乳比べと草原に吹く風 〜君風番外編、新月を待つ日〜
新月を待つ飛鳥たち。
霧が晴れ、朝の光が泉の水面にちらちらと映り込みはじめたころ。
飛鳥は、洗い上げた布を翼でぱたぱたとはためかせながら、草陰にじっと身を潜めている小柄な影に視線を向けた。
「……ねえ、ノーニャ。そろそろ、水浴び……しなよ?」
「イヤにゃ!!」
びしっと頭の跳ね毛を立て、ノーニャは顔をぷいっと背けた。
しっぽがぶんぶんと警戒モードで揺れている。
「だってさー、昨日からずっと、木の上で寝てたじゃん……枝の上で丸まってるの、見たよ?」
「それがなんだよ!オイラは猫だからいいの!ちゃんと毛繕いはしてるし、別に臭くはねぇだろ!!」
「まあ、それはそうだけど……」
飛鳥が困ったように翼をすぼめたとき、泉の向こうから、ロメラの声が響いた。
「よーし、そろそろ限界だな。行くぜ、リンド!Dripsy!」
「えっ……? えっ、ロメラ……まさか……」
ロメラはギターケースを肩に背負ったまま、ニヤリと笑いながらノーニャの背後に回る。
「さあ、本日のMain eventは“猫洗い”だ!ひっぺがせーッ!」
「なっ……!? や、やめろ!服は脱がさなくていいにゃぁぁあっ!!」
飛鳥が慌てて駆け寄ると、すでにロメラが猫の襟ぐりをがっちりホールド、ウェーリーは静かに尾鰭をぬるりと巻きつけ、ぬめりとした“水の手”でノーニャの服を器用にほどいていく。
「だ、だれか止めるにゃああああっ!!オ、オイラ、服ぬいだら……すごいんだからにゃ!?ほんとにっ……!!」
「うんうん、見てから考えるよ」
尾鰭ゆらり(静かにしなさい)
「にゃあああっ!!!」
ぬぎぬぎ、ぱさっ……水音とともに、ノーニャの服が泉のほとりに脱ぎ散らされた。
その瞬間。
「……うそ、すご……」
「……おいおい、こりゃ、完全にロケットじゃねぇか……」
あまりに凄まじいボリューム感に、ロメラと飛鳥が思わず目を見張る。
コンパクトな体躯からは想像もつかない、弾けるような張りと、服では包みきれていなかった膨らみが、ついに姿を現したのだ。
「ちょ……見んな!!オイラだって恥ずかしいんだぞぉ……!!」
ばしゃん!
ウェーリーがしずしずと泉から半身を乗り出す。
尾鰭が揺れ、顔を伏せつつも、なぜか“バシッ”という音とともに水しぶきが弾ける。
尾鰭ブンブン(明らかにライバル認定)
「……お、おいコイツ、なんで睨んでんだにゃ?」
ロメラが口元をニヤニヤさせながら、ポンとギターのボディを叩いた。
「……さては、おっぱいランキング、やるしかねぇな?」
「えっ」
「……にゃ?」
「様子を見に来てみれば、なんぞ騒がしいの……って、ええっ!?皆なにやっとんじゃっ!?」
いつの間にか、泉の縁にヤオの姿。顔を真っ赤にして手で目を覆っているが、指の隙間からしっかり見ている。
「よし、審査開始だッ!!」
ロメラが叫ぶと、飛鳥が「ええっ……や、やるの……!?」と困惑気味に翼をたたんだ。
「よーし!!全員並べぇぇぇ!!」
全員が泉の前に並ばされる。
飛鳥は、顔を真っ赤にしながらうずくまり気味。
「も、もう……やだよ……あたし、こんな、ちっちゃいのに……」
「ま、まて!ワシは言わば神じゃぞ!?」
「Shut up!(うるせぇ!)
