遺跡まで出発だ!
ロボ丸の兵装試験を終えた後、ドロシーたちは一旦アパートへと帰ることとなった。
それから翌日、一日かけてロボ丸の装備の微調整を行い、ステラの防具も仕立て終わって就寝した。
そして、とうとうアリスとの約束の日が訪れた。
ドロシーは軽めの朝食をとった後、冒険家装束に着替え、出発の準備をしていた。
洗面台の鏡に向かい、髪をとかして身だしなみを整える。
ドロシーは鏡に映る自分の顔を見つめた。
黒く長い髪に鬼灯のように紅い瞳。
そしてエルフ種特有の長く尖った耳。
「よし、身だしなみはOKね!」
ドロシーは鏡に向かってにっこりと笑うと、居間に向かって歩いて行った。
「ステラ!ロボ丸!準備はできてる?」
ドロシーは居間の襖を開け放ち、そこにいるであろうステラとロボ丸に声を掛けた。
果たしてロボ丸とステラは確かに居間にいた。しかし……。
「……何してるの?あんたたち……。」
ドロシーは引きつった笑顔で、二人に声を掛けた。
ドロシーが困惑するのも無理はない。
何故ならロボ丸は、ステラに押し倒されるような格好で、テーブルの上に寝転がっていたからだ。
「まさか、あなたたちそこまで仲が進んでいたなんて……。」
「ち、違うロボ!誤解ロボ!」
ロボ丸は赤面し、慌てふためいて弁解し始めた。
彼女の言い分をまとめると、こういうことらしい。
まずロボ丸とステラは、遺跡への出発準備をするため、ドロシーが仕立てた防具を互いに着せあっていたらしい。
ステラの着替えは滞りなく終わったが、問題はロボ丸のほうだった。
どうも昨晩新たに作り出した胸部装甲がロボ丸の胸のサイズに合わなかったらしい。
ロボ丸の豊満なバストに何度もはじき返され、装甲はちゃんと取り付けられなかったのだ。
やけを起こしたステラがそれでもと、無理に取り付けようとしたため、バランスを崩して転倒し、そこにタイミング悪くドロシーが現れたということだった。
「あぁ、そういうことね。いい、ステラ。そういう時は私を呼びなさい。あとロボ丸、あんたおっぱい大きすぎ!」
「ロボのおっぱいが大きいのはロボのせいじゃないロボ!」
ロボ丸は顔を真っ赤にして抗議した。
「ロボ丸、おっぱい大きいと不便?揉んだら小さくなる?」
「ならんわ!余計大きくなるロボ!」
そんなコントめいた問答を繰り返したのち、ようやく出発の準備が整った。
ガスの元栓や、窓の閉め忘れがないか確認した後、ドロシーは人形たちに声を掛けた。
「それじゃあみんな、忘れ物はないわね?これから結構な長丁場になるわよ?」
「準備ばっちりロボ!」
「ステラも準備できた!」
二人は元気よく答えた。
「よし!それじゃあ出発!」
「「お―――!!!」」
ドロシーたちは玄関の鍵を閉めると、ドワーフ遺跡に向かって元気よく歩みだしたのだった。




