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誕生!新たなる力!その名はスーパーステラ!! 《祝!連載一周年!! 》

 「魔導……合体⁈ アリスさん、それはいったい⁈ 」

「うむ。魔導合体、それはメイガス・ギアに秘められた真の能力じゃ。メイガス・ギアが分離変形し、魔導人形がそれを鎧として纏う事で、新たなる力を発揮するのだ!」


 メイガス・ギアが……変形……?

そして魔導人形がそれを纏う?

いったいどういう事なんだろう?

まったく想像がつかない!


 しかしそれを語るアリスさんはやたらと自信満々だ。

なんだかわからないけど、すごいことが起こるのは間違いなさそうだ。


 「ヒヒ……お喋りの時間は終わりかい、お嬢さん方?それじゃあ……次はボクのターンだァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

スライム巨人が絶叫し、わたしたちめがけ拳を叩きつけた!

わたしたちは後方に飛びずさり、咄嗟にこれを回避する!


 「とり丸!魔導合体シーケンス開始じゃ!ステラ殿、とり丸の背に掴まって空を飛べ!」

「了解、アリス!いっしょにとぼう!とり丸!」

「クェェェェェェェェェェェェェェェェェ‼︎‼︎‼︎‼︎ 」

ステラの呼びかけに応えて、上空を旋回していたとり丸が垂直急降下する!


 とり丸は地面スレスレを高速低空飛行し、並走するステラに合わせるように速度を徐々に緩めていく。

そしてとり丸の背中の装甲パネルがスライドし、中からグリップが迫り出し、ガチャリという音を立てて起き上がる。


 ステラはとり丸の背中に飛び乗り、背部のグリップをしっかりと握りしめる。

とり丸はステラが背中に乗った事を確認すると、スラスターのスロットルを全開にし急上昇する。


 「ヒヒ……何をする気か知らんが、そう簡単に上手くいくと思うなよ‼︎‼︎」

どうやらスライム巨人は、狙いをわたしたちからとり丸に切り替えたらしい。

巨人は拳を天高く掲げると、手の平を大きく開いた。

するとその指が蛇のようにぐにゃりと蠢き、複数の吸盤を備えた触腕へと変貌した!


 触腕は鞭のようにしなると、己の頭上にいるステラを捕らえるためにその切っ先を伸ばした。

とり丸はバレルロールを連続で繰り出し、これを華麗に躱す。

しかし触腕はなおも食い下がり、ステラととり丸を絡め取らんとするため、グングンと伸びていく。


 「いかん!とり丸は奴の触手を躱すのに精一杯じゃ。このままでは魔導合体ができんぞ!」

「わたしが時間を稼ぎます!」

わたしはウエストポーチに手を突っ込み、その中を弄った。

中から閃光弾を取り出し、それを使って時間を稼ごうとしたのだ。


 ふにゃり

「うん?」

わたしの指先が柔らかく生暖かいものにに触れる。

一瞬の至高の硬直の後、慌ててそれをつまみだす。

わたしの手の平にあったもの、それは行方知れずになっていたレオナだった。


 「う〜〜ん、むにゃむにゃ……。人が気持ちよくお昼寝してるときに邪魔しないで欲しいにゃ〜〜。」

「あ、あんた……こんなところでいったい何やってるの⁈ みんな心配してたのよ?あれ?っていうか閃光弾は?ちゃんと腰のポーチに入れといたのに、どこにやったの⁈ 」


 わたしはポーチの中身をもう一度弄ったが、中には他に何も入っていなかった。

まったくの空っぽなのだ。

「にゃ〜は長い話は苦手だから、この中に入ってずっとお昼寝してたのにゃ〜。あと閃光弾って、あの固くてゴツゴツしたやつのことかにゃ〜?それならお昼寝の邪魔だからさっき全部捨てちゃったのにゃ〜。」

「……。」

「それよりご主人、さっきから変なとこ触らないで欲しいにゃ〜。ネコハラはやめるのにゃ〜。」


 あまりの事態に一瞬わたしの思考がフリーズした。

頭がようやく事態を把握した頃には、わたしの心を呆れとも怒りともとれない感情が支配していた。


 「なんでもいいから行ってこんかい‼︎‼︎」

わたしは大きく振りかぶると、触腕目掛け力任せにレオナをぶん投げた!!

キレイな放物線を描きながらレオナが飛んでいく!


 「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!ひどいにゃ!!!!あんまりなのにゃ!!!!!!!!!!!」

悲痛な叫び声をあげながらも、レオナは空中で体勢を整え爪を伸ばす。

そしてとり丸に今まさに追いすがらんとする巨大触手を一閃のもとに切り捨てる!


 「なにぃぃぃぃぃぃぃ⁈ いったいなんだ、この人形は⁈ 」

予測不可能な事態に混乱するスライム巨人。

その隙を逃さず、レオナがさらに爪攻撃を繰り出す!

「うにゃにゃにゃにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎ 」

SLASH!SLASH!SLASH!

まるで鰹節のようにスライム巨人の腕が削れていく!


 「この、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎ 」

スライム巨人は切断面から次々と触腕を形成し、レオナを叩き落とそうとする。

しかしレオナはネコのような俊敏さでこれを回避し、鋭利な爪で触腕を斬り落とす!


 「スライム巨人はレオナに気を取られておる。ステラ殿、今がチャンスじゃ!今こそ叫べ!『魔導合体』と‼︎」

「了解!いくよ、とり丸!魔導合体!!!!!!」

「クェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!」


 ステラの掛け声に応えるかのように、とり丸の関節部から光が迸った。

光は関節部から装甲のパネルラインに沿って稲妻のように走り抜ける。

そして光のラインに沿ってとり丸のボディが幾つかのパーツへと分離した。


 「はわわ……!アリスさん、とり丸がバラバラになっちゃいましたよ⁈ 」

「心配せずとも大丈夫じゃ。いいから黙って見ておれ。いいね?」

「アッ、ハイ……。」


 わたしたちが見守る中、分離したパーツ群はカシャカシャと変形をはじめた。

とり丸の脚部がレガースへ、胴体が胸当てと翼に、頭部がヘルムへと、それぞれ変形していく。

防具へと変形したとり丸のパーツは、空中に力場で固定されたステラへと装着されていく。


 そして全ての防具を纏ったステラは大きく翼を広げ、天高く剣を掲げた。

背部の斥力場スラスターから虹色のスペクトル光が放出され、新しいステラの姿を神々しく照らし出す。

その姿はまるで、天上から舞い降りた戦乙女を思わせるとても神秘的なものだった。


 「ついに完成したぞ!魔導人形とメイガス・ギアが一つになることで生まれる最強形態!その名も『スーパーステラ』じゃ!」

「スーパー……ステラ!」

わたしは天を仰ぎ、ただ茫然とその名を呟いたのだった。





_続く

 



 



 

皆さまの応援のおかげで無事連載一周年を迎えることが出来ました!

ほんとうにありがとうございます!

これからもどうぞドロシーと人形たちの冒険をお楽しみください。

高評価とブックマークもよろしくお願いします!

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