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余命宣告を乗り越えた幼馴染の愛が重い  作者: ミソネタ・ドザえもん
第十三章

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66.コーディネート

 奏の母と、奏に関するノンフィクション小説の執筆の手伝いをすると約束した翌日、俺は自室でのんびりと勉強をしていた。

 本来であれば、旬を逃さないためにも早くノンフィクション小説の続編を出したかったのだが、今日は奏の母は地方に講演会に行く予定らしく、渋々取材の予定は先延ばしになることとなった。


 というわけで、今日は結局、いつも通り奏を家に迎えて勉強会をすることとなった。


 今日は一時間前に目覚めてから、あまりお腹も減っていなかったので朝食も食べず、自室に籠って勉学に励んでいる。

 両親は……さすがにもう家を出て仕事に向かっていることだろう。


 となれば、朝食の準備は自分でしなければならないし、余計朝食を食べるのを億劫に感じている中……。


 コンコン


 俺の自室の扉がノックされた。

 母だろうか?

 そんな疑問を感じつつ……。


「はい」


 俺は扉に返事をした。


「あっくん。おはよ」


 ……ガチャリと開かれた扉の向こうから顔を見せたのは、奏だった。


「あ、奏。おはよう」

「もう。ずっと下で待っていたのに、中々降りてこないんだもん」


 奏は怒っていた。

 ……というか、ずっとリビングで待っていたのか。

 一学期の間は通学前に立ち寄ってくれている程度だと思ってたんだけど……でも、よく考えると夏休みの間も毎日朝ごはんを作りきてくれているな。


 ……。

 …………。


 もしかして、暇なのだろうか?


「とりあえず、朝ごはん食べちゃって? 洗い物が出来ないから」

「あ、うん」

「うふふ。明日からは夏休みだからとかなしに、ちゃんとリビングに降りてきてね」

「あ、うん」


 その後、俺は奏と一緒にリビングに行き、彼女の振舞ってくれた朝食を頂き、しばらくリビングで奏と雑談をすることにした。


「……そういえば奏、今日の服装、すごい似合っているよ」


 三十分くらい雑談して……俺は今日の奏の服装を褒めることにした。

 奏は、ノースリーブの白いワンピースを着用していた。

 いつもは昨今の流行りのワイドパンツを用いた服装をよくしているため、物珍しさを覚えてしまう。


 ……とはいえ、物珍しさを覚えるものの、実際にとても今の服装は似合っている。


 奏の肌は紫外線を知らないのか真っ白だし、腕は軽く掴んだだけで折れそうなくらいに細いし、何より、白のワンピースは可憐な奏のイメージにピッタリだ。


「……あ、あっくん。恥ずかしいよぉ」


 ジロジロと奏のコーディネートを眺めていたら、奏は頬を染めてそっぽを向いた。


 一体、どうしたのだろう?


「……オホン。あっくんに褒められて、正直に言うととても嬉しいです」


 奏は咳払いの後、丁寧な口調でそう言って微笑んだ。


「ただ……今日こういう恰好をしてきたことには、理由があります」

「理由があるんですか」

「うん。……と言うのも、実は今日、綾香ちゃんにお昼を一緒に食べに行こうって誘われています」

「あ、そうなんだ」


 ……俺は誘われていないのだが。

 すっかり二人は仲良しらしい。……俺を放って。


「というわけで、あっくんもそろそろ着替えてきて」

「え?」

「え? じゃないよ。ご飯を食べに行こうって誘われたの。綾香ちゃんに。あっくんも」


 ……なんだ。誘われていたのか。ホッ。


「わかった。じゃあすぐに着替えてくる」

「うん。あ、ちょっと待って」

「何?」

「何を着ていくか、あたしが決めてあげるよ」

「え?」

「何を着ていくか、あたしが決めてあげるよ」

「いや、それくらい……」

「何を着ていくか、あたしが決めてあげるよ」

「……うん」


 このごり押し、もし否定を続けたらどうなるのだろう?

 もしかして、俺がうんと言うまで、奏はずっと同じことを繰り返し言い続けるのだろうか?


 ……ちょっと気になる。


「それじゃあ、早く部屋に行こう!?」


 奏は立ち上がった。

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― 新着の感想 ―
新婚さんかい!? ……いや……奏ちゃんの方は新婚夫婦っぽいけど、あっくんは熟年夫婦っぽい感じなのがなんとも^^;、 あっくん、愛と信頼が深すぎて恋心が機能してなさそう? どう見ても溺愛両想いヤンデレカ…
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