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EPISODE6-8【潜入】

クロノレイトは仲間たちと別れ、一人でサグラダ・ファミリアへと歩を進める。神聖なる石造りの建物が眼前に迫る中、彼は胸に秘めた決意を口にする。

「クロノレイト、来たぞ。決心がついたんだよ」扉の前に佇んだ瞬間——。

「おやおや、アンタ一人で来るとは。まさか、仲間になりに来たの?」影の中からドネイターが姿を現し、挑むような笑みを浮かべて問いかける。クロノレイトは瞳を揺らすことなく、真っ直ぐに応える。

「そうだ」短く、だが力強い返答。空気が張り詰め、一瞬の沈黙が流れる。

「ほう……」ドネイターは一歩近づき、彼の全身を詳しく観察する。

「敵だった男が、自ら門を叩くとはな。本気なのか、それとも——」

「本気だ」クロノレイトは言葉を重ねる。

「俺が見てきた世界、守りたいもの……その答えが、ここにある気がしたんだ」胸の内では、これから始まる長く険しい道を覚悟しながら——。

「受け入れてくれるのか?」ドネイターは唇の端を上げ、頷く。

「ならばついて来い。だが一度入れば、簡単には出られないぞ」こうして——単身での潜入! 偽りの仲間入り! 物語、真実を求めて内部へ——!クロノレイトは手元に浮かべた偽の映像をドネイターの眼前に突きつけ、声を張り上げる。


「見ろ! これがオレの覚悟だ!」映像には、共存派の拠点が破壊される様子——炎に包まれる建物、崩れ落ちる壁——が鮮明に映し出されている。

「共存派の拠点を潰してきた!」吐き捨てるように言い放つ。胸の奥は痛む——だが今は、この痛みを隠し通さなければならない。信じさせることこそが、星玲奈を救う一番の近道なのだから。

ドネイターは映像をじっと見つめ、瞳を細める。

「……ふむ。ここまでやるとはな。アンタ、本気で寝返る気か」

「当たり前だ」クロノレイトは拳を握りしめ、毅然と応える。

「今までの俺は間違っていた。真の解放はここにあると気づいたんだ」だがその背中には、偽りの証拠を作る苦しみが静かに滲んでいる。こまで演じなければ辿り着けない現実——それが何よりも心を痛めつける。ドネイターはやがて低く笑い、頷く。

「ならば認めよう。だが入ってからの働き次第だ。覚悟しておけ」こうして——偽りの証拠! 演じる覚悟! 物語、危険な偽装が始まる——!レゾル、ジャンヌ、そして残る仲間たちのもとに、クロノレイトから予め約束した合図と位置情報が届く。


地図上の輝く一点を一同が囲み、レゾルがその場所を確かめる。


「位置情報が送られた。なるほど、グラナディアのサグラダ・ファミリアか」


荘厳な教会の名に、一同は緊張を強める。


「あそこが拠点だったのね」ジャンヌは秩序の光を地図に重ね、周辺の状況を探る。

「内部の構造は複雑。警備も厳重と見た」

「レイトは今、その中にいる」アルカが唇を引き締める。

「一人で潜入している以上、発覚すれば即座に危険が及ぶ」

「だからこそ我々も動く」デュークが前に出る。

「彼が合図を出した時、即座に支援できるよう、態勢を整える。待つだけではだめだ」

「位置は掴んだ」リジェが地図を指し示す。

「距離と遮蔽物、敵の巡回ルート——全て把握し、最短で駆けつけられる道を探す」

「レイトが無事であることを願う……」那奈が小声で呟くと、陸郎がその肩をそっと叩く。

「信じよう。彼は必ず生きて、答えを掴んでくる。我々はその時に備えるんだ」一同は一斉に頷き、それぞれの持ち場へと散っていく。こうして——正確な座標を捉え! 仲間たちは支援態勢を構築! 物語、内と外から呼応する時——!サグラダ・ファミリアの長い回廊を、クロノレイトはゆっくりと歩きながら周囲に気を配る。表向きは新たな一員としての顔を保ちつつ、その瞳はひっきりなしに動き、星玲奈の気配を探し続けている。

