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君は、風に還る。  作者: 矢崎 那央
第二部
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38/58

乳比べと草原に吹く風 〜君風番外編、新月を待つ日〜

挿絵(By みてみん)


新月を待つ飛鳥たち。


霧が晴れ、朝の光が泉の水面にちらちらと映り込みはじめたころ。


飛鳥は、洗い上げた布を翼でぱたぱたとはためかせながら、草陰にじっと身を潜めている小柄な影に視線を向けた。


「……ねえ、ノーニャ。そろそろ、水浴び……しなよ?」


「イヤにゃ!!」


びしっと頭の跳ね毛を立て、ノーニャは顔をぷいっと背けた。

しっぽがぶんぶんと警戒モードで揺れている。


「だってさー、昨日からずっと、木の上で寝てたじゃん……枝の上で丸まってるの、見たよ?」


「それがなんだよ!オイラは猫だからいいの!ちゃんと毛繕いはしてるし、別に臭くはねぇだろ!!」


「まあ、それはそうだけど……」


飛鳥が困ったように翼をすぼめたとき、泉の向こうから、ロメラの声が響いた。


「よーし、そろそろ限界だな。行くぜ、リンド!Dripsy!」


「えっ……? えっ、ロメラ……まさか……」


ロメラはギターケースを肩に背負ったまま、ニヤリと笑いながらノーニャの背後に回る。


「さあ、本日のMain eventは“猫洗い”だ!ひっぺがせーッ!」


「なっ……!? や、やめろ!服は脱がさなくていいにゃぁぁあっ!!」


飛鳥が慌てて駆け寄ると、すでにロメラが猫の襟ぐりをがっちりホールド、ウェーリーは静かに尾鰭をぬるりと巻きつけ、ぬめりとした“水の手”でノーニャの服を器用にほどいていく。


「だ、だれか止めるにゃああああっ!!オ、オイラ、服ぬいだら……すごいんだからにゃ!?ほんとにっ……!!」


「うんうん、見てから考えるよ」


尾鰭ゆらり(静かにしなさい)


「にゃあああっ!!!」


ぬぎぬぎ、ぱさっ……水音とともに、ノーニャの服が泉のほとりに脱ぎ散らされた。


その瞬間。


「……うそ、すご……」


「……おいおい、こりゃ、完全にロケットじゃねぇか……」


あまりに凄まじいボリューム感に、ロメラと飛鳥が思わず目を見張る。


コンパクトな体躯からは想像もつかない、弾けるような張りと、服では包みきれていなかった膨らみが、ついに姿を現したのだ。


「ちょ……見んな!!オイラだって恥ずかしいんだぞぉ……!!」


ばしゃん!


ウェーリーがしずしずと泉から半身を乗り出す。

尾鰭が揺れ、顔を伏せつつも、なぜか“バシッ”という音とともに水しぶきが弾ける。


尾鰭ブンブン(明らかにライバル認定)


「……お、おいコイツ、なんで睨んでんだにゃ?」


ロメラが口元をニヤニヤさせながら、ポンとギターのボディを叩いた。


「……さては、おっぱいランキング、やるしかねぇな?」


「えっ」


「……にゃ?」


「様子を見に来てみれば、なんぞ騒がしいの……って、ええっ!?皆なにやっとんじゃっ!?」


いつの間にか、泉の縁にヤオの姿。顔を真っ赤にして手で目を覆っているが、指の隙間からしっかり見ている。


「よし、審査開始だッ!!」


ロメラが叫ぶと、飛鳥が「ええっ……や、やるの……!?」と困惑気味に翼をたたんだ。


「よーし!!全員並べぇぇぇ!!」


全員が泉の前に並ばされる。


飛鳥は、顔を真っ赤にしながらうずくまり気味。


「も、もう……やだよ……あたし、こんな、ちっちゃいのに……」


「ま、まて!ワシは言わば神じゃぞ!?」


「Shut up!(うるせぇ!)

