3.風紀委員会始動!
「じゃあ、委員会を始めるぞー。あ、俺は3年4組の担任で風紀主任の住谷だ。一年間よろしくな。じゃ新委員長よろしく」
「はい!今年委員長を務めさせていただきます、赤原ゆいかです!私も一年間必死に頑張るので、皆んなも力を貸してくれると嬉しいです!一年間よろしくお願いします!」
私の前に座っていたゆいかが立って、皆んなの方に向かってはきはきと挨拶をした。
私たちは小さく微笑みを浮かべて軽く握手をする。
「では、今から係を指名します。指名された人は一年間責任を持って、その役職についてもらいます」
ゆいかは、3年の輪の中から抜けて、少し古ぼけた教壇で話し始めた。
さて、風紀委員には2年生以上が割り振られる係がある。
行事の時の仕事や長期の仕事は全員で行うが、学年ごとのものなどでは係に割り振られたりもする。
ペットボトルキャップの回収は、2年生が担当し、去年私たちも経験した。
インクカートリッジとボールペンのリサイクル回収は3年生が。
それとは別に、3年生には特別な役職がある。それは1年生教育係と校外交渉係だ。
1年生教育係は、入って間もない1年と委員会の仕事の時は一緒に行動して、1年生の中のまとめ役を担うもので、それなりの責任も伴う。
校外交渉係は、校外でのクリーンイベントに参加する時に外部の団体と交渉をする係だ。
去年はペットボトル回収のポスター制作の仕事をし、それなりに学年の皆んなと楽しくやったのはいい思い出だ。
「では、次に3年生。校外交渉係は3年1組の佐藤くんと田中さん。回収動画の作成は3年2組の高橋くんと松本さん。会計は、今年も会計委員に任せようと思っています。
1年教育係は3年4組の藤澤くんと木下さんで、うちのクラスの水澤は副委員長です。1年間これで行おうと思っているので、よろしくお願いします」
横の席では1組の佐藤颯馬と田中ありさが「イエーイ」とテンション高めでハイタッチを交わしている。
2つ前の席では高橋大和と松本月乃が割り振られた仕事について穏やかな空気の中、話し合っている。
前の席では水澤藍が感動したように、ゆいかの方を見て「ゆ、ゆいかぁ…」と嬉しそうに言っている。
そんないつも通りの明るい空気の中、私と藤澤は軽く絶望していた。
うそだろ。あのクセ強1年を見るのか…?
私たちは目を合わせて、出かかったため息を呑み込んで口を開いた。
「私たちなら、なんとかなるよね…頑張ろ、藤澤」
「おう。多分俺、お前がいる限り大丈夫だわ…多分」
いつも通りの雰囲気を取り戻していたら、いつのまにか心の底からの笑みで溢れていた。
いつも藤澤は私の力と笑顔の元になってくれる。私の自慢の相棒だ。
でも私には何もかもが足りなかった。
そんな私たちを寂しそうに見つめている幼馴染3人に私は気がつけなかったからだ。
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