おとぎ話、主人公の感情、短編集
最新エピソード掲載日:2026/02/08
「私たちは大丈夫だから、鬼と戦うなんて言わんでおくれ……」
真剣な顔のおじいさんに、心配そうに眉を寄せるおばあさん。
二人を交互に見やり、姿勢を正す。
「誰かが立ち上がらないと、次の冬は越せない。それなら、俺は、その誰かになりたい」
鬼が島を前に、体は緊張で強張り、足は震えていた。
------
目の前に、巨大な足が迫る。
つぶてが舞い、全身に襲いかかってきた。
成人の儀が執り行われた、この日。
俺はただ、駆ける。
雑草を掻き分け、逃げ出していた。
「ははははははは!」
声を張り上げる。
鬼がいた。
姫が捕らえられ、今にも食われそうだった。
鬼の強大な足に、かつての後悔がよぎる。
それを上回る高揚に、勢いよく針を抜いた。
真剣な顔のおじいさんに、心配そうに眉を寄せるおばあさん。
二人を交互に見やり、姿勢を正す。
「誰かが立ち上がらないと、次の冬は越せない。それなら、俺は、その誰かになりたい」
鬼が島を前に、体は緊張で強張り、足は震えていた。
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目の前に、巨大な足が迫る。
つぶてが舞い、全身に襲いかかってきた。
成人の儀が執り行われた、この日。
俺はただ、駆ける。
雑草を掻き分け、逃げ出していた。
「ははははははは!」
声を張り上げる。
鬼がいた。
姫が捕らえられ、今にも食われそうだった。
鬼の強大な足に、かつての後悔がよぎる。
それを上回る高揚に、勢いよく針を抜いた。