誰が真の神かはこのRankingで決まる!」


「なあっ!!?」


ロメラが、高々とギターを振り上げる。


「まずは、物理サイズでいこうぜ!見た目の圧だ、圧!」


「第一部門!サイズ対決!!」


————

◆サイズ部門

1位:ウェーリー(堂々の水精バルーン。水に浮かびきれない浮力級)

2位:ノーニャ(身長差のせいで目立ちすぎるロケット型。生は服越しより強烈)

3位:ロメラ(見た目はやや控えめでも意外と柔らか)

4位:ヤオ(高さより幅。張りが特徴)

5位:飛鳥(ちっぱい。けれど形はとても綺麗)


「これはもう、Dripsyの貫禄勝ちだな。追随を許さねー...」


尾鰭高々(当然)


ノーニャが負けじと叫ぶ。


「ちょ、ちょっと待て!身長差を考慮しねぇのは不公平だにゃ!オイラはサイズじゃなくて、“ボリューム感”で勝負してるんだぞ!」


「なら第二部門!ボリューム感対決ッ!!」


————

◆ボリューム感部門

・1位:ノーニャ(この体にこの大きさ!?完全なるギャップミサイル)

・2位:ウェーリー(重力に勝つ張りと浮力の共存)

・3位:ヤオ(痩せた胴体と腰回りとのバランスで妙な貫禄)

・4位:ロメラ(ロック魂が詰まってるらしい)

・5位:飛鳥(そっと黙っている)


「……やっぱりボリューム感なら、オイラが一番だぜ?低身長巨乳をにゃめんなよ?」


「うむ、まさに小さな巨峰じゃな!」


ウェーリーの尾鰭がピクリ(少しムッとしてる)


「第三部門、張り!」


————

◆張り部門

・1位:ノーニャ(若さと秘密のケアによる完璧な張り)

・2位:ヤオ(神格由来の霊的張り!謎の弾力)

・3位:ウェーリー(安定感あるが水の影響でふんわり系)

・4位:ロメラ(ロメラ曰く「ちょいヘタってるが筋肉でフォロー」)

・5位:飛鳥(ノーコメント)


「うそじゃろ!?ワシが2位……って、なんか納得いかんわ!」

ヤオがぷるぷる震えながら主張する。


「なるほど、ならば腰からヒップライン部門!」


————


「ま、まて!、ワシにはそもそもヒップラインが無いのじゃ!この部門は不公平じゃろ!?」


◆ヒップライン部門

・1位:ウェーリー(女神的カーブ。全員脱帽)

・2位:ロメラ(細身に似合わぬ引き締まり。腰のくびれからの流れが芸術)

・3位:ノーニャ(やや筋肉で潰れ3位に甘んじる。ジャンプ猫)

・4位:飛鳥(……こっそり岩陰に隠れている)

・圏外:ヤオ(そもそもヒップが存在しない)


「くぅ……オイラの腰は!もっと評価されるべきにゃ……!!」


「まあまあ……」と、飛鳥が慰めようと近づく、ノーニャはぎゅっと翼の中に飛び込んで、顔を赤らめた。


「にゃ、にゃあ……ちょっとだけ……甘えてやるにゃ」


ロメラがぼそっと呟く


「ノーニャも、リンドに"堕ちた"...か...」


ウェーリーも寄ってきて、尾鰭でそっとノーニャの肩に触れる。

ぴと(そんなに気を落とすなよ、)


そして最後、エモ部門が発表される。


————

◆エモ部門

・ダントツ1位:飛鳥(儚さ・健気さ・触れたら壊れそうな可愛さ。全員一致)

・2位タイ:その他全員(個性が強すぎて評価不能)


「……やっぱ、リンドには敵わねぇな。あのちっぱいは、希望の証だ」


「わ、わけわかんないよっ……!」


————


「……でもさ、結局一番大事なのは...Feel of touch...

"さわり心地"って奴じゃねぇのか?」


その言葉に、全員がピタリと止まった。


「「…………」」


「……エキシビジョンマッチ、かの?」


とんでもない提案を口にしたのは、まさかのヤオだった。


ロメラが口元をニヤリとゆがめる。


「にゃぁっ!? な、なに言い出してんだオマエらぁ!!」


ノーニャが顔を真っ赤にして立ち上がった。


……ぴとぴと(やってやんよ)


ウェーリーは尾鰭を打ち鳴らし、気合十分。


「え、えぇ……!?あ、あたしは……あんまり……」


飛鳥はすっかり羽をたたんで、縮こまっている。


「おいリンド。観客はお断りだぜ。おまえ、さわり心地部門じゃ最有力なんだぜ?」


「そ、そんな……!」


こうして、女子5人、静かに輪になって座ると、

エキシビジョンマッチ、開戦。


⸻


まずは、ノーニャがウェーリーの胸に両手を伸ばす。


「……こ、これが……っ!」


もふん。


「くっ……や、柔らかさと弾力の両立……!なんてずるい体してやがる!」


尾鰭ぴんぴん(どやっ)


——次に、ウェーリーがノーニャの胸を


「ぴとぴとぴと……!」


ぷにゅっっ


尾鰭ピッ(くっ!この弾力……!)


