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二人で一つの救星主  作者: 霞梳卯狩
9/16

旅立ちに向けて1

フィナとマオの二人がガストさん宅にお世話になり数日たったある日

お世話になり始めてからリッカペーニくんやグラッチェさんとの世間話や街の散策、騎士団駐在所で組手やマッサージなどをこなしながらそれとなく図書館などを発見し書物を漁る日々を過ごしてた


「マオ~そっちになんかあった?」

「ん~現状のことはわかったかな」

「どんな感じ?」

「ここはトースイ大陸のタアック王国にある塔の街エルッフェで世界にはこの街にある塔と同じものがあと2つあるってこととこの世界はめっちゃファンタジーな世界ってこと」

「後半の説明雑過ぎない?」

「これ読んで、どうぞ」

「う…めっちゃ分厚い」

「説明するのめんどいねん…」

「わかる」

「まぁ必要になったらその場その場で解説付け足していくよ」

「お願いね」

「んじゃ、帰ろっか」

「うん」


図書館を出て帰路につく

ガストさんの家にお世話になってから周囲から不自然な自然な視線を感じるようになった

恐らく監視員なのだろうけれども気になるものは気になるし周りに知られたくない会話もある

今は会話の重要な部分が自分とフィナの間だけで聞こえるようにしているしフィナ自身も察しが良く自分の話に合わせてくれているが人間いつボロを出してしまうかわからない

かと言って始末するのも問題になる

難しいものだ

「ところでフィナはなにか収穫あった?」

「特にないの、ごめんね」

「いいよいいよ、これだけ昔のことだもん、歴史とかあってもこんな昔のこと調べないでしょ」

「うん、そういう時代がありましたぐらいで…」

「まぁ、そうなるよね~」

「これからどうする?」

「とりあえずはどうにかしてお金貯めて旅の準備かな」

「うん、ガストさんが準備してくれるって言ってたけど流石に申し訳ないというか」

「だよね、衣食住お世話になってさらに旅の荷物とかお金とかまではね、問題はどうやってお金を稼ぐかなんだけどね」

「そうだよね」

「見たところどこかの店でお手伝いするにしても数日程度じゃ駄目だろうし、どっかのギルドに入って一攫千金みたいなのがよさそうかな」

「ギルド?」

「そ、いままでは入ってなかったけど、荷物ない状態だとなんにもできないから」

「どこに入るの?」

「冒険者と狩人に入っておけば毛皮とか売れるし遺跡で拾ったものとかも買い取ってくれるみたいだからそこかなって」

「そうなんだ、今までは通りすがりの商人さんたちに買ってもらってたもんね」

「関が通れる程度のお金があればなんとかなったからね」

「でも今はそのお金がないわけで、しかも」

「しかも?」

「ギルドに入るにもお金が必要です」

「やっぱり…」

「最初はやっぱり借りるしかないのかなぁ」

「う~ん」

「とりあえず相談だけでもしてみようか」

「なんか言いくるめられて全部やっちゃわれそうなんだけど…」

「はっはっはっ~あ」


さっきからマオが今まではってないはずのことを話してくるってことはやっぱり私たちを監視してる人がいるんだよね

これってどれくらい監視されてるんだろう、お風呂とかはさすがにないと思うけどやっぱり怖いなぁ

あと旅の準備をできるだけ自分達でしたいっていうのは賛成なんだけどやっぱり大変だよね、いっそのことガストさんやジョイフルさん達の言う通りお世話になるっていうのも考えた方がいいのかな

「そういえば街の外ってなにするの?」

「あ~なんか狩りができれば毛皮とか売って安くても数があればそれなりにはなるだろうしいいかなって」

「マオって結構ワイルドだよね」

「だるぉお?」

「なんかその言い方イラっとするね」

「うむ、すまない、反省はしない」

「マオってたまにふざけるよね」

「それが私の精神安定の元よ、真面目にやらんとかんことは真面目に、それ以外は自分のやりたいよ~になるのが人間楽しく生きるコツよ」

「どうしてこうなったんだか…」

「そんなこともあるさっと、ついたね、ただいま戻りました」

「ただいま戻りました、ガストさんはいらっしゃいますか?」

「お帰りなさいませ、フィナ様、マオ様、旦那様は現在、書斎にいらっしゃいます、ですがお会いになる前にどうぞこちらへ」

帰宅するとロビーに待っていたかのように執事のバルトさんがいた


「お帰りなさい、フィナさん、マオさん」

「ただいまです」

「ただいま、グラッチェさん」

「主人に用があるのに悪いわね、ちょっと二人に渡したいものがあったから」

「渡したいものですか?」

「えぇ、カレン、こちらへ」


グラッチェさんがそういうとメイドのカレンさんが小袋を持ってやってきた

「二人が旅の準備をしたいと言っていたのを聞いてしまってね、私たちではなにを準備すればいいかはわかりませんが二人ならわかるでしょう、これはそのための資金です」

「え」

「ありがとうございます、グラッチェさん、なにからなにまで申し訳ない、この恩は必ずお返しします」

「いえいえ、お気になさらないでください、路頭に迷いそうな女の子二人を見捨てるほどスカーライク家は落ちぶれていません、それにあなたたちとお話しするのはとても楽しかったわ」

「本当にありがとうございます、実はガストさんへの相談はまさに旅の準備のことでしたので」

「あら、主人もね、二人のことをとても気に入っているのよ、二人が来てから息子の遊び相手ができただの騎士団に花ができただのと嬉しそうに楽しそうに、それにマオさんは主人の剣の相手までできるそうではないですか」

「いえ、ガストさんが私に合わせてくれるんです、こういう技は役に立つとかって」

「女の身で剣を振るう、昔なら目くじらを立てる人もいたんでしょうけど、マオさんがするなら愛らしくて勇ましいですね、あら、長話をしてしまいましたね、主人は書斎です、ガスト、二人を」

「はい、お二人ともこちらへ」





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