↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姉妹レンタル  作者: なんなん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
153/421

世界の境界線

ミナトの港。


悠真たちは、謎の時計を囲んでいた。


時計の文字盤に浮かんだ言葉は――。


『境界』


ゼロスは銀河年代記を閉じる。


「世界と世界の間には、本来、境界があります。」


ノノが首をかしげる。


「どうして?」


「それぞれの世界には、それぞれの時間、法則、歴史があるからです。」


悠真が時計を見る。


「じゃあ、世界をつなげたら……。」


ゼロスは頷いた。


「互いの世界が混ざる可能性があります。」



---


境界が薄くなる


そのとき――。


ミナトの空に、奇妙な現象が起きた。


空の一部分が透明になり、その向こうに別の世界が見える。


そこには大きな雪山。


さらに別の場所には海。


そして、空中都市まで見えている。


ミナが驚く。


「違う世界が見えてる!」


アシタが空を見る。


「境界が薄くなってる。」



---


最初の混ざり合い


突然、ミナトの港に――。


雪が降り始めた。


しかし今日は夏。


ノノが雪を手に取る。


「冷たい!」


リナが海を見る。


「海の色まで変わってる。」


一方、街の上空には見たことのない鳥が飛んでいる。


世界の一部が、別の世界と混ざり始めていた。



---


時計の役割


悠真が時計を調べる。


すると文字盤が変化した。


『境界を閉じる』


『境界を開く』


二つの選択肢が現れる。


ミナが尋ねる。


「どっちを選ぶの?」


悠真は考える。


「閉じれば、今まで通り。」


「開けば、世界同士が自由につながる。」



---


世界をつなぐ夢


ノノが言う。


「私は開きたい!」


ユイも頷く。


「私も。」


ミライが笑う。


「違う世界の人たちが出会えるから。」


カイも言う。


「でも、慎重にしないといけない。」


アシタが時計を見る。


「世界が混ざりすぎたら、未来そのものが変わってしまう。」



---


悠真の決断


悠真は時計を手に取る。


「じゃあ――。」


「全部開くんじゃなくて。」


「扉を作ろう。」


ゼロスが驚く。


「扉?」


「必要なときだけ、世界と世界を行き来できる扉。」


「それなら、それぞれの世界を守りながら、出会うことができる。」



---


境界の扉


悠真が時計の中央を押す。


カチッ。


ミナトの港に、一本の光の柱が立った。


柱が扉へ変わる。


扉の向こうには――。


第0世界。


第1世界。


第−1世界。


アクア。


第−6世界。


そして、これまで訪れた世界が映っている。



---


最初の世界間通路


ゼロスが驚く。


「成功した……。」


カイが笑う。


「これなら世界を壊さずにつなげられる。」


ノノは大喜び。


「世界旅行ができる!」


悠真も笑う。


「これが、新しい姉妹レンタルの仕事になるかもしれないね。」



---


新しいサービス


その日。


姉妹レンタル・ミナト支部に、新しい看板が追加された。


『世界間交流サービス』


世界を越えて、


友達に会う。


家族に会う。


一緒に遊ぶ。


文化を知る。


そして――。


新しい出会いを作る。



---


最初の利用者


最初に扉を通ったのは――。


アオだった。


「ミナ!」


ミナが駆け寄る。


「アオ!」


二人は嬉しそうに笑った。


アオの海の世界から来た友達も続々とやってくる。


ミナトの住人たちも歓迎する。


港は、たちまち賑やかになった。



---


境界の向こうから


しかし――。


その中に、一人だけ見慣れない人物がいた。


黒い帽子。


長いマント。


そして手には――。


あの謎の時計とよく似た時計。


悠真が近づく。


「君は、どこの世界から来たの?」


人物は答えない。


ただ時計を見せる。


その文字盤には――。


『第−7世界』


と表示されていた。



---


第−7世界


ゼロスが驚く。


「そんな世界は存在しない!」


人物が初めて口を開く。


「存在しないんじゃない。」


「隠されているんだ。」


悠真が尋ねる。


「誰に?」


人物は港の空を指差した。


空には、巨大な亀裂が走っている。


そして亀裂の向こうから――。


黒い城が少しずつ姿を現していた。



---


隠された世界


人物は言った。


「第−7世界は、世界と世界の境界の外側にある。」


「そこには、これまでの世界から消されたものが集められている。」


アシタが震える。


「消されたもの……。」


人物は頷く。


「記憶。」


「名前。」


「そして――。」


一瞬、沈黙。


「存在そのもの。」



---


悠真の決意


悠真は黒い城を見る。


「だったら、そこにも行こう。」


ノノが頷く。


「うん!」


リナも笑う。


「また大変そうだけどね。」


悠真はきずなの船を見る。


「世界をつなぐと決めたなら――。」


「隠された世界も、仲間外れにはできない。」



---


新しい航路


きずなの船の地図に、新しい航路が浮かび上がった。


『第−7世界』


その先には、さらに小さな文字。


『帰還者、0人』


カイが険しい顔になる。


「誰も帰ってきていない……。」


悠真は船に乗り込む。


「じゃあ――。」


「僕たちが最初に帰ってこよう。」


全員が船に乗る。


ミナとアオも港から手を振る。


そして――。


きずなの船は、黒い亀裂へ飛び込んだ。



---


その先にあったもの


亀裂を抜ける。


そこは真っ暗だった。


しかし遠くに、一つだけ光が見える。


悠真が目を凝らす。


「あれは……?」


光の中に浮かんでいたのは――。


巨大な学校。


そして校門には、こんな文字が刻まれていた。


『忘れられた人たちの学校』


その瞬間。


校舎の鐘が鳴る。


キーン、コーン、カーン、コーン……。


そして校門がゆっくり開いた。


「転校生を迎えます。」


誰もいないはずの第−7世界から――。


たくさんの声が聞こえてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。