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アリスとのデート(後編)

アリスは空になったティーカップを皿に置くと、件の異常現象に対する見解を語り始めた。

「先日の実験中に起こった事故なんじゃがな……。すまん、あれは儂のミスじゃ。」

「え~と、どういうことですか?」

ドロシーの問いかけに対し、アリスは少々ばつが悪そうに語りだした。


「実は昨日の実験の前の日に、あの人形を使って実験をしておったのだ。」

アリスの語ったのは以下のようなことだった。


例の事故の前日、アリスは使い魔の魂を魔導人形に移植する実験を行っていたらしい。

しかし、実験は失敗。

その翌日、ドロシーがデザイア邸に訪れ、また新たに実験を行うこととなった。

そして、あの異常現象が起こり、レオナが起動した。


アリスがレオナを検査したところ、次のようなことが分かった。

どうやら、ドロシーの実験が行われる前に、人形に使い魔の魂の一部が残留していたらしい。

そして実験中、ドロシーの錬成した魂と、使い魔の魂とが偶発的に融合してしまい、あのような現象が起こったということだ。


「なるほど、それであんなネコみたいな性格になっちゃったんだ。」

「そういうことだ。すべてこちらの落ち度だ。驚かせてしまってすまなかった。」

アリスはそういうと、神妙な顔で深々と頭を下げた。


「そ、そんな謝られるようなことはありませんよ!どうか顔を上げてください。」

ドロシーは慌てて、顔を上げるよう催促した。

ドロシーは、アリスが顔を上げるのを待ってから次に言葉を紡いだ。


「実験のことはだいたいわかりました。それで、依頼のことについてですけど、何を頼みたいんです?」

「うむ、実はな、お主がステラ殿を見つけた場所に、儂を案内してほしいのだ。」


アリスからの依頼の内容は次のようなものであった。

ドロシーがステラを発見した地点まで、彼女を道案内すること。

現地において、ステラ発見時の詳細を詳しくせつめいすること。

サラと一緒に、観測用の機材を運搬するのを手伝うこと。

日時は3日後の午前10時。

待ち合わせ場所はドワーフ遺跡入り口前。


ドロシーは概要をメモした後、アリスと別れ、帰路へと付いた。

「さて、3日後に備えて、色々準備しないとね。」

ドロシーは作業机に向かい、再び作業に没頭し始めた。


「マスター、何作ってるの?」

ドロシーの様子に興味を示したステラが、ドロシーの肩越しに机の上をのぞき見に来た。

「あぁ、これはね、ロボ丸の装備を作ってるのよ。」

「ロボ丸の?」


ステラは机の上で組み上げられているものを興味深げに眺めた。

そこにあったものは、赤く光るプロテクターのようなものと、ロボ丸のロケットパンチを改造した武器らしきものだ。


「今のロボ丸は、戦うための武器を何も持っていないからね。だから今、私が作ってるの。」

「ロボ丸、強くなる?」

「それはあの子次第かな。あ、そうそう。ステラにも後で防具を仕立ててあげるからね。」


ドロシーからの思わぬ言葉に、ステラの顔に花のような笑みがこぼれた。

「マスター、嬉しい!」

ステラは向日葵のような笑顔でドロシーの頬に飛びついた。


「あはは!ステラ、くすぐったいよ!」

「ステラの防具、ロボ丸とおそろいがいい!」

「二人とも、何してるロボ?もう晩御飯出来てるロボ!せっかくのシチューが冷めちゃうロボ!」

エプロン姿のロボ丸が、食卓から顔を覗かせ、夕餉の支度が出来たことをドロシーに告げた。


「わかった、今行くから。」

「えへへ……♡マスターの防具楽しみ♡」

「ステラ、何にやついてるロボ?なんかいいことあったロボ?」


こうして、3人の夜は更けていく……。






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