世界の境界線
ミナトの港。
悠真たちは、謎の時計を囲んでいた。
時計の文字盤に浮かんだ言葉は――。
『境界』
ゼロスは銀河年代記を閉じる。
「世界と世界の間には、本来、境界があります。」
ノノが首をかしげる。
「どうして?」
「それぞれの世界には、それぞれの時間、法則、歴史があるからです。」
悠真が時計を見る。
「じゃあ、世界をつなげたら……。」
ゼロスは頷いた。
「互いの世界が混ざる可能性があります。」
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境界が薄くなる
そのとき――。
ミナトの空に、奇妙な現象が起きた。
空の一部分が透明になり、その向こうに別の世界が見える。
そこには大きな雪山。
さらに別の場所には海。
そして、空中都市まで見えている。
ミナが驚く。
「違う世界が見えてる!」
アシタが空を見る。
「境界が薄くなってる。」
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最初の混ざり合い
突然、ミナトの港に――。
雪が降り始めた。
しかし今日は夏。
ノノが雪を手に取る。
「冷たい!」
リナが海を見る。
「海の色まで変わってる。」
一方、街の上空には見たことのない鳥が飛んでいる。
世界の一部が、別の世界と混ざり始めていた。
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時計の役割
悠真が時計を調べる。
すると文字盤が変化した。
『境界を閉じる』
『境界を開く』
二つの選択肢が現れる。
ミナが尋ねる。
「どっちを選ぶの?」
悠真は考える。
「閉じれば、今まで通り。」
「開けば、世界同士が自由につながる。」
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世界をつなぐ夢
ノノが言う。
「私は開きたい!」
ユイも頷く。
「私も。」
ミライが笑う。
「違う世界の人たちが出会えるから。」
カイも言う。
「でも、慎重にしないといけない。」
アシタが時計を見る。
「世界が混ざりすぎたら、未来そのものが変わってしまう。」
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悠真の決断
悠真は時計を手に取る。
「じゃあ――。」
「全部開くんじゃなくて。」
「扉を作ろう。」
ゼロスが驚く。
「扉?」
「必要なときだけ、世界と世界を行き来できる扉。」
「それなら、それぞれの世界を守りながら、出会うことができる。」
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境界の扉
悠真が時計の中央を押す。
カチッ。
ミナトの港に、一本の光の柱が立った。
柱が扉へ変わる。
扉の向こうには――。
第0世界。
第1世界。
第−1世界。
アクア。
第−6世界。
そして、これまで訪れた世界が映っている。
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最初の世界間通路
ゼロスが驚く。
「成功した……。」
カイが笑う。
「これなら世界を壊さずにつなげられる。」
ノノは大喜び。
「世界旅行ができる!」
悠真も笑う。
「これが、新しい姉妹レンタルの仕事になるかもしれないね。」
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新しいサービス
その日。
姉妹レンタル・ミナト支部に、新しい看板が追加された。
『世界間交流サービス』
世界を越えて、
友達に会う。
家族に会う。
一緒に遊ぶ。
文化を知る。
そして――。
新しい出会いを作る。
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最初の利用者
最初に扉を通ったのは――。
アオだった。
「ミナ!」
ミナが駆け寄る。
「アオ!」
二人は嬉しそうに笑った。
アオの海の世界から来た友達も続々とやってくる。
ミナトの住人たちも歓迎する。
港は、たちまち賑やかになった。
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境界の向こうから
しかし――。
その中に、一人だけ見慣れない人物がいた。
黒い帽子。
長いマント。
そして手には――。
あの謎の時計とよく似た時計。
悠真が近づく。
「君は、どこの世界から来たの?」
人物は答えない。
ただ時計を見せる。
その文字盤には――。
『第−7世界』
と表示されていた。
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第−7世界
ゼロスが驚く。
「そんな世界は存在しない!」
人物が初めて口を開く。
「存在しないんじゃない。」
「隠されているんだ。」
悠真が尋ねる。
「誰に?」
人物は港の空を指差した。
空には、巨大な亀裂が走っている。
そして亀裂の向こうから――。
黒い城が少しずつ姿を現していた。
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隠された世界
人物は言った。
「第−7世界は、世界と世界の境界の外側にある。」
「そこには、これまでの世界から消されたものが集められている。」
アシタが震える。
「消されたもの……。」
人物は頷く。
「記憶。」
「名前。」
「そして――。」
一瞬、沈黙。
「存在そのもの。」
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悠真の決意
悠真は黒い城を見る。
「だったら、そこにも行こう。」
ノノが頷く。
「うん!」
リナも笑う。
「また大変そうだけどね。」
悠真はきずなの船を見る。
「世界をつなぐと決めたなら――。」
「隠された世界も、仲間外れにはできない。」
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新しい航路
きずなの船の地図に、新しい航路が浮かび上がった。
『第−7世界』
その先には、さらに小さな文字。
『帰還者、0人』
カイが険しい顔になる。
「誰も帰ってきていない……。」
悠真は船に乗り込む。
「じゃあ――。」
「僕たちが最初に帰ってこよう。」
全員が船に乗る。
ミナとアオも港から手を振る。
そして――。
きずなの船は、黒い亀裂へ飛び込んだ。
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その先にあったもの
亀裂を抜ける。
そこは真っ暗だった。
しかし遠くに、一つだけ光が見える。
悠真が目を凝らす。
「あれは……?」
光の中に浮かんでいたのは――。
巨大な学校。
そして校門には、こんな文字が刻まれていた。
『忘れられた人たちの学校』
その瞬間。
校舎の鐘が鳴る。
キーン、コーン、カーン、コーン……。
そして校門がゆっくり開いた。
「転校生を迎えます。」
誰もいないはずの第−7世界から――。
たくさんの声が聞こえてきた。




