1.初めの第一歩
「うそだろ、終わった…」
私は今年、楠川高校に入学した現在友達0の地味な新女子高生だ。
高校に入って、二日目の委員会決め。
私は委員会には絶対に入ってやらないと決めていたのに、やりたい人がいなかった風紀委員に
運悪くなってしまった。
手元にある風紀委員と書かれた小さな紙を見て、私は誰にも聞こえないくらいの大きさのため息を吐いた。
私が高校に入学して、早2年が経ち、私たちは3年生に進級した。
そして3回目の委員会決め。クラスには知っている人や仲の良い人が多くて嬉しい。
「じゃあ風紀委員したい人、挙手ー」
「はいはいはいはい!!!私したいです!!」
「…俺もします。木下が続けるなら」
手を挙げて先生に伝わるように声を上げた。
私の横の席の藤澤楓も控えめに手を挙げる。
藤澤は一年生の時から同じクラスで、ずっと風紀委員を一緒にしている。
目が完全に隠れる長さの黒い前髪。暗そうに見える見た目だけど、本当は面白い性格でおせっかい。
かくいう私も藤澤のそういうおせっかいな性格のせいで風紀委員が好きになってしまった。
今や、委員会の中でも私たちは息が合うし、お互いに相手を相棒と自負している。
風紀委員ガチ勢の私たちにクラスはドッと笑いに溢れた。
「藤澤も今年同じクラスで良かった。最後の一年もしっかり頑張ろうね!」
「おう。まあ木下がいれば安心だわ。今年もよろしく」
藤澤といつも通りの会話をしていると、午前授業だったため、委員会のある放課後はすぐに来た。
「一年生、どんな子が入ったんだろうね」
「真面目な奴がいいよな」
「私たち一年生の頃、真面目だったっけ???」
風紀委員がいつも集まる風紀準備室の3年生の定位置に椅子を引っ張ってきて座って他学年を待つ。
「ここが風紀委員ですかー?」
後ろから声が聞こえてきて、私は振り返りながら、口を開いた。
「そうだよーって、あんた弥生?!?!」
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
少しでも面白いと感じていただけましたら、ブックマークや星での評価をしていただけると執筆の励みになります。