「ふっ……オイラは弾力勝負って言っただろ?」


——ヤオが、ロメラの胸を軽く揉む。


「……これは……服越しでもフワッと伝わる、たゆたう空気のような……」


「評価がPoeticすぎるわ!!」


その言葉に、ノーニャがロメラの胸を揉みにかかる。


「……意外とやわ……っ!?なにこれ……着痩せするタイプ!?」


「っへへ、女は見た目じゃ測れねぇのさ」


——ロメラが、ヤオのお皿に手のひらをそっと当てる。


ぽよっ


「おおっ!お皿型だから弾力ねぇのかと思ってたら、ちゃんと指が沈む」


「うむ、痩せ型バストとはいえ侮るなかれじゃ」



——最後に、全員の手が同時に。


「飛鳥、いっくぞ!」


「えっ、えっ、えええぇぇぇぇ!!?」


ばふっ


「「うわぁ……」」


全員が、同時にうっとり。


「……これ……ほんとに小さいけど……」


「「「ぬくい」」」


「や、やめてぇぇぇぇぇ……!」


飛鳥の叫びが空に響いた。


⸻


ロメラがギターを抱えて、ぼそっと言った。


「……つまるとこ、おっぱいに優劣なしってわけだな」


「にゃ、そう、かも……にゃ」


尾鰭ピン(良い事言うぜ)


——そのとき。


ロメラが、ふと天を仰いで言った。


「……けどさ。こうして話してると……ひとり思い出さねぇか?」


「え?」


「誰の名も口に出さん……でも、皆、わかってるだろ?」


一瞬の沈黙。


次に、ノーニャがぽつりと。


「……“草原”のひと、か」


「そうか、“乳の地平線”を抱く者……否、抱かぬ者か」


ヤオも、神妙な面持ちで頷いた。


「己が存在の輪郭すらも曖昧にするほどの平坦さ……」


飛鳥は首を傾げながら、でもどこか納得するように。


「……それでも、本人はまったく気にしてなかったんだよね。むしろ……誇ってた気さえする」


ロメラが腕を組み、しみじみと。


「……あれはあれで、ある意味、完成形だったのかもな」


五人の頭上で風がそっと吹いた。


水面に小さなさざ波が立ち、ウェーリーの尾鰭が、その波を優しくなぞる。


——誰も名を口には出さなかった。

けれど、そこには確かに。


“あの草原”を宿した褐色の少女の幻影が、浮かんでいたのだった。



——完

◆金色姫(乳神/サイズ×造形×ボリューム感 三冠クイーン)よりコメント


「ふふ……可愛らしいお遊び、ですねぇ。

でも、おっぱいとは本来——“誰かを包むもの”。

あなたたちも、いずれ“包む側”になる日が来るといいですねぇ」


その柔らかな胸元は、何も語らずとも“絶対王者”の風格に満ちていた。


————


◆フィロレーナ(やわらか部門トップ/癒し系ふわふわ母性)よりコメント


「なんだか、みんな楽しそうですねぇ。

ふにゅっ、て触られた時の“びっくり顔”……かわいくてぇ……つい、抱きしめたくなっちゃってぇ」


花びらのような笑みを浮かべて、

自分の胸を「ぽよん……」と抱きかかえながら、うっとりと。


「今度、飛鳥ちゃんも……お昼寝に来てくださいねぇ……」


————


◆マハ(ゼロの使い魔/Nothing but Costa/レ・ミゼラブル)より一言


「はーい、どうもー。草原担当のマハでーす」


「まず、“草原”ってのは、ただの“何もない場所”だと思ってない?違うの。何もないからこそ、空が広い。風が吹き抜ける。

 ——それって、つまり“余白”なんだよね」


マハは手のひらをそっと胸元に当てて、堂々と、こう言った。


「雄大な山々に夢を見るのもいい。

でも、何もない草原に立って、風に吹かれるのも、悪くないよ?」


「……だって、空はいつだって、高い山に囲まれた場所より、草原の上に広がってる、でしょ?」


——マハの演説への、聴衆からのコメント——


「な、なんか……ちょっと、いい話っぽかった……?」


「Quit preachin’ about boobs like it’s freakin’ poetry lol!!(真顔でぺちゃパイ語るなwww)」


「勝ってるハズにゃのに……なんだこの敗北感……」


「哲学……じゃな」


尾鰭ビッターンっ!バンバン!!バーーン!!

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