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姉妹レンタル  作者: なんなん


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忘却の星へ続く紫色の道

星を失ったプラネタリウムに星空を取り戻した悠真たち。


青、緑、金色の三つの星の力によって、町には美しい星空が戻っていた。


しかし、投影装置に表示された謎の地図には、まだ輝いていない紫色の星が一つ残されていた。


『第∞世界の境界に眠る、忘却の星。すべての記憶を守る者よ、次なる光を探せ』


「忘却の星か……。いったい、どんな場所にあるんだろう?」と悠真。


ルミは投影装置を調べながら答えた。


「地図の端に、小さな文字があります。どうやら、星の場所を示す手がかりのようです」


「なんて書いてあるの?」とアヤ。


「『朝日が昇らず、夕日も沈まない場所。昨日と明日が交わる境界に、紫色の道は現れる』とあります」


「朝日も夕日もない場所……?」とミオ。


「普通の町ではなさそうだね」とソラが考え込んだ。


そのとき、投影装置の画面が突然紫色に光った。


ピカッ!


ドームの天井に、一つの紫色の星が映し出された。


星から細い光の筋が伸び、町の外にある古い森を指し示している。


「もしかして、あの森が入口なんじゃない?」とナナ。


悠真は仲間たちを見渡した。


「よし、明日の朝、あの森を調べに行こう!」


一行は旅の準備を整え、翌朝、プラネタリウムを出発した。


## 時計の止まった森


町を出てしばらく歩くと、深い森が現れた。


入口には、古びた石の門が立っていた。門の上には、時計の文字盤のような模様が刻まれている。


不思議なことに、門の両側にある二つの時計は、どちらも針が同じ場所で止まっていた。


「この時計、壊れているのかな?」とハル。


ソラが文字盤を調べた。


「壊れているというより、時間そのものが止まっているように見えるね」


悠真が門に手を触れると、石の表面に紫色の文字が浮かび上がった。


『ここを通る者は、忘れたくない記憶を一つ思い出せ』


「忘れたくない記憶……」


アヤは、仲間たちと初めて冒険に出た日のことを思い出した。


ナナは、みんなで力を合わせて困難を乗り越えたときのことを思い浮かべた。


ハルは仲間たちと笑い合った日々を、ミオは旅先で出会った人々の笑顔を思い出した。


ソラは、仲間たちと知恵を出し合って謎を解いた瞬間を思い返した。


ルミは、星空を失ったプラネタリウムで、もう一度星を見たいと願った人々のことを思い出した。


そして悠真は、仲間たちと初めて第∞世界を旅した日のことを思い出した。


一人ひとりが大切な記憶を心に浮かべると、門の時計がゆっくりと動き始めた。


カチッ、カチッ、カチッ……。


最後に、門が静かに開いた。


「みんなの記憶が、鍵になったんだね」とミオ。


「忘れたくない思い出があるからこそ、前に進めるんだ」と悠真は答えた。


一行は門をくぐり、森の奥へと進んでいった。


## 昨日と明日が交わる場所


森の中は、まるで夢の中のようだった。


空は明るいままなのに、太陽も月も見当たらない。


木々の葉は風もないのに揺れ、道の先には昨日見た景色と、まだ見たことのない景色が交互に現れていた。


「なんだか、時間が混ざっているみたい……」とアヤ。


そのとき、道の先から小さな白い鳥が飛んできた。


鳥は一行の前に降り立つと、紫色の羽根を一枚落とした。


「この羽根、地図と同じ色だ!」とナナ。


羽根に触れると、空中に紫色の道が現れた。


道の先には、古い図書館のような建物がそびえていた。


入口の看板には、こう書かれていた。


『第∞世界・記憶の大図書館』


「記憶の大図書館……。忘却の星について、何かわかるかもしれない」と悠真。


一行は建物の扉を開けた。


中には、天井まで届く本棚が並び、無数の本が淡い光を放っていた。


ところが、受付には誰もいない。


「すみませーん! 誰かいませんか?」とナナが呼びかけた。


すると、本棚の奥から一人の人物が現れた。


長い銀色の髪に、紫色のローブ。


その人物は悠真たちを見つめ、静かに言った。


「ここへ来たということは、忘却の星を探しているのですね」


「あなたは誰ですか?」と悠真。


「私は記憶の司書、エリシア。この図書館に保管された、あらゆる世界の記憶を守っています」


エリシアは一冊の分厚い本を取り出した。


表紙には、紫色の星が描かれている。


「忘却の星は、かつて第∞世界の境界を照らしていました。しかし、ある出来事によって輝きを失い、記憶の彼方へ消えてしまったのです」


「ある出来事って?」とハル。


エリシアは本を開こうとした。


しかし、ページは固く閉ざされていた。


「この本には、忘却の星が消えた理由が記されています。けれど、その記憶は封印されています」


「どうすれば読めるようになるんですか?」とソラ。


エリシアは、図書館のさらに奥を指さした。


「三つの記憶の鍵を集めなければなりません。鍵は、それぞれ異なる場所に隠されています」


## 最初の記憶の鍵


エリシアが手をかざすと、空中に三つの光が現れた。


一つ目は青色。


二つ目は緑色。


三つ目は紫色だった。


「最初の鍵は『過去の記憶』。二つ目は『現在の記憶』。最後の鍵は『未来への記憶』です」


「未来への記憶って、まだ起きていないことなのに?」とミオ。


「未来への記憶とは、これから何をしたいのか、何を大切にして生きたいのかという願いのことです」


エリシアは、青色の光を悠真たちの前に差し出した。


「最初の鍵は、この図書館の地下にあります。けれど、そこには過去の出来事を映し出す不思議な部屋があります」


「過去の出来事……」


悠真は少し緊張した。


エリシアは優しく続けた。


「大切なのは、過去を変えることではありません。そこから何を学び、何を未来へ持っていくかを見つけることです」


一行はうなずき、地下へ続く階段を下り始めた。


階段の先には、青い扉があった。


扉の中央には、見覚えのある六人の姿が描かれている。


悠真、アヤ、ナナ、ハル、ミオ、ソラ。


その下には、短い言葉が刻まれていた。


『最初の冒険を、もう一度思い出せ』


悠真が扉に手を触れた瞬間、青い光が広がった。


目の前の景色がゆっくりと変わり始める。


そこに現れたのは、悠真たちが初めて第∞世界を旅した日の光景だった。


「これは……僕たちの思い出だ!」


しかし、景色の中には、悠真たちの記憶にない人物が一人だけ立っていた。


その人物は紫色のローブをまとい、顔を隠していた。


そして、こちらを振り返ると、はっきりと言った。


「ようやく来たね。忘却の星を探す者たちよ」


悠真たちは息をのんだ。


「あなたは誰なんだ?」


人物は答えず、手のひらに小さな紫色の光を浮かべた。


「その答えを知りたければ、まず自分たちの記憶と向き合うことだ」


次の瞬間、青い扉が閉じた。


悠真たちは、過去の記憶が映し出された不思議な部屋に閉じ込められてしまった。


最初の記憶の鍵を手に入れるための試練が、今、始まろうとしていた。

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