私って、すごい?-後編-
「まず透視はその名のとおり透視ができるんだ。で、人操は人を自由自在に操れる。例えばこんな風に。」
そう言って私は匠にソーラン節を踊らされた。
こんなの踊りたくないけど、勝手に体が動くんだよ~。
もっと可愛かったり流行ったりしてるダンスが良かったよ~(そこかい!って声が聞こえた気が……)。
「今、匠はダンスのセンスがないと思っただろ。」
ギロっと睨まれた。
ただでさえ怖いのに殺気のこもった目がさらに3、4倍怖い……。
でもなんで思ってる事が分かったんだろ。
「今なぜ思った事が分かったんだ?と思っただろ。」
「うん。」
私は素直に頷く。
「それはな...、透視は人の心も読めるんだ。で俺は人に関する能力を持っている。
だが、お前はジャンルがバラバラなんだ。空中浮遊に未来覗、あとこれは奪われた能力なんだが奇跡。何もかも自分が思った様になる。まぁ、盗まれた能力がこれの確率は93%だけどな。」
「ほぼ奇跡じゃん!私は瞬間移動能力が良かったよ~!」
「ワガママ言うな!!」
匠がすごい剣幕で怒鳴った。
コワッツ
「俺は怖くない!!!」
さっきの数倍の剣幕…。
やっぱりコワイ……。
「俺は奇跡の能力、欲しかった。」
「奇跡の能力はどう使うの?」
「純有力になりたいんだ。」
匠は少し恥じらいながら言った。
ふーん。
カワイイ所あるじゃない。
でも一旦それは置いといて、と。
……なんで純有力になりたいんだ?
「......それは……。」
「心を読んで会話進めるのやめてくれない?違和感やばいから。でもそれはそうと言いたく無い事は言わなくてもいいよ?」
気になるけど精神的に追い込んだらダメだしね。
と、気を遣ったのに!
「あぁ、お前にしては気が効くな。」
だって!
ありがとうの一言もないのか!
あと、『お前にしては』が余計!
そして、私は『お前』じゃなくて、有力歌音です!
「!!」
「どうしたの?」
「お前の三つ目の能力の力があと16%くらい残っている。多分盗まれた残しだな。能力を発動できる数は最大1回くらいか。」
匠は少し考えるような素振りをして言った。
「よし、俺にもう1つ能力が使えるように、と願え。」
これに私はイラっとした。
「なんで私の能力を使って匠の能力を増やさないといけないのよ!」
「ああ、すまん。少し説明不足だった。俺に【切断】の能力を使えるように願えって事だ。そしたらとりあえずこれ以上能力を取られる事は無い。」
おお、言いたく無いけど頭良い!
でも、
「匠が謝るなんて、岩でも降るんじゃ!?」
「失礼だな。でもとりあえず切断の能力を俺がプラスで使えるように、と願え。」
なんか上から目線でムカっとするけど、
仕方がないから願ってやるか。
切断の能力を匠がプラスで使えますように。
その瞬間!
体の中を雷に打たれたような痺れが走った。
それは匠も同じようで、床にうずくまっている。
しばらく待っているとやっと立ち上がったと思ったら、急に
「切断!」
と叫んだんだよ!
それだけでもめっちゃびっくりしたけど、そう叫んだ匠の右手に死神が持ってるような大きな斧が現れたの!
そして、私目がけて振り下ろしてきたんだけど!
え、やだ、待って、私まだ死にたくないよ!
と思って目を瞑ると……、あれ?
痛く…無い?
それどころか、体が軽くなった気がする。
「切断成功だ。」
切断成功?
「それなら匠に新しく【切断】の能力が備わったって事?」
「まあ、そういうことだ」
わぁ…!
能力が備わったのは私のおかげ…!
スゴ…!
…私は普通がいいとか思っちゃったけど、実は……、私って、すごい?
ちょっと文おかしいとこあるかもです。