「どこにいるんだ……」心の中で囁く声は、届くはずもない。だが彼女の残す気配——サラとケトラの優しき光、そして魂の奥に潜む闇——その両方を感じ取ろうと、神経を研ぎ澄ます。通路の角ごと、部屋の扉ごとに注意を払う。彼女の足音、話し声、気配——わずかな手がかりも見逃さないように。

「まだ会えないのか……」胸の奥がざわめく。彼女は無事なのか? 苦しんでいないか? それとも——。それでも足を止めることはできない。この潜入の目的は、他でもない彼女を救い出すことなのだから。

「必ず見つける……今度こそ、ちゃんと話をする」壁際に佇み、空気の流れを読む。遠く離れた一室から、かすかながら確かに彼女の気配が漂ってくるのを感じ取った。

「あそこだ……」そうと分かれば、あとは慎重に近づくだけ。敵に悟られぬよう、一歩一歩、確かに——。こうして——気配を辿って! 星玲奈のもとへ! 物語、再会の瞬間が近づく——!クロノレイトが辿り着いた扉の向こう——。


部屋の中で、星玲奈が一人きりで肩を震わせ、泣いていた。


声を抑え、嗚咽を噛み締めるように。涙が頬を伝い、手の甲に落ちる。胸の奥の闇が重くのしかかり、自分の選択が正しかったのか分からなくなり、押し潰されそうになっている。

「どうして……こうなっちゃうの」囁く声は震えている。慈しみたい、誰も犠牲にしたくない——その想いが、逆に自分を苦しめ、レイトを傷つけることになるなんて。

「レイト……ごめんね」零れ落ちる涙の一粒一粒が、心の痛みを映し出している。その背中を、クロノレイトは扉の陰からじっと見つめていた。胸が締め付けられるように痛む。自分が今すぐ駆け寄って抱きしめたい——だが今は、まだその時ではない。だけど——彼女の涙を見て、決意はさらに固まった。

「絶対に……君を救い出す」心の中で誓い、そっとその場を離れる。いつか、すべてが終わった時、彼女が安心して泣ける場所へ連れていくために——。こうして——涙に濡れる星玲奈! その痛みを受け止める覚悟! 物語、真の絆が試される時——!周囲の警戒を確かめ、物陰に身を隠したクロノレイトは、携帯端末を手に取り、素早く打ち込む。


「サグラダ・ファミリア内部構造、警備配置確認」


画面に指を滑らせ、入手した情報を次々と送信する。

「星玲奈は西側最奥の個室にいる。今は一人、悲しんでいる様子。負傷はないが精神的に不安定」

「幹部の所在:ドネイターは中枢制御室。他幹部の詳細は未確認。ゴーレム他古代兵器が随所に配置、起動待機状態」

「敵の動向:外部への襲撃準備進行中の模様。詳細な時期・標的はまだ掴めず」最後に一行、打ち込む。

「俺はこのまま内部に留まり状況を追跡。星玲奈の心が揺らぐ瞬間を待つ。返信は極力短く、痕跡を残すな」送信ボタンを押すと、端末を素早く隠し、周囲の気配を探る。誰にも気づかれてはいない——。

「届け……この情報が、みんなの力になってくれ」そう呟くと、再び任務の続きへと歩み出す。こうして——内部の詳細を伝達! 外と内が呼応して! 物語、連携がカギとなる——!聖堂の大きな扉が閉ざされ、内部には衆生解放戦線の幹部たちが集まっていた。


ドネイターが壇上に立ち、一同に声をかける。


「みんな集まってくれたわね」


視線を巡らせ、続ける。


「さてと、みんなには紹介しなくてはいけないんだよね。新たなる同胞をね」


その言葉に、集まった者たちが一斉に視線を向ける——。


クロノレイトがドネイターの隣に立ち、毅然とした面持ちで佇んでいる。


「クロノレイト……!」

「あの男がこちら側に?」

「本当か? 裏切ったのか?」


さざ波のように囁きが広がる。驚き、疑い、戸惑い——様々な視線が彼に突き刺さる。


クロノレイトは動じることなく、前を向いたまま静かに応える。

「そうだ。俺はここに来た。真の道を求めて」


胸の奥では、演じ続けることの苦しみが渦巻いている。だが今は、この仮面を最後まで被り通さなければならない。ドネイターは満足げに頷き、彼の肩に手を置く。

「これから共に、理想の世界を創っていく。力を貸してもらう」こうして——新たな同胞として紹介! 聖堂に緊張が走る! 物語、偽りの中で真実を探す時——!壇上でドネイターが懐から一つの輝く品を取り出し、クロノレイトの胸元へと手を伸ばす。


