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隠し部屋の秘密  後編

「この光……いったい何が起こっているの?」


私は台座から溢れ出る光のあまりの眩しさに反射的に目を閉じてしまった。

しかしそれはほんの一瞬のことで、しばらくすると強烈な光は徐々に弱まり肉眼で視認できる程度になった。


私は恐る恐る瞼を開き、装置の方を見た。

装置からはゴウンゴウンという重低音が鳴り響き、あちこちがピカピカと点滅している。

天上から垂れ下がった複数のアームが滑らかに動き出し、まるで獲物を捕らえる凧のように台座の上の杖に殺到する。


アームの先端部分が杖に触れるたびに青白い光が走り、バチバチと火花が弾ける。

それに伴い杖が徐々にその形態を変えてゆくのだ。


「ステラの杖が……改造されてる?」

私は目の前で起こる光景に思わず目を奪われてしまった。

ふと、隣に立つアリスさんを見ると、彼女は目をキラキラさせながら眼前の光景に見入っていた。

その様はまるでおもしろいおもちゃを見つけた子供のようで、不覚にもちょっとかわいいと思ってしまった。


それから数分後、全ての工程が終わったのか、アームたちは杖から離れするすると天上に引き上げていく。

そして台座からプシューと圧縮蒸気が吐き出され、杖の拘束が説かれる。

杖の改造が終わったのだ。


ステラはつかつかと台座に向かって歩み寄ると、台座に刺さった杖をゆっくりと引き抜いた。

そしてとてとてとこちらに走りよってくると、私とアリスさんによく見えるように杖を掲げた。


「マスター見て見て!杖がおっきくなったよ!」

なるほど、確かにステラの言うとおり以前のものより大きくなっている。

それに形状もところどころごつくなっているようだ。


ブゥンという音が鳴り、また立体映像が投射される。

見たところ、何かの古代文字のようだ。


「アリスさん!」

「うむ、ちょっと待っとれ。今解読する!」

アリスさんは手帳をペラペラと捲り、翻訳作業をはじめた。


「……アップデート完了……各種クリアランスの調整、及びマギカブラスターに新機能『マギカ・ランス』を追加……。ダンジョン第二階層への挑戦権を取得……。第二階層じゃと?!」


突如、ガコンッという音がして、装置の後方から何かがせりあがってくるのが見えた。

私たちは慌てて駆け寄ってそこにあるものを見た。


それは、一枚の巨大な石板だった。

大きさは私たちよりはるかに大きい。ちょうどトロールの背丈と同じくらいだろうか。

材質は何かしらの金属でできているらしい。光を当てるとプリズムのように光る。

盤面には一面に古代文字が彫られており、中央に何かをはめ込む丸いくぼみのようなものが確認できる。


「……この丸いくぼみ……まさか?!」

私はある直観にとらわれ、ウエストポーチからあるものを取り出す。

それは私が以前入手した虹色のダンジョンメダルだ。


私がメダルをくぼみにはめこもうとすると、メダルが急に光を発した。

「アリスさん!」

私は振り返って助けを乞うようにアリスさんの方を見た。

アリスさんは神妙な面持ちでこっくりと頷く。


「ええい!ままよ!」

私は覚悟を決め、勢いよくメダルをはめ込んだ!

ガチャリ!という小気味の良い金属音が鳴り、くぼみにすっぽりとメダルがはまる。

すると、石板が虹色の光を放ち、私たちの足元に巨大な魔法陣が展開されていく!


「これは……転移陣?!またどこかに飛ばされる?!」

そう言い終わるやいなや、強烈な光が私たちを包み込んだ。

魔法陣が回転し始め、私たちの身体をゆっくりと飲み込んでいく。


光に包まれ、私の意識は暗闇にフェードアウトした。








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