60
川谷「お前ら!!!撤退だ!ダンジョンの入り口まで全力で突っ走れ!いいか!これ以上誰も死ぬなよ!」
ゼェ、、ハァハァハァ。
生還したのは、木村と他9名、そして俺だけ、、、。半分近くの精鋭達を失ってしまった。このダンジョンは、桁が違う。作戦を練り直す必要がある。
川谷「おい、木村」
木村「はい。」
木村も肩で息をしながら答える。
川谷「お前がみたという、女とやらの話を聞かせろ。」
木村「やっと信じる気になりましたか。とはいえ、前回の報告以上のことは何も知りませんが、、、。」
木村はなるべく鮮明にその時のことを思い返して、そして伝える。それを川谷は、いつになく真剣な表情で聞いていた。
しかしそこで、思いもよらない急展開が訪れる。
謎の女「ヤッホー!お兄さん、その女の子のこと知りたいのー?」
川谷「誰だ!?姿をあらわせ!」
謎の女「えー、ここにいるよー?」
川谷は背筋にぞわりとした気配を感じ、思わず振り返る。そこには、今まで見たことも無いような絶世の美少女が立っていた。これまで見てきた女優やアイドルがバカらしくなるほどの完璧な容姿。その姿に若干見惚れそうになっていた。
だが、なんとか理性を保つ。こいつは、俺のスキルにひっかからなかった。それ以前に、警戒していたのにもかかわらず、造作もなく背後を取られた。これは、この女が俺を殺す気なら、いつでも殺せていたということ。
川谷「なんの用だよ?」
俺は警戒をさらに強めながら、謎の女に話しかける。
謎の女「へーぇ。お兄さんやるねぇ。耐えられるんだぁ。あはは。ちょっと興味あるかも。」
川谷「何を言っている?目的は何だ?」
謎の女「まあまあ、焦らないでよ。私は美代っていうの。ミヨちゃんでもなんでも、自由に呼んでね!」
川谷「わかったぜ美代ちゃん。そんなことどうでもいいから質問に答えてくれると嬉しいねぇ、美代ちゃんよぉ。」
美代「きゃーこわいっ!女の子に向かってそんなに怖くしなくてもいーじゃーん。だからぁ、例の女、気になってるっぽかったからさぁ?」
川谷「美代ちゃんは何を知っているのかな?」
美代「うーん、その女のほぼ全部?かなぁ?教えてあげてもいいけど、条件がある!」
川谷「なんだと?」
美代「わたしをあなたのグループに入れてよ。あ、ただしかなり権力ある感じでよろしく〜。」
川谷「ふんっ、そんなこと急に出来るわけねーだろ。こっちはな、おめーが思ってるよりでけー組織なんだよ。」
美代「そんなこと知ってるよぉ。それを知ってて声かけたんだもーん。」
川谷「そーかよ、ま、それはいいわどっちでも。その女の情報知ったところで、俺たちにそんなメリットがねーんだわ。第1真実かもわからねー。お前を信用出来る要素はどこにもねー。仮に真実を教わっても特に今出来ることはねー。以上だ。もう消えな、美代ちゃんよ。」
美代「あはは。思ってたより賢いじゃん。まあでもさ、あなたが思ってるより、事態は深刻なんだよなぁ。じゃあ、ちょっとお耳かーして。」
美代はそういって、川谷が反応すら出来ない速度で川谷の懐まで潜り込み、そして耳元でそっと囁いた。
それを聞いた川谷の顔つきが変わる。
川谷「それは本当か?」
美代「それに関して、嘘つく意味あるかなぁ?」
川谷「ああ、そうだな、少なくとも真実に近いと受け止めるべきだ。」
美代「物分かりが良くて助かるわぁ」
川谷「それと、お前を味方に引き入れることのメリットが途轍もなくでけーな。お前なら、勝てるんだろう?その女に。」
美代「ふふふ。さぁー?♪戦ってみないとねぇ。」
川谷「分かった。俺がボスに報告する。今回の件も全部まとめてな。美代ちゃんも一緒に来てくれ。」
こうして物語は進んでいく。
戦乱の時代へと。




