意識を集中させた。


「今だ! みんな、進んで!」


ユウマたちは石橋を渡り始めた。


途中で強い風が吹いたが、ソラが風の魔法で流れを整え、フィリアが光の障壁を作った。


カナタとノアは仲間たちを支え、全員が無事に橋を渡り終えた。


「やった!」


ナナが歓声を上げた。


### 4.山脈に眠る巨大な石像


夕方、一行は星眠りの山脈のふもとへ到着した。


そこには、巨大な石像が立っていた。


高さは百メートルを超えている。


全身に星の紋章が刻まれ、胸には九つの宝石が埋め込まれていた。


「大きい……!」


ミオが息をのんだ。


ハルが見上げる。


「これが古代巨人なのかな?」


リシアがうなずいた。


「伝説にある、神殿の守護者だと思います」


すると、石像の胸にある紫色の宝石が輝き始めた。


ゴゴゴゴゴッ!


地面が揺れ、石像の目に青い光が灯った。


「何だ!?」


ユウマが身構える。


巨大な石像は、ゆっくりと顔を下げた。


そして、低い声で語りかけた。


「千年の時を越え、ついに旅人たちが現れたか」


エリオが尋ねる。


「あなたが、九つの星の神殿の守護者?」


「そうだ。我が名はガルディオン」


巨人は胸に手を当てた。


「九つの星の記録を守る、古代の番人である」


### 5.古代巨人の問い


ガルディオンはユウマたちを見渡した。


「神殿へ進みたいのなら、我が問いに答えよ」


ユウマがうなずく。


「分かった!」


巨人は静かに尋ねた。


「世界に、たった一つの真実しか存在しないとしたら、お前たちはどうする?」


仲間たちは顔を見合わせた。


ナナが首をかしげる。


「一つの真実?」


アステルが考え込んだ。


「難しい問いだね」


ガルディオンは続けた。


「ある者には正しく見えることが、別の者には間違って見えることもある」


「それでも、すべてを一つの答えにまとめるべきか?」


ユウマはしばらく考えた。


そして、静かに答えた。


「僕は、無理に一つにまとめたくない」


巨人の瞳が輝いた。


「なぜだ?」


「同じ出来事でも、見る人によって感じ方が違うから」


アヤが続けた。


「だからこそ、お互いの話を聞くことが大切なのよ」


エリオもうなずいた。


「一つの事実を確かめることと、みんなの考えを一つにすることは違うんだ」


ガルディオンは長い沈黙の後、うなずいた。


「よい答えだ」


### 6.九つの星の試練


しかし、巨人はまだ道を開かなかった。


「だが、問いはこれだけではない」


「まだあるの!?」


ハルが驚いた。


ガルディオンの胸にある九つの宝石が輝き始めた。


青、赤、金、緑、白、黒、銀、虹色、紫。


「九つの星は、それぞれ異なる願いを表している」


ルミが尋ねた。


「どんな願いなの?」


ガルディオンは答えた。


「知識、勇気、希望、生命、調和、記憶、時間、可能性。そして、九番目は……」


そこで巨人は言葉を止めた。


ユウマが尋ねる。


「九番目は?」


ガルディオンは紫色の宝石を見つめた。


「まだ名づけられていない願いだ」


アステルが驚いた。


「名前がないの?」


「そうだ。九番目の星は、千年前から空白のままだ」


エリオがつぶやいた。


「それが、失われた第九の記録と関係しているんだね」


ガルディオンはうなずいた。


「神殿の奥へ進めば、その理由を知ることになる」


### 7.ヴァルドの登場


そのとき、山脈の上から声が響いた。


「ずいぶん時間がかかったようだな」


ユウマたちが振り返ると、岩の上に黒い外套の青年が立っていた。


紫色の瞳。


黒い髪。


星の紋章が刻まれた外套。


リシアが叫んだ。


「ヴァルド!」


青年は静かに微笑んだ。


「やはり、お前たちもここへ来たか」


ユウマが尋ねる。


「君がヴァルド?」


「そうだ。私は失われた第九の記録を探している」


アヤが警戒する。


「どうして記録を探しているの?」


ヴァルドは答えた。


「千年前、私の祖先はこの大陸から姿を消した」


「姿を消した?」


ミオが驚いた。


「その理由が、九番目の星に隠されている」


ヴァルドは巨人を見上げた。


「ガルディオン。私は真実を知るために来た」


巨人は低い声で答えた。


「ならば、お前も問いに答えよ」


「答える必要はない」


ヴァルドは紫色の宝石を取り出した。


「私は、すでに九番目の星の欠片を持っている」


その瞬間、ガルディオンの胸にある紫色の宝石が激しく輝いた。


ゴゴゴゴゴッ!


