いろんな考え
浅見さんを伊藤君に託し
私は滝田さんとオムツを再開した。
『なんか浅見さんって仕事熱心なですかね?
色々発言出来てすごいなぁ』
と言いながら相変わらずメモを取っていた。
『う~ん・・・どうなんだろうね?
私としては前の職場とか言われると正直やりにくいな。
施設毎のやりかたもあるし。』
『そうなんですか・・・』
『だから、滝田さんも、ここのやり方がすべてと思わないでね。
他の施設からしたら、すごいおかしいことしてるところもあるから。』
『え?そんな変なことしてるんですか?』
と彼女は笑った。
『そこまで変なことはしてないけどさ。単純に施設によって
やりかたなんか全然違うことがあるってこと。
利用者様も違う人たちだしね。』
『なるほどですね。』
『滝田さんに少しでもいい経験はさせたいけどね。
滝田さんはやっぱりいずれ社会福祉士を取ったら事務仕事がしたいの?』
『いやぁ・・・今はなんとも、
でもいずれ相談員や事務仕事もって考えてはいるんですが・・・
今は目の前の仕事を精一杯頑張りたいです。』
『いい子だねぇ。じゃあもっとしっかり教えないと!。』
と、笑いながらおむつ交換を行っていた。
オムツ交換が終わると、おむつ交換が終わると
オムツカートを片付け、排便があった利用者様などを記録していく。
『排便があった人は、この用紙に量とかを書いてもらいます』
そんな説明をしながら、浅見さんを託した伊藤君の様子が気になっていたが
滝田さんに教えて間もなく
二人がやってきた。
『伊藤君、浅見さんに排泄版の書き方教えてあげて』
『・・・了解です』
なんだか元気がないようだが、
伊藤君は浅見さんに説明をしだした。
『え?!紙に書くの?
前の施設ではタブレット端末に記入してたんだよ』
『そうなんすかぁ。ははは』
そう流している伊藤君を見るのが初めてだった。
『伊藤君もさ、まだ若いんだろ?もっと他の施設を見たほうがいいよ。』
『いやぁ・・・今のところ考えてないっすから。』
『若いうちしか転職とか厳しいよ?
まぁ気になったら言ってよ。いつでも相談のっから。』
『はぁ・・はは』
その会話を聞いて、
私の中で浅見さんは要注意人物だと確定した。
『伊藤君ありがとう。浅見さんはまた私についてください。』
『戌井さん・・・あざっす』と
伊藤君は、浅見さんから逃げるようにその場を離れていった。
『この後は何をするんすか?』
と浅見さんは聞いてきた。
『この後は利用者様を起こして、おやつの時間になります。』
『了解です。』
『じゃあ二人ともついてきてください。』
そういうと、おむつを終えた利用者様の居室に行き、
声を掛けながら車いすに【移乗】を行う。
『基本的な動作は二人とも習ったり経験していると思うので、
楽な人を優先に起こしてみますか?』
滝田さんは
『・・・はい』
と少し不安げだったので、
『私も見ながらだし、ほとんど補助してあげるだけで車いすに座れる人だけ
やるから心配しないで』と少しでも安心できるように話した。
だが浅見さんは
『滝田さん、大丈夫だよ。俺もアドバイス出せるところは言ってあげるし。
なんでも経験しないと!』
と余裕の表情で滝田さんに話していた。




