二年生になりました。
補習と部活の多忙な春休みが終わり、希望通り理系クラスの二年生になった。仲良くしていたクラスメイトとはクラスが離れてしまったが、同じ部活の友人数名と同じクラスになったと話していた。
そして私はといえば、春休みが終わってほっとしたところで、ママ友とお茶に行く機会が多かったここ数日間。
「あのタイミングで学校に戻れてよかったよね。翔兵君も頑張っていると思うけどさ、七帆もよく頑張っているよね。」
「七帆もよく支えてきたね。」
こんなことを異口同音に言われた。
「いやぁ、そんなことないよー。」
とは返すものの、やはり嬉しい。
静かに見守ってくれる友人、ママ友がいたからこそ、私もなんとか黙って見守ってこられたのだから。もちろん、心配なだけに色々と言う友人もいて、あまりに言う友人には「悪いけど、誰にも何も言われたくないし、本当は毎日が辛いから。」と伝えたことはあるが、それでも気にかけてくれているということはわかっていた。
それに、精神科医などは、本人のケアには気を遣うが、家族の負担まで考えない場合が多いので、こうして気にかけてもらえることは本当にありがたいと思う。
二年生といえば、修学旅行も目前。昨日は進路と修学旅行の説明会を聞きに行ってきたところである。高校の修学旅行は二年生の春か秋に行く場合が大半。翔兵の高校は初夏。これが終わったらいよいよ本格的に受験準備に突入するらしい。しかも次の春には希望者制の合宿があるそうで。私が進学校の出身ではなかっただけに、色々と違いを感じている。
一昨年の修学旅行のときは、出発するまでドタキャンを覚悟してヒヤヒヤしていたことも懐かしい。
あの頃は、いつまた引きこもりが再発するやらと、ヒヤヒヤしていたので、行事を一つこなす度に「ミッションクリア!」とホッと胸をなでおろしていた。本人はどこ吹く風といった感じで、どんどん動けるようになっていく様子を見て、目頭が熱くなったことも何度もあった。
このところ良いことばかり書いているが、今でも安心しきっているわけではない。学校やら遊びに出かけて帰りが少し遅くなると、余計な想像に苛まれて、時計とにらめっこしながら安否確認のタイミングを、見計らう日々。余計な口出しや心配しすぎは負担になるが、しかし、と本当はいつも心配しているのだ。
「コンビニ寄ってアイス食ってた~。」
「お帰り~。アイス食べて来たの?ご飯残さないでよー。」
「わかってるよ~。」
少し遅くなった時はたいてい、そんな会話をする。そして翔兵が笑いながら食卓につく。平和に感謝する瞬間。
心から願うことは、こうして陰で涙ぐんでいたことが全て、いつか笑い話になること。




