↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
95/105

第95話 平常、ショックを受けない心

投稿頻度が遅くなり申し訳ありませんが今回もよろしくお願いします‼︎

 幕が上がるとそこには大勢のお客さんが座っていた。


 観客が少なかったらどうしようかという俺の不安は杞憂に終わったようだ。

 よくよく考えてみれば文芸部が誇る美女が出演する演劇を大勢の生徒が見にくるのはなんら不思議なことではない。


 最初はクリスマスパーティのシーン。蒼乃と紫倉が入部する以前の話なので舞台にはそれ以外の部員が揃っている。


「今年も一年お疲れ様でしたぁ‼︎」

「まだクリスマスですから。お疲れ様でしたは少し早いですよ」


 このストーリーが俺たちの話を描くものだからと言って、流石に半年以上も前の会話の内容を覚えているなんてあり得ない。

 なので、台本を作った玄人が考えたそれっぽいセリフを並べていく。


 2分ほど他愛もない会話をした後で、クリスマスという1年で最も浮かれた日に紅梨が俺を奈落の底に陥れたセリフを口にした。


「緑彩先輩は好きな人いるんですよね」


 このセリフを聞くだけで蕁麻疹が出そうになる。この言葉を聞いた瞬間目の前が真っ暗になったのを今でも色濃く覚えている。

 自分の好きな人に好きな人がいた、なんて話はよくあることかもしれないが、あまりにも衝撃的なセリフだった。


 しかし、結果的には紅梨のこのセリフがなければ俺は今こうして緑彩先輩と両思いになることは出来なかったのかも知れないと考えると幾分か気持ちは楽になる。


 緑彩先輩が言うにはこの時すでに俺のことが好きだったらしいが、それが本当かどうかも怪しい。

 緑彩先輩の言っていることが本当なのだとすれば俺はこの時点で緑彩先輩と両思いだったのだ。


「ちょ、何言ってるのよ紅梨⁉︎」


 俺はこのセリフに目を見開き驚く様な演技を見せる。


「でもいますよね?」

「……まあないというと嘘になるけど」


 そして舞台は暗転し、俺にスポットライトが当たって心の中の焦りを口にする。


「緑彩先輩に好きな人がいるなんて聞いてないぞ!? 緑彩先輩ほど美人で可愛い人が好きな人に告白をして振られる訳がない。それなら想いを伝えるのは今しかないじゃないか!!」


 そして舞台は明転し元の演技に戻る。


「緑彩先輩、好きです。付き合ってください‼︎」


 演技とはいえ、緑彩先輩に想いを伝えるとなると他の演技より熱が入る。


「白太、お前まじか」


 玄人は驚きを口にし、緑彩先輩と紅梨は口を開け驚く演技を見せる。


 そして、緑彩先輩が俺の告白に対する返事のセリフを言うために口を開いた。


「そ、そんな。私と白太君が付き合えるわけないじゃない」


「付き合えるわけがない」と言うこの言葉が俺を奈落の底に突き落としたんだ。 

演技とはいえ流石にショックを受けるだろうと思い、これは演技、これは演技、と自分に言い聞かせようとして気がついた。


 あれ、俺意外とショック受けてないな、と。

ご覧いただきありがとうございました‼︎


文化祭の内容は本当に白太たちの話を描くものなので、内容が被ってしまいますが楽しんでいただけると嬉しいです‼︎


次回もよろしくお願いします‼︎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。