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新たな旅立ち

『みんなの家』が完成してから数日。


村には毎日たくさんの人が集まるようになった。


子どもたちは遊び、大人たちはお茶を飲みながら話をする。


「ここがあるだけで、安心するね。」


そんな声を聞くたびに、悠真たちは嬉しくなった。



---


ある朝。


スマイルキャラバン号の前に、理事長から届いた荷物が置かれていた。


中には一枚の地図と手紙。


> 「次の依頼地は、海の近くの町です。」


「そこには、人との関わりを失いかけた人たちが暮らしています。」


「皆さんの力を貸してください。」




あかりが地図をのぞき込む。


「海の町!」


「楽しそう!」


ひかるも微笑む。


「でも……また何か問題があるのかもしれないね。」


悠真はうなずいた。


「そうだな。」


「でも、今までだって乗り越えてきた。」



---


出発の日。


白石誠一も見送りに来ていた。


「悠真くん。」


「君たちは、私が昔できなかったことを続けてくれている。」


悠真は首を振る。


「違います。」


「これは俺たちだけじゃなく、出会ったみんなで作っているものです。」


誠一は嬉しそうに笑った。


「……そうか。」


「それが本当の『みんなの家』なんだな。」



---


スマイルキャラバン号は海へ向かって走り出した。


車内では、いつものようににぎやかな会話が続く。


「海なら海のイベントをやりたい!」


あかりが言う。


「私は海辺の図書コーナーを作ってみたい。」


ひかるが答える。


「私は魚料理を覚えたいな。」


さくらが笑う。


ひまりは窓の外を見ながら言った。


「……新しい場所でも、きっと誰かが待ってる。」


美咲もうなずく。


「うん。」


「私たちが最初に出会った時みたいにね。」


悠真はみんなの笑顔を見て微笑んだ。



---


夕方。


海辺の町へ到着。


しかし、町は少し寂しげだった。


港には船が並んでいるが、人の会話は少ない。


「こんにちは!」


悠真たちが声をかけると、町の人は少し驚いた顔をする。


その時、一人の少女が駆け寄ってきた。


「あなたたちが……『みんなの家』を作る人たち?」


「そうだけど。」


悠真が答える。


少女は不安そうに言った。


「お願いがあります。」


「この町を……もう一度、笑顔のある場所にしてください。」


「でも……。」


少女は港の奥を見る。


そこには、誰も近づかなくなった古い灯台があった。


「あの灯台には、この町の秘密があります。」


「そして、その秘密を知ると……みんな離れていくんです。」


悠真たちは顔を見合わせる。


また、新しい謎が始まろうとしていた。

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