本当に違うんですよ。
突然ですが、
ターミネーターを知っていますか?
ロボットに支配された未来から来た殺人ロボットが、
未来の指導者を産む女性を殺しに来ると言う、
アメリカのSFロボット映画の金字塔とも言える傑作です。
1作目の低予算ながら工夫に満ちた演出と、
当時最新鋭だったCG技術を多用し巨額の予算を上げ制作された2、
最強の敵の出現した3、荒廃した未来を描いた4などが存在します。
2が一番の人気で、3からは評価が低いのですが、
本題は、映画の内容ではなくメインBGMの話です。
知っている通りのターミネーターのBGMと言えば、
静かながら恐怖で高鳴る心臓の鼓動の繰り返しをほうふつとさせ、
人の影で見えない暗く重い正体不明な恐怖が鬼気迫るようなあの曲です。
表現は放置するとして、映画を見るか聞いてほしいのですが、
本題はと言えば、このBGMが、使いまわしではなく、
作品ごとにアレンジがされていると言う点です。
聞いて見れば確かにと納得してもらえると思います。
1作目では物語の最初のクレジットとしてメインに使われ、
物語の始まりで落ち着きながらも、静寂を破る時が来ると言う気配を、
そしてそれを破る存在を静かにながら肯定する雰囲気が存在します。
2作目は劇中で派手なアクションが多いことを考慮したか、
前作と比較すると明るい印象で、静寂が破られ、
肯定された静寂を破る存在が躍動する力強さが感じられます。
3作目はこれまでの世界観は一応は収束していたが、
これで終わりではなく、ここからが本番でこれまでが始まりだと、
言わしめるかのような因果性を深く感じさせます。
4作目はこれまでを踏襲してか、落ち着きながらも、
激しく強い人間の鼓動と、対象的に機械的な畏敬をも感じさせ、
終息を得ない物語の深遠性を感じます。
個人的な意見であり評価は異なると思いますが、
こう言った映画やドラマ、アニメのBGMは実は意外と、
知られない内にアレンジがされています。
世界観を壊さないための微妙なものから、
一新と言うよりも崩壊させるかのような大胆な種類、
そして決して使いまわしではないと至らしめる場合もあります。
アニメでは「ルパン三世のテーマ」が代表例で、
「78」を原形に、ジャズリミックスされた「79」、
ディスコアレンジされた「80」が存在します。
ドラマでは「相棒」シリーズがその1つです。
同じものを使いまわしているように見えても、
見えない創意工夫と言うのは数多く存在しますので、
BGMにも時には真剣に耳を傾けるのもいいと思います。