誰が真の神かはこのRankingで決まる!」
「なあっ!!?」
ロメラが、高々とギターを振り上げる。
「まずは、物理サイズでいこうぜ!見た目の圧だ、圧!」
「第一部門!サイズ対決!!」
————
◆サイズ部門
1位:ウェーリー(堂々の水精バルーン。水に浮かびきれない浮力級)
2位:ノーニャ(身長差のせいで目立ちすぎるロケット型。生は服越しより強烈)
3位:ロメラ(見た目はやや控えめでも意外と柔らか)
4位:ヤオ(高さより幅。張りが特徴)
5位:飛鳥(ちっぱい。けれど形はとても綺麗)
「これはもう、Dripsyの貫禄勝ちだな。追随を許さねー...」
尾鰭高々(当然)
ノーニャが負けじと叫ぶ。
「ちょ、ちょっと待て!身長差を考慮しねぇのは不公平だにゃ!オイラはサイズじゃなくて、“ボリューム感”で勝負してるんだぞ!」
「なら第二部門!ボリューム感対決ッ!!」
————
◆ボリューム感部門
・1位:ノーニャ(この体にこの大きさ!?完全なるギャップミサイル)
・2位:ウェーリー(重力に勝つ張りと浮力の共存)
・3位:ヤオ(痩せた胴体と腰回りとのバランスで妙な貫禄)
・4位:ロメラ(ロック魂が詰まってるらしい)
・5位:飛鳥(そっと黙っている)
「……やっぱりボリューム感なら、オイラが一番だぜ?低身長巨乳をにゃめんなよ?」
「うむ、まさに小さな巨峰じゃな!」
ウェーリーの尾鰭がピクリ(少しムッとしてる)
「第三部門、張り!」
————
◆張り部門
・1位:ノーニャ(若さと秘密のケアによる完璧な張り)
・2位:ヤオ(神格由来の霊的張り!謎の弾力)
・3位:ウェーリー(安定感あるが水の影響でふんわり系)
・4位:ロメラ(ロメラ曰く「ちょいヘタってるが筋肉でフォロー」)
・5位:飛鳥
「うそじゃろ!?ワシが2位……って、なんか納得いかんわ!」
ヤオがぷるぷる震えながら主張する。
「なるほど、ならば腰からヒップライン部門!」
————
「ま、まて!、ワシにはそもそもヒップラインが無いのじゃ!この部門は不公平じゃろ!?」
◆ヒップライン部門
・1位:ウェーリー(女神的カーブ。全員脱帽)
・2位:ロメラ(細身に似合わぬ引き締まり。腰のくびれからの流れが芸術)
・3位:ノーニャ(やや筋肉で潰れ3位に甘んじる。ジャンプ猫)
・4位:飛鳥(……こっそり岩陰に隠れている)
・圏外:ヤオ(そもそもヒップが存在しない)
「くぅ……オイラの腰は!もっと評価されるべきにゃ……!!」
「まあまあ……」と、飛鳥が慰めようと近づく、ノーニャはぎゅっと翼の中に飛び込んで、顔を赤らめた。
「にゃ、にゃあ……ちょっとだけ……甘えてやるにゃ」
ロメラがぼそっと呟く
「ノーニャも、リンドに"堕ちた"...か...」
ウェーリーも寄ってきて、尾鰭でそっとノーニャの肩に触れる。
ぴと(そんなに気を落とすなよ、)
そして最後、エモ部門が発表される。
————
◆エモ部門
・ダントツ1位:飛鳥(儚さ・健気さ・触れたら壊れそうな可愛さ。全員一致)
・2位タイ:その他全員(個性が強すぎて評価不能)
「……やっぱ、リンドには敵わねぇな。あのちっぱいは、希望の証だ」
「わ、わけわかんないよっ……!」
————
「……でもさ、結局一番大事なのは...Feel of touch...
"さわり心地"って奴じゃねぇのか?」
その言葉に、全員がピタリと止まった。
「「…………」」
「……エキシビジョンマッチ、かの?」
とんでもない提案を口にしたのは、まさかのヤオだった。
ロメラが口元をニヤリとゆがめる。
「にゃぁっ!? な、なに言い出してんだオマエらぁ!!」
ノーニャが顔を真っ赤にして立ち上がった。
……ぴとぴと(やってやんよ)
ウェーリーは尾鰭を打ち鳴らし、気合十分。
「え、えぇ……!?あ、あたしは……あんまり……」
飛鳥はすっかり羽をたたんで、縮こまっている。
「おいリンド。観客はお断りだぜ。おまえ、さわり心地部門じゃ最有力なんだぜ?」
「そ、そんな……!」
こうして、女子5人、静かに輪になって座ると、
エキシビジョンマッチ、開戦。
⸻
まずは、ノーニャがウェーリーの胸に両手を伸ばす。
「……こ、これが……っ!」
もふん。
「くっ……や、柔らかさと弾力の両立……!なんてずるい体してやがる!」
尾鰭ぴんぴん(どやっ)
——次に、ウェーリーがノーニャの胸を
「ぴとぴとぴと……!」
ぷにゅっっ
尾鰭ピッ(くっ!この弾力……!)
