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二人で一つの救星主  作者: 霞梳卯狩
13/16

狩り道具屋

「鉈ってあの鉈?」

「うん、薪とかを割るようなあの鉈」

「できるかなぁ」

「私がいた世界だと鉈で熊の頭叩き割った人もいるから」

「私の筋力Dなんだけど」

「まぁまぁ、ものは試しさ」

狩人の使う道具と冒険者の使う道具は多くは大差ないが武器だけは違う

狩人は殺すための武器を使い冒険者は耐え抜き、生き抜くための武器を使う

前者は確殺即殺の為に耐久性よりも殺傷性が求められ後者は長旅や長期戦の為に殺傷性よりも耐久性が求められる

狩人と冒険者を兼業する者は大抵どちらも備えた弓を使うことが多い

冒険者をする以上は獣を狩るのはついでであり魔物やモンスターと戦うことがメインでその素材などだけでも十分な稼ぎとなる

ならなぜ狩人にもなるのか、それは獣の皮や肉の買い取り額の違いがある

狩人と冒険者ではおよそ2割ほど狩人の方が高く買い取ってもらえるのだ

それは狩人と冒険者のギルドが皮や肉を卸す先が一般なのか同じ冒険者向けなのかにある

一般向けは肉屋や服飾家具店などに出回り、冒険者向けは防具の繋ぎや干し肉として出回るために売れる値段がわかってくるのでそれぞれの買い取り値段が変わってくるのである

「っていう理由でうちらは兼業するんだけどおk?」

「えっとできる限り資金を得るため?」

「そ、冒険者だけでも稼げるとはいっても折角の皮や肉が安く買われるのはちょっと懐がさみしいからね」

「マオって結構倹約家だった?」

「そうかな、ただ多趣味でお金が必要だったからそうなのかも」

「趣味の為に倹約ね…」

「というわけで狩り道具屋に到着です」

二人が到着した狩り道具屋はこの街の中にあるうちの一つだ

「ごめんくださ~い」

「どなたかいらっしゃいませんか!」

店先から見てわかる程度に中は薄暗く人の気配がなかった

「今日休みなのかな?」

「でもお店開いてるよ?」

「出かけてるとか」

「さあっきからごちゃごちゃなぁんなんじゃ!!」

店に人がいないと思って思案していたところで奥からでかい声とともにマッスルな爺さんが出てきた

「すみません、狩りの道具を買いに来たんですけど」

「あぁ?おめぇさんたちが狩人?」

「はい、これから登録するんです」

「ふん、はいんな」

店主らしき爺さんに促され店内に入る

「マオちゃんマオちゃん、なんかすごくこわいよ」

「職人さんみたいだしそんなもんなんじゃない?」

「買うんならさっさと買ってけぇんな」

「はいは~い」

「マオちゃんって怖いもの知らず?」

「そんなことはないと思うよ」

店内には弓や矢、鏃、クロスボウ、スローイングナイフなどの武器や隠れ蓑、携行調理床などの道具が所狭しと並べられていた

「やっぱり鉈はないんじゃないかな」

「ん~ん、あったよ~」

「本当?」

「ほれ、これ」

様々な道具に埋もれてはいたが鉈はあった

「これ本当に鉈…?」

両手で持ってもまだ余裕のある持ち手

「そうそう、元の世界でもこんなん見たことあるし」

分厚く背には鋸のような刃がついていた

「これメタな発言するとどこかのゲームで獣狩りしてたやつにそっくりだよね」

「どういうことなの…」

「おめぇ、それがなんなのかわかるのか?」

「獲物の頭かち割って肉引き裂く鉈かな、重量は大体30kgで鋸は引き側についてるけど分厚くて結構力と技量がいる感じかな」

「それがわかっていながらおめぇさんそいつを使うのかい?」

「連れの子が使えたらその子が使うよ、私はまだ探し中」

「マオちゃんそれ本当に30kgもあるの?」

「ん?持ってみる?」

「おいおい、あんた持てるのか?」

手に持っていた鉈をフィナに差し出す

フィナは最初は迷ったものの意を決めて手を伸ばし

「あれ?そんなに重くないよ?」

「そう思うでしょ?でもそこの箱の上においてみて?」

そう言って薄めの合板の箱を指さす

「え?壊れたりしない?」

「たぶん大丈夫」

恐る恐る鉈を置くと箱が軋んだ

「ほ、ほんとに重いんだね」

「嬢ちゃん達はなにもんだ?そんな見た目でそいつを持ち上げるやつなんて見たことねぇ」

「ちゃんとした人間よ、さて、フィナはこれ使って」

「え?う、うん」

「そいつは鋸鉈ってんだ」

「ん?」

「そいつは鋸鉈ってんだ、鉈と鋸を合わせりゃ強いだろって酒に酔って造ったもんだ」

「なるほど、だから埋もれてたんだ」

「そんなもん使いこなせる奴はそうそういねぇからな」

「そりゃあね」

そう会話をしながら店内を漁っていく

(手甲でもつけて頭蓋砕いた方が早いんだけどそれだと流石にビジュアルが…)

小動物を狩るなら投槍や弓矢などが定番だが大物ともなるとフィナに渡したような鉈などで撲殺気味で首を掻っ捌いた方が手っ取り早い

「さっきのと同じようなのってないの?」

「あぁ?あんなもんがそんなにあって…いやまて、おいちょっとそこで待ってろ」

そう言って爺さんは奥に行ってしまい出てきたのは10分後くらいだった

「おっちゃん遅い」

戻ってきたと思い振り返ったそこにあったのは斧だった

分厚く大きく内側に沿った刃の片手斧だが爺さんが持ってようやくしっくりくるようなサイズだった

「おぉ!いいのあるじゃん!」

「こんなもんで狩りするバカがどこにいんだよ…」

「ここ」

「持てるか?」

「うん」

手渡された斧を掴んで気づく

「これ持ち手が伸びるの?」

「持っただけで気づくとはたまげた、そうだ、そいつは捻りながら伸ばせば両手斧になる」

言われた通り捻りながら伸ばすと柄が1mほど伸びてロックされた

「いいわね、重さは約60kgで先端には刺突に使える槍もあるしまるで反ったハルバードね」

「そいつも酔った勢いってやつだ」

「酔っててこんなの造れるなんておっちゃん余程腕がいいのね」

「はん、使えるやつがいなけりゃ意味ねぇがな、そいつは狩斧だ」

「さっきの鋸鉈とこの斧と解体用のナイフ、あとは携帯式の調理台と手入れ道具、それとテントと折り畳みのスコップを2つとそこの毛布を4枚お願い」

「武器二つの代金はいらねぇ、それ以外で銀貨16枚だ」

「結構するのね」

「そうなの?」

「この国のレートだと銀貨12枚で金貨一枚だから」

「ほえぇ、それはまたあとで教えるわ、はい、銀貨16枚、武器のお金はほんとにいいの?」

「あいよ、バッグはおまけでつけてやる、作った俺が言うのもなんだが使えるやつがいねぇし埃被ってた店の肥やしだったからな」

「ありがと、またなにか必要になったらここを使わせてもらうわ、じゃね」

「あ、ありがとうございました!」

「おう」

必要なものを購入し二人は狩人の登録へと向かった

獣狩りっていうともうフロムな獣狩りのイメージが離れません


ステータスの筋力が一般人並みなのに30kgのものが重く感じないのは一般人レベルのDの中にもそれなりに幅があるからです

あくまで表示は目安

細かく表記するならフィナリスの筋力はD++になります(Cに限りなく近いD)


修正:鋸鉈の表現を鉈の背に鋸がついたものにしました

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