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女子たちのアフタヌーンティー。①

「じゃ、藤澤またね!」

「おう、また明日な」

 私は忙しい1日を終えて、藤澤に挨拶をして教室を出た。

 今日は皆んな部活がないので、久しぶりに女子のいつメンでカフェに行くのだ。

 ちなみに私は帰宅部で、ゆいかも帰宅部。ありすちゃんは演劇部で、月乃は女子硬式テニス部だ。

「おーい、ゆいかー」

「お、莉央。ありすちゃんと月乃は先生に頼まれて国語の課題を職員室まで届けてるよ。2人が靴箱の前で待っとけって」

「分かった。行こ」

 私はゆいかのクラスの扉を開けながら黒板を消しているゆいかに話しかけた。

 うわ、ゆいかサン。今日も誰かの日直の仕事肩代わりしたんですね…一昨日もしてた気がするのは私だけでしょうか??

 ゆいかは手際よく仕事を終わらせてスクールバッグを持って、私の方に歩いてきた。

「おまたせ」

「大丈夫。早く行こ」

 私はゆいかの腕に手を絡ませて廊下を歩いた。お互い外側の肩にスクバを掛けているので邪魔にならなかった。

 私たちは階段を駆け下りて2人がいるであろう中庭に降りた。

 中庭には案の定2人がスクバを置いてベンチに座っていた。

 こっちを向いた2人に手を振ると、2人は立ち上がって私たちの方に来てくれた。

「私たちの方が早く来ちゃったね」

「どうせ、またゆいかが日直の仕事変わったんでしょ?全くお人好しが過ぎるよねぇ」

 可愛らしくにこっと笑うありすちゃんの横で、しれっと言ったのは月乃だ。

 このことに関しては私も同感だけれど。

「困ってたんだし、しょうがないでしょ?ほら行くよ」

 ゆいかは苦笑しながらそう言って靴箱の方に目を向けた。

 上履きをローファーに履き替えて私たちは校門を出た。

 私たちは他愛もない話をしながら、いつもの信号を渡って、いつもの道を通って、何度も見てきたカフェの入口をくぐった。

 いつも平日は人が少ないので、ガールズトークをするのはいつも決まってここ。

 あとここのケーキとカフェラテが美味しい。

「いらっしゃいませ。4人とも学校終わりよね、おかえり」

「ただいま、百合さん」

 カウンターの向こうにいたのはカフェを1人で切り盛りする女性の百合さんだ。

 百合さんには2人のお子さんがいて、旦那さんは単身赴任しているそうだ。

 いつも私たちが来ると笑顔で「おかえり」と言ってくれる優しい人。

 私たちがいつも使っているテーブル席に腰掛けると、百合さんは注文を聞きに来てくれた。

「今日はどうする?」

「んー、私はいつも通りでブラックコーヒーとガトーショコラで」とゆいか。

「私もいつも通りのココアとチーズケーキにします」とありすちゃん。

「じゃあ私は、アールグレイティーと日替わりタルトにしまーす!」と月乃。

「私はカフェラテと苺のショートケーキにしよっかな」と私。

 私が決めて、メニューを百合さんに渡すと、百合さんはメニューを受け取って「待っててね」と言い残し、カウンター裏のキッチンに戻った。

「で。今日の議題だけど、莉央。あの年下イケメン男子は誰?!?!」

 テンションが高い月乃は私の方を見ながら、そう言った。

 ゆいかもありすちゃんも興味津々な目で私を見ていた。

「はあ…私の幼馴染よ。あいつらに会わないためにこっちに引っ越してきたのに…はあ」

 私がため息交じりにいうと、月乃は「うーん」と言いながら私の目を見た。

「それだけじゃないでしょ?莉央がこっちに引っ越してきた理由。私らそれ聞くまで帰んないからね」

 私が動揺している時にだけ鋭い月乃を見据えながら私は口を開いた。

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