「ふっ……オイラは弾力勝負って言っただろ?」
——ヤオが、ロメラの胸を軽く揉む。
「……これは……服越しでもフワッと伝わる、たゆたう空気のような……」
「評価がPoeticすぎるわ!!」
その言葉に、ノーニャがロメラの胸を揉みにかかる。
「……意外とやわ……っ!?なにこれ……着痩せするタイプ!?」
「っへへ、女は見た目じゃ測れねぇのさ」
——ロメラが、ヤオのお皿に手のひらをそっと当てる。
ぽよっ
「おおっ!お皿型だから弾力ねぇのかと思ってたら、ちゃんと指が沈む」
「うむ、痩せ型バストとはいえ侮るなかれじゃ」
——最後に、全員の手が同時に。
「飛鳥、いっくぞ!」
「えっ、えっ、えええぇぇぇぇ!!?」
ばふっ
「「うわぁ……」」
全員が、同時にうっとり。
「……これ……ほんとに小さいけど……」
「「「ぬくい」」」
「や、やめてぇぇぇぇぇ……!」
飛鳥の叫びが空に響いた。
⸻
ロメラがギターを抱えて、ぼそっと言った。
「……つまるとこ、おっぱいに優劣なしってわけだな」
「にゃ、そう、かも……にゃ」
尾鰭ピン(良い事言うぜ)
——そのとき。
ロメラが、ふと天を仰いで言った。
「……けどさ。こうして話してると……ひとり思い出さねぇか?」
「え?」
「誰の名も口に出さん……でも、皆、わかってるだろ?」
一瞬の沈黙。
次に、ノーニャがぽつりと。
「……“草原”のひと、か」
「そうか、“乳の地平線”を抱く者……否、抱かぬ者か」
ヤオも、神妙な面持ちで頷いた。
「己が存在の輪郭すらも曖昧にするほどの平坦さ……」
飛鳥は首を傾げながら、でもどこか納得するように。
「……それでも、本人はまったく気にしてなかったんだよね。むしろ……誇ってた気さえする」
ロメラが腕を組み、しみじみと。
「……あれはあれで、ある意味、完成形だったのかもな」
五人の頭上で風がそっと吹いた。
水面に小さなさざ波が立ち、ウェーリーの尾鰭が、その波を優しくなぞる。
——誰も名を口には出さなかった。
けれど、そこには確かに。
“あの草原”を宿した褐色の少女の幻影が、浮かんでいたのだった。
——完
◆金色姫(乳神/サイズ×造形×ボリューム感 三冠クイーン)よりコメント
「ふふ……可愛らしいお遊び、ですねぇ。
でも、おっぱいとは本来——“誰かを包むもの”。
あなたたちも、いずれ“包む側”になる日が来るといいですねぇ」
その柔らかな胸元は、何も語らずとも“絶対王者”の風格に満ちていた。
————
◆フィロレーナ(やわらか部門トップ/癒し系ふわふわ母性)よりコメント
「なんだか、みんな楽しそうですねぇ。
ふにゅっ、て触られた時の“びっくり顔”……かわいくてぇ……つい、抱きしめたくなっちゃってぇ」
花びらのような笑みを浮かべて、
自分の胸を「ぽよん……」と抱きかかえながら、うっとりと。
「今度、飛鳥ちゃんも……お昼寝に来てくださいねぇ……」
————
◆マハ(ゼロの使い魔/Nothing but Costa/レ・ミゼラブル)より一言
「はーい、どうもー。草原担当のマハでーす」
「まず、“草原”ってのは、ただの“何もない場所”だと思ってない?違うの。何もないからこそ、空が広い。風が吹き抜ける。
——それって、つまり“余白”なんだよね」
マハは手のひらをそっと胸元に当てて、堂々と、こう言った。
「雄大な山々に夢を見るのもいい。
でも、何もない草原に立って、風に吹かれるのも、悪くないよ?」
「……だって、空はいつだって、高い山に囲まれた場所より、草原の上に広がってる、でしょ?」
——マハの演説への、聴衆からのコメント——
「な、なんか……ちょっと、いい話っぽかった……?」
「Quit preachin’ about boobs like it’s freakin’ poetry lol!!(真顔でぺちゃパイ語るなwww)」
「勝ってるハズにゃのに……なんだこの敗北感……」
「哲学……じゃな」
尾鰭ビッターンっ!バンバン!!バーーン!!




