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私って、すごい?-前編-

「は~、マジか~~。」

 と言いながら私はボフッとベッドにダイブ!

 しようとしたんだけど、ふっかふっかとした感覚が伝わってこない…。

 ぎゃあああああああぁ!!!!!

 う、う、浮、浮いてる~~!

 もしかしたら、もしかしてだけど、あの記事って本当の事を書いてたの〜?

 ふとベランダのほうを見ると、ちょ〰︎イケメンな男子が!

 ここら辺はマンションが密集してるから、隣のマンションのベランダとうちのマンションとの間は十五cmしかない。

 向こうのベランダに男子ね。

 サラサラなウェーブの金髪、切れ長の緑の瞳、高身長、という絶対モテるルックスのどこからどう見てもイタリア人が!!

 いや、イタリア人でなくても絶対外国人!

 ...と思ったら、ボフッとした感覚!

 これはベッド!

 ってことはもう浮いていない!

 とその時、男子がひらりとジャンプしてうちのマンションのベランダに入ってきた。

 ….ん?

 待って待ってここ六階だよね?

 怖くないの!?

 そしたら、その男子が息を吐いて窓を曇らせた。

 そこに開けろと書いた。

 口が悪いので開けてやんない。

 でもずーっと窓叩いてるから仕方なく開けてやった。

「お前の苗字は?」

「なんでアンタなんかに教えなきゃいけないのよ!そもそもアンタ何者!?なんで日本語ペラペラなの!?」

「お前の苗字を教えないと身元は明かさない。」

「わかったよ…、私の苗字は有力だよ。で、アンタの身元は?」

「俺は花散里(かさんちょう)から来た。場所は沖縄辺りだな。」

「なんでわざわざこんな遠い所に?」

 ここは埼玉。

 沖縄なんて遠すぎる。

「俺はお前の衛護に来た。」

「……は?」

 意味わからんし。

 私の衛護?

 そんなのいらないよ。

「『は?』じゃないんだよ…!お前の歳になれば、三つの能力が全て揃わないといけないんだ。だが、まだ二つしか揃ってないだろ。」

「...?」

「俺そんな難しい事言ったか?」

「十分難しいと思う。」

 私がいうとコイツが呆れたような溜め息をついた。

 正直かなりイラ&ムカつく。

「っていうか、“能力”とはなんぞや?」

「…いわゆる、超能力だ。」

 ちょ、ちょーのーりょく!?

 …驚きすぎて漢字に変換することが出来ていないではないか。


 でも一旦それは置いといて、と。

 えっと、私の能力は、未来を見る事と浮く事……?

 でもなんで三つ揃ってないんだろ。

「お前の三つ目の能力が奪われた。」

「え、え、えええぇ!?て、どゆこと?」

「簡単に言うとお前の三つのうちの能力の一つが抜き取られ、その抜き取られた能力で奴らはよからぬ事を考えている。俺も能力を持っている。まぁ、二つだがな。」

「ええっと、……アンタ、名前は?アンタも有力家?」

「俺?名前は翠善 匠(すいぜん たくみ)だ。ちなみに能力は透視と人操。」

「待って待って待って、苗字が有力じゃないよ!?あと普通に日本人の名前じゃん!」

 香奈が言っていた記事では能力が使えるのは有力家だけだったはず!

「俺はクオーターだ。で、母が有力家で父がイタリア人とのハーフ。純有力じゃないから能力は二つ。そういえばお前の下の名前はなんだ?」

「私は有力 歌音!てか他人の家に不法侵入したうえに個人情報盗む気!?まさか匠、アンタ犯罪者!?」

「んなわけねーだろっ!アホか!」

「あ、そういえば透視と人操ってどういう能力?」

「無視かよ!」

 と、そういう匠の顔はニヤけている。

 多分「自分の能力を自慢するちょうどいいチャンスだから」といった所だろう。

「だが、そんなに俺の能力が知りたいなら教えてやってもいいぞ。」

 そう言いながらニヤけた顔からクリスマスプレゼントを自慢する子供の様な顔になった。

 もう聞きたくなくなったけど匠の事を理解するにあたって能力という情報は必要だろう。

 そう思い「じゃあ気が進まないけど、聞いてやろう」と言おうと思ったら、

「そこまで言うなら教えてやろう。」

 …私、「じゃあ」の「じ」の字も言った覚え無いんだけどな…..。

 どんだけ自分の能力自慢したいのよ?

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