10.自家発電や自然の水源で長期間の自宅避難生活に備える。
備蓄量は基本的には1名分です。☆はサブタイトル、※は補足や考察です。
〇はお勧め、△は次候補か追加かアップグレード、□は最小限か過剰装備だが場合によっては有効、×はお勧めできない、準備や備蓄です。
2025/9/30誤解し易い点をパターン別に分割・修正・加筆・再編成しました。内容はほぼ同じですが、重複した説明文が多いので御注意ください。
☆自家発電で長期停電の対策など(通年での平均的な発電と消費電力を想定)。
平常時は電気を使用する生活で快適に暮らし、被災したら電気以外では代替不可能な物を最小限だけソーラーパネル発電等で使用する方法。発電規模別。
〇②緊急避難リュック用追加オプションのA4数枚サイズのソーラーパネルの場合。
約24wのモバイルソーラーパネルで晴れの日は5V4A~曇りでも5V2Aを発電し、USB充電器で生活に必須なヘッドライトやラジオに使用する単三エネルー・4本に優先的に充電し、次にスマホに充電して、余剰電力はモバイルバッテリーに充電しつつUSB扇風機などを可能な範囲で使用して下さい。
※ソーラー発電機かスマホかエネルー・充電器を買い替えたら、接続して充電可能か確認して下さい。
△車中泊か庭で畳サイズのポータブルソーラーパネルでポータブル電源を充電する場合。
約300Wのポータブルソーラーパネルで毎日平均約990wh発電し、車輪なしでも持ち運びやすい約1000whのポータブル電源に充電しつつ、スマホとラジオとノートPCとLEDランタンとDCモーター扇風機12w等の24時間分の電力を確保して下さい。
□屋根のソーラーパネルで毎日8時間発電して16時間をバッテリーで暮らす場合。
約6畳用エアコンの消費電力は約500wだが部屋が冷えると平均250wで運転し続けるので16時間で消費電力4000whと、約400Lの冷蔵庫の消費電力は約400wだが平均200wで運転し続けると16時間で消費電力3200whなので、合計で7200whになり、放電変換ロスが10%だとして8000whのバッテリーが必要です。
8000whのバッテリーに充電するには充電ロスが25%だとして10666whの発電が必要で、昼に充電中の8時間にもエアコンと冷蔵庫が3600wh消費するので、合計で毎日14266whの発電が必要になります。
屋根に固定した1wのソーラーパネルは年間平均で毎日約3.3wh発電するので、4400wのソーラーパネルで毎日約14520wh発電するとエアコンと冷蔵庫が使えて、夏に発電が多くなる分と夏以外にエアコンを使用しない分の電力を他の家電に流用可能で、曇りの日に発電量が少ない日はエアコンの消費電力が少ないでしょう。
電力が大きいので漏電遮断器付きの配電盤兼停電自動切り替え機や家庭用蓄電池のパワーコントローラーで制御し、不在時の火災の発生を防止して下さい。
□用水路に45度の傾斜を作って小水力発電をする場合。
用水路などの小水力発電で約500wを24時間で毎日12000wh発電し、専用のコンセントに1500whくらいのポタ電をつないで電流の安定化をして、エアコンと冷蔵庫をポタ電にパススルー接続すると、始動電流以外は充電ロスがあまり起きず放電変換ロスが10%でも約10800whを使用可能なのでエアコン平均250wを24時間で6000whと冷蔵庫平均200wを24時間で4800whの合計10800whを使用可能でしょう。
※1日の合計発電量がソーラーパネルの約80%でも充放電ロスの少ないシステムなら効率的で、バッテリー容量が少ないので安価になります。
※ソーラーパネルも小水力発電もバッテリーも規格外の物は割高になるので、屋根に無理なく載るソーラーパネルと、入手と輸送と側溝に設置し易い規模の小水力発電と、量産されたポタ電で賄える範囲で、自家発電生活をすると効率的でしょう。
×エアコン暖房やエコキュート給湯や加熱調理家電をバッテリーで動かすのは、最大級の住宅用バッテリーとソーラーパネルが必要で予算的に困難でしょう。
☆庭先の水源で長期断水の対策。
〇水質検査で飲用可能な井戸水があるのなら、約500wの電動ポンプで上水道として普段使いして下さい。電動ポンプは約800whのポタ電を約200wのソーラーパネルで充電して使用すると理想的です。
△庭先に農薬や金属イオンや生活排水の混入しない用水路か井戸水があるのなら、MF膜浄水器で濾過すると飲用可能です。濾過量にも限界があり普段から常用していると頻繁なフィルター交換が必要になるので、電動ポンプで常時濾過までは不要でしょう。
□薪と薪ストーブと薪窯風呂と飲用可能な電動ポンプ井戸水があれば暖房と煮炊きと入浴が可能ですが、日常からガスや灯油を使用しない生活はスローライフ好きにしか向かないので、薪設備は趣味件非常用にするのが現実的でしょう。薪の確保や保存と煙突の煙を考えると実質的に林の中の一軒家が必要になるかもしれません。
☆平常時と被災時で同じ燃料を使って調理するのか、どう使い分けるのか。
※便利なエネルギーは停止し易く、備蓄可能なエネルギーは高コストで、敷地内に燃料があるプロパンガスでさえ復旧不能な場合があるので、どのようなエネルギーにも予備は必要です。
〇灯油コンロは一般的ではありませんが、燃料費は安価です。平常時の給湯が灯油ボイラーでホームタンクが有り、暖房が反射型灯油ストーブの場合、火鉢型の灯油コンロを追加すると被災時でも暖房と調理を灯油だけでまかなえるでしょう。
