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第94話 直前、意味深な発言

今回もよろしくお願いします‼︎

新作の方は順調に執筆出来ています‼︎

 着替えを終えた俺たちは舞台袖に集合していた。


 演技の練習をしているときは態々衣装を着ることは無かったので想像していなかったが、蒼乃が衣装を着ている姿を見て不意を突かれた。


「どうですか? まだ行けます?」


 蒼乃は俺の前でくるくる回りながら自分の着ている衣装を見せてくる。


 その衣装は俺が蒼乃と初めて出会ったときに蒼乃が着ていた中学校の制服だ。

 久しぶりに見る中学の制服を見に纏う蒼乃の姿に懐かしさを感じる。


 この制服を着ていた蒼乃が俺に助けを求めてきたんだよな……。


「い、いけるも何もまだ高校生なんだから、中学の制服着てたって特に違和感はねえよ」

「そうですよね。まだ中学卒業してから1年も経ってませんし、特に身長が伸びたって訳でも無いので全く違和感無いですよね」


 先ほどまで重たい雰囲気を醸し出していた蒼乃はいつの間にかいつもの蒼乃に戻っていた。

 蒼乃が何を考えているのか、本当に理解出来ない。


「みんな、緊張せずにいつも通りいくわよ‼︎」

  

 演劇を始める準備が整い、緑彩先輩の掛け声で俺たちは舞台へと向かった。


 最初のシーンは俺がファミレスで緑彩先輩に告白をするシーン。

 蒼乃と紫倉はそのシーンでは出番がないので舞台袖で待機することになっている。


「白太先輩」


 蒼乃の横を通り過ぎて舞台へ向かおうとしたとき、蒼乃に呼び止められて振り返る。


「どうした?」


 俺がそう訊き返すと蒼乃は口を噤んでしまう。そして数秒経過てから話し始めた。


「……最後まで迷惑をかけてすみません」

「は? 別に迷惑なんて……」

「今までありがとうございました」

「……なんでお礼?」


 蒼乃の発言の真意を問おうとすると蒼乃は逃げるように舞台裏へと去っていってしまった。

 一度は追いかけようとしたものの、開演直前だったため断念せざるを得なかった。


 「今までありがとうございました」という言葉にはどのような意味が含まれていたのだろうか。


 俺と蒼乃の仮の関係に関することか? 

 そうだとしたら蒼乃の言葉は正しくない。その関係はまだ正式に切られたわけではなく、今もなお継続している。関係が終わったかの様な言い方をするのはまだ早い。

 

 それとも、蒼乃の中では俺との仮の関係はもう終わったことになっているのか?


 そうだとすれば俺が今日蒼乃を振る必要は無くなる。

 必要がなくなるどころか気持ちを整理している蒼乃に追い討ちをかけることになるかもしれない。


 考えれば考えるほど答えは遠のき、頭の中はぐちゃぐちゃになっていく。

 そんな俺の不安を他所に、開演のブザーが鳴り響き垂れ幕は上がった。

ご覧いただきありがとうございました‼︎


毎日雨は鬱陶しいと思うけど雨が降らないと真夏の暑さになる。


ないものねだりかな。

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