銀細工が繊細に編まれたブバルディア産のブローチ——中心にはまったキャッツアイが、灯りを受けて一筋の光を浮かべ、まるで生き物の瞳のように輝いている。

「さあ、これが同胞の証さ」指先でそっと胸に留めながら、ドネイターは低く告げる。

「これを持つ者は、我らの一員。どこへ行っても、これがあれば誰も咎めはしない。だが——裏切れば、その輝きはたちまち闇に飲まれるだろう」クロノレイトはその冷たく重いブローチに指を添え、表情を崩さずに応える。

「……受け取る。これが俺の覚悟のしるしだ」だが胸の奥では、その石の輝きが重く感じられてならない。偽りの証——それが今は、星玲奈に辿り着くための唯一の鍵なのだから。こうして——同胞の証、手に! キャッツアイが見つめる真実! 物語、光る仮面の下に想いを秘めて——!聖堂の片隅から駆け出してきた星玲奈が、驚きと困惑に瞳を揺らがせ、真正面から問いかける。


「レイト、なんで!? どうして? アンタ、共存を強く望んでたのに?」


その声に周囲が静まり返る。クロノレイトは胸に刻まれたブローチを握りしめ、心を鬼にして——本気の芝居で応じる。


「なんだそれ!? 共存なんかどうでもいい!」


声は鋭く、吐き捨てるように響く。まるでかつての想いを踏み躙るかのように——。


「あれは全部、偽物だったんだ! きれい事を並べて、自分が正しい人間だと思い込んでただけだ!」

「そんな……」星玲奈は一歩後ずさり、瞳から光が消えていく。

「嘘よ……レイトがそんなこと言うなんて……」

「現実を見ろ! 綺麗な未来なんて夢物語だ!」クロノレイトは拳を突きつけ、さらに言い放つ。

「俺はもっと確かなものが欲しい。力で支配し、誰も逆らえない世界——それこそが真の解放だ!」胸の奥は引き裂かれるように痛む。彼女の悲しむ顔を見るたび、自分自身を傷つけているような気がする——それでも今は、こう演じるしかない。星玲奈は唇を噛み締め、涙を堪えながら震える声で問う。

「……それが、アンタの出した答えなの?」クロノレイトは目を逸らし、冷たく頷く。

「そうだ。もう、戻らない」こうして——心にもない言葉! 突き放すように告げて! 物語、苦しすぎる偽りの絆——!周囲の視線が届かない静かな一室——。星玲奈は扉を閉めると、すぐに振り返り、真っ直ぐにクロノレイトを見つめる。

「本気の芝居してるけど、それ、フリでしょ?」声は震えながらも、確かな確信に満ちている。

「わざと懐に潜り込むなんて、アンタらしくもない」クロノレイトは胸元のブローチに指を添え、小さくため息をつく。

「やはり、お前にはバレるか」その言葉を聞いた瞬間、星玲奈の瞳から涙が溢れそうになる。

「当たり前じゃない……。アンタが本当にそんなことを言う人じゃないって、私が一番知ってるから」

「星玲奈……」クロノレイトは周囲を確かめ、彼女に近づく。

「内部から変えなきゃ、本当の意味で何も変わらない。お前を救うためにも、真実を伝えるためにも、ここに入り込む必要があったんだ」星玲奈は力強く彼の腕を掴む。

「危険すぎる……。バレたらどうするの」

「大丈夫だ。俺は神人だ。それにアブラハムの力も受け入れた」クロノレイトは彼女の手をそっと握りしめる。

「それより……お前を連れ出す。絶対に」星玲奈は瞳を潤ませながらも、決意を込めて頷く。

「私も……私の力で、何かできることがあるはず。サラとケトラの力を受け入れたから」こうして——唯一の理解者! 心が通じ合う瞬間! 物語、共に闘う決意を新たに——!

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