山脈全体が揺れ始めた。


### 8.紫の星の暴走


「何が起きているの!?」


リシアが叫んだ。


ガルディオンは苦しそうに胸を押さえた。


「九番目の星が……目覚めようとしている!」


ヴァルドの持つ宝石から、紫色の光が放たれた。


光は巨人の胸へ伸び、九つの宝石をつないでいく。


アステルが叫んだ。


「危ない! 九つの星の力が不安定になっている!」


ヴァルドも驚いた。


「なぜだ!? 私は記録を開こうとしただけだ!」


エリオが叫ぶ。


「ヴァルド! その宝石を離して!」


しかし、宝石はヴァルドの手から離れなかった。


「離れない……!」


ガルディオンの体に亀裂が走る。


「このままでは、神殿の封印が崩れる!」


ユウマが叫んだ。


「みんな、巨人を助けよう!」


フィリアが光の障壁を作り、ソラが暴風を抑えた。


カナタとノアは崩れかけた岩場から仲間を避難させる。


ハルとアステルは宝石の光の流れを調べた。


「ユウマ! 八番目の紋章なら、九つの星の力を一時的に分けられるかもしれない!」


「分かった!」


ユウマは八番目の紋章を掲げた。


白と黒の指輪が重なった紋章から、七色の光が広がった。


すると、紫色の光が少しずつ弱まっていった。


ヴァルドの手から宝石が離れ、空中へ浮かび上がる。


ガルディオンはゆっくりと体勢を立て直した。


「助かった……旅人たちよ」


ユウマは息をついた。


「よかった!」


ヴァルドは宝石を見つめた。


「私は……何を目覚めさせようとしていたんだ?」


### 9.開かれた神殿の扉


ガルディオンはヴァルドを見下ろした。


「九番目の星は、単なる宝物ではない」


ヴァルドが尋ねる。


「では、何なのだ?」


巨人は静かに答えた。


「千年前、人々が未来へ託した、まだ完成していない願いだ」


エリオがつぶやいた。


「完成していない願い……」


ガルディオンはユウマたちを見渡した。


「お前たちは、力を奪うのではなく、暴走を止めるために協力した」


「それが、神殿へ進む資格だ」


巨人は巨大な手を地面へ置いた。


ゴゴゴゴゴッ!


山脈の岩壁が左右に開き、巨大な石の扉が現れた。


扉には九つの星が刻まれていた。


「九つの星の神殿への道を開こう」


ユウマは目を輝かせた。


「ありがとう、ガルディオン!」


しかし、巨人は最後に警告した。


「気をつけよ。神殿の奥には、千年前の選択がそのまま残されている」


リシアが尋ねた。


「千年前の選択?」


「そうだ。そして、その選択を変えるかどうかは、お前たち自身が決めなければならない」


ヴァルドは静かに言った。


「私も行く」


アヤが尋ねる。


「一緒に?」


ヴァルドはうなずいた。


「私は祖先の真実を知りたい。だが、先ほどのように力ずくで記録を開くつもりはない」


ユウマは微笑んだ。


「だったら、一緒に調べよう!」


ヴァルドは少し驚いたが、静かにうなずいた。


こうして、ユウマたちはヴァルドと共に九つの星の神殿へ足を踏み入れた。


神殿の奥では、九番目の紫色の星が静かに輝いていた。


そして、誰もいないはずの広間から、少女の声が響いた。


「ようやく来てくれたのですね……」


ユウマが足を止める。


「誰だ!?」


声は続けた。


「私は、千年前に封じられた第九の記録」


「あなたたちに、最後の選択を託すために待っていました」


暗闇の奥で、巨大な水晶がゆっくりと輝き始めた。


その中には、千年前の姿のまま眠る、一人の少女がいた。


第九大陸の真実が、ついに明かされようとしていた。


次回「封印された少女! 千年前の第九の記録」


九つの星の神殿で発見された、水晶の中に眠る謎の少女。彼女はなぜ千年前から封印されていたのか? ヴァルドの祖先が消えた理由と、世界の果ての門に隠された秘密が明らかになり始める!

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