△平常時の給湯が飲用可能な井戸水と消費電力約500wの電動ポンプと消費電力約100wの灯油ボイラーとホームタンクの場合は、約800whのポタ電を約200wのソーラーパネルで充電すると被災時でも灯油と太陽光で給湯が可能です。ポタ電が大きめなのは起動電力が大きい為でソーラーパネルが小さめなのは給湯時間が短いからですが、複数人なら約1000whのポタ電と約300wのソーラーパネルでも良いでしょう。被災中はなるべく明るく温かい昼間に入浴し照明を節約しつつヒートショックを避けて下さい。凍結の恐れが有る場合に電源を入れっぱなしで凍結防止をすると消費電力が膨大なので、ボイラーを毎回水抜きして下さい。
△プロパンガスコンロは燃料費が高額です。地元のガス屋さんならガス漏れチェックが比較的早くに来て、配管が無事ならすぐ使えますが、復旧不能な場合の予備は必要です。
一般家庭で20kgボンベ2本、二世帯住宅で50kgボンベ2本、ガス暖房をする住宅で50kgボンベ4本程度が取り付けてあり、半分消費すると補充されるでしょう。
□IHコンロは、停電復旧99%の目安は約1週間なので、温暖で使い捨てカイロだけで寒さをしのげる地域なら、調理用の燃料を1週間分備蓄するのは容易でしょう。
□薪が無料で手に入る環境で、備蓄する場所があり、煙が問題にならず、スローライフが趣味で薪割りが苦にならない場合は薪の常用も可能なので、引退後にお勧めします。
△薪を備蓄する場所があり、煙が問題にならないなら、薪や炭を永久備蓄し、普段は他の燃料を常用しつつ、無理なく入手できた薪の分だけを冬の週末などに薪ストーブで燃やし、被災時は薪ストーブで暖房しつつ炭と七輪で調理するのが理想的でしょう。
〇逆に言うと、薪を備蓄できる環境なら他の燃料は何でも大丈夫です。
※薪ボイラーや薪風呂釜も存在しますが、平時の利便性を考慮すると前述のソーラーパネルとポタ電で灯油ボイラー給湯をしつつ、薪暖房で灯油を節約すると効率的でしょう。
×薪や炭を購入して常用すると、プロパン以上に燃料費が高く、利便性も低いです。
※ある程度割られた薪を購入すると1㎥0.6tが2~3万円で、原木は半額でしょうか。
×都市ガスは便利で安価ですが、被災すると99%復旧まで1か月以上かかる場合もあり、予備の燃料が大量に必要になるので可能なら避けて下さい。1か月分の燃料備蓄は灯油ホームタンクが適しているのですが都市ガスと灯油の併用は利点が少ないので、地方の一軒家で都市ガスのバックアップは薪を永久備蓄すると良いでしょう。
〇カセットボンベとカセットコンロは常用すると高コストですが、ガスやIHの予備燃料としては有効です。
1人が1日に使用する水3Lを沸騰させて煮沸消毒しつつコーヒーやカップ麺やアルファ化米を調理するには250gのボンベ0.5本が必要で、白米を焚き乾麺を茹でレトルトや缶詰を湯煎で加熱し湯たんぽで暖をとるなら1人1日1本が必要でしょう。
ガスの使用期限が7年でコンロの使用期限が10年なので、定期的に消費し入れ替えつつ使い切れなかったら期限後廃棄して下さい。毎年1月に1人当たりボンベ1本を定期購入し7年間備蓄して84か月目の12月に同数の古いボンベを定期消費すると、14~7日分の備蓄になります。
※カセットガスやプロパンガスはLPGに分類されますが一般家庭が無届けで備蓄できるのは合計で300kg未満です。自宅にプロパンガスが無いのならカセットガスを1199本、プロパンガスが20kg2本なら1039本、50kg2本なら799本、50kg4本なら399本まで備蓄可能です。
カセットオンベはダンボールが48本入りなので、毎年48本購入し6年備蓄して7年目に7箱目を購入しつつ1箱目の48本を消費すると288~336本の備蓄になります。
カセットガスストーブで暖房すると約2時間でボンベ1本を使い切れるので、積極的に使用すると備蓄の入れ替えが可能です。
※4人家族が10年間でボンベ40本を約6000円で購入し備蓄と入れ替え消費をするために約3000円のカセットコンロを10年毎に買い替えるのは合理的で、10年間でボンベ480本を72000円で購入し備蓄と入れ替え消費をするために約30000円のカセットストーブを10年毎に買い替えるのも合理的ですが、一人暮らしが10年間でボンベ10本を約1500円で購入して備蓄と入れ替え消費をするために、約3000円のコンロを10年毎に買い替えるのは非効率的でしょう。
△単身者が自炊をほとんどしない場合、缶入り固形燃料600g3個を3600円で購入し、毎年少しずつ蒸発するが半永久備蓄しつつ、10年毎に缶入り固形燃料1個を1200円で定期購入すると効率的に12~6日分の備蓄が可能でしょう。
□青い固形燃料は10年間備蓄すると約半分が蒸発して失われるので長期備蓄には不向きです。定期的に釜めしなどで消費するなら、20個入りを2袋購入し1袋目を使い切ったら3袋目を開封前購入すると、20食分の炊飯が可能でしょう。
感想などに対応しきれる自信が無く、受け付け出来なくて申し訳ありません。それでも良ければ評価していただけると幸いです。
非現実的な前提条件のプランも含みますが、可能な範囲での発電と、一冬を越せる程度の燃料備蓄は準備したいものです。
ポタ電とソーラーは日進月歩するので、5年毎に手ごろな1セットを購入し、2~3台を併用しつつ、11か16年目に廃棄すると効率的でしょうか?




