↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の声が鳴る前に、俺たちは十のダンジョンを攻略していた――崩壊した日本で家族を守る高校生たちの拠点防衛記  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
204/372

収穫ポイント

【本文】

 世界の声が《推定収穫量二百食》を表示し、食料在庫へ加算するよう勧めた。

 まだ芋は土の中に存在しない。千鶴は推定値を在庫表へ入れず、農業予測の欄へ鉛筆で記す。

  作業表には、担当者、代行者、使用した水と電力、翌日の確認時刻を記す。働けない者の配給を減らさず、農業班だけへ補助食や権限を集めない。

 ポイントを払えば成長を二倍にできる提案も、土壌消耗、種芋の次代、味や病害の説明がないため保留する。

 農業区画へ入る者は靴底を洗い、地上土と血獣粒子を混同しない。採取物には場所と時刻を付け、正体不明の土や水を広い区画へ一度に入れない。

  世界の声の予測は参考記録として保存するが、地上の測定と一致するまで在庫や安全判定には使わない。失敗した区画も消さず、原因を次の畝へ渡す。

 未来の収穫を今日食べた数字に変えないことが、配給の信用を守った。

 成果を食料日数へ加えるのは、収穫し、重量と安全を確認してからとした。育っている途中の命を、帳簿だけで先に食べない。

 表示された二百食は、理想条件で全株が育った場合の値かも不明だった。文は株数、地上の平均収量、現在の病株率から別の幅を計算する。最小ゼロ、中央値六十、最大百二十食。数字の違いを隠さず、世界の声の根拠不明値と並べた。

 その日の終わりには、働いた人数だけでなく、休んだ人数、枯れた苗、使わなかった資材も記録した。何も増えなかった一日を失敗として隠せば、収穫予測だけが現実より先へ進む。

 代表会議は最大値を広報に使わず、配給表には収穫ゼロの条件を維持した。推定値が下がっても責任者を罰しない。

(次話へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。