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シェンツァ  作者: カイト
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第2話

 会議室を出て少し歩いたところに目的の部屋はあった。

 

 部屋の扉を開く。中には一人の女性が座っていた。髪は肩を少し越えた位置で切り揃えられ、女性にしては高めの背丈。先ほどまでの俺と同じように戦闘員用の制服を乱すことなく着ている。


「あなたが広野水樹准尉ですね。私の名前は椎名伊織。階級は少尉。任務の詳細については?」

 簡単な挨拶を済まして任務の話しをする前に俺は部屋に備えられている給湯器を使ってコーヒーを淹れてから先ほど言われたことを伝える。

「なら任務内容の確認が優先ですね。まず護衛対象は……サルヴァトーレです」

「サルヴァトーレ!?」

 俺はおもわず口につけていたコーヒーを吹いてしまった。椎名少尉が無言で近くのタオルを渡してくれる。

 

 サルヴァトーレ。イギリス語で救世主を意味するその言葉はツィオーネに所属する者にとってはある人物を意味する。

 一般人には知られていない存在。地球環境再生において最重要人物と言われており世界一の知識を持つ者とも呼ばれている。


 「対象は確かにサルヴァトーレです。詳しいことは書かれていませんが後で関係者から話があるそうです。そして、私達の任務はサルヴァトーレの警護、監視です。他には――」

  俺達はその後も詳細を確認していった。いくつか不明瞭な点があるがそこには全て「関係者からの説明あり」と書かれていた。

「サルヴァトーレのいる施設へ移動。それに伴い配置換え、向こうで分隊に配置されるようです」

「それで、施設ってはどこに?」

「シークレットです」

「かなり厳重だな……日本に預けたのは比較的安全だってこと」

「逃げ難いということですね」

 島国である日本は逃走経路が絞りやすい。万が一にも対応しやすいということだろう。

「……で、何をしてればいいんですか?少なくとも20時まではおとなしく待機しろと?」

「ええ、迎えが17時に来るので残り2時間弱は自由です。しかしこの部屋から出ないようにとのことです」

 今、俺達がいる部屋は会議などで使われる部屋で給湯器、軽食、その他など最低限の物は揃っているので残りの時間をつぶすのは難しいことではないだろう……だが空気がとても重かった。

そういった空気が苦手な俺は自然と椎名少尉に話す形になる。

「少尉は今回の任務どう思います?」

「不自然なところも多いですがまあ全力で行うだけです。それ以外にありません」

「……少尉もコーヒー飲みますか」

「結構です」

 と、ことごとく椎名少尉は話を終わらせるので重い空気はさらに重くなる。会話しない方が楽だとそれに気付いた俺は再度資料を読むことにした。

 多くの部分は先ほどの確認で頭に入れてある。しかし多くの部分はシークレット扱い。特に護衛対象者に関してはほとんど記されていない。期間や、場所など載っていて当然のことの多くが抜け落ちていた。

「ま、データ化されてるから資源がもったいないわけじゃないけどな」

 俺は小さくそう呟く。

 

 数十年前の再生計画の中で紙資源に対して行われたことの大部分がデータ化である。メモリ媒体に保存することを徹底し国ごとに年間での紙使用量を制限。各国で差はあるもののかなりの制限を各国が受けた。それによりデータ化が進み、今では紙資源の使用率は低下した。

 

 

 それ以外にも大きく削られたのが兵器開発だった。過去にあったミサイルの類は消え、主流の武器はライフル銃にナイフ……昔に戻ったように思える。

しかし世界統一での戦力低下は確かに各地の紛争や自然への影響を減らしているのも事実なのだ。

 ただ数年前、世界規模での戦争があった。

 ヨーロッパ戦線とよばれる戦争。

 ツィオーネの活動に反抗を起こしたグループが本部のあるヨーロッパに対して武力抵抗を始めたのがきっかけだった。

 この時、ツィオーネ側は戦力削減があだとなり、武力制限を無視した犯行グループの攻撃によって多くの死者が出た。

 結果としては双方壊滅的な被害により戦線維持が困難になったことからツィオーネ側が内政によって処理を行い、実質の勝利はツィオーネとなった。

(あれは……いや、考えるのはやめよう。今は任務に集中するときだ)

 俺は自分の考えを振り払うように首を振って手元にある資料を読むことにした。

 

 読み始めてすぐ、俺は自分が考えていたことを忘れていた。


というわけでカイトです。


キーワードとかのところには恋愛って入ってますがちょっとその辺の成分薄めかも。戦闘シーンとかあるので読みにくいかもしれないですけどまだそういったシーンは無いので安心してください。一応週に2~3話のペースで上げていく予定です。

サブタイがシンプルなのは単純に浮かばないだけですよ、演出とかじゃないですw

 

今はまともですが今後は後書きも酷くなるかもしれません。お月青願いします。

では、読んでくださってありがとうございました。

感想などなどお待ちしております。

それとSkypeに登録しているのでIDを置いておきます。

コンタクトする場合は「小説読みました」とかでお願いします。無言だとビビリますので。

ID:kaito721



それでは、また次回。よろしくお願いします。


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