5.帰り道にて。①
ぎこちない委員会の後、3年は8人そろって帰路についた。
去年までもそうだったように、誰かが言うまでもなく私たちは校門の前で集まって一緒に帰る。
「やっぱり今年もこのメンツかー」と、ゆいか。
「ペアも同じで良かったよな」と、藤澤。
「やっぱり、ゆいかちゃんと水澤くんも同じで良かったよねー!」と、ありさちゃん。
「水澤はゆいかにベタ惚れだもん。まぁ、それを隠せているのはゆいかのおかげだね」と月乃。
「うるせえ!てか何でバレてんの?!」と、水澤くん。
「いやいや、それでバレてないと思ってたのかよ…」と、高橋くん。
「…皆んな本当に一緒で良かった」と、私。
私の何気ない一言で皆んなは一言も話さなくなった。
「え、何よ。何か悪いこと言った?」
「何なの?莉央のくせに泣かせること言いやがって!」
振り返れば少し涙目なゆいかが吠えた。
よく皆んなの顔を見渡せば、皆んな少し鼻が赤かったり、目が潤んでいる。
「だって、木下はさ押し付けられて風紀委員になって、1年の頃は荒れてたし。成長、っていうのかな」
私の目をはっきりと見て、そういった藤澤。
「そうか、うん、そうだね。私も変わったなー」
そう言いながら、藤澤の肩を組んで、前を向くと、後ろから1人、また1人と横に並んでくれる。
そんな私たちの背中を、真っ赤な夕日が明るくも穏やかな茜色に染めていた。




