十九話
その日通算七回目となるログインを迎え、次のイベントまで残り八日となった。
明日から第二陣も来るのでやれる事をやっていくことにする。
「ここが職人通りか。」
ここ、職人通りは生産系プレイヤーが集まって出来た通りで数多の武具や装飾品等が揃っている場所だ。
(色々(いろいろ)なものがあるな。)
ここに来たのは他でもない、初心者装備じゃない武器を買いに行こうというわけだ。
(何があるかな。)
ちなみに通常の鉄のインゴットで一つ六百コル、通常の鉄の武器が三千から六千コル、通常の鉄の防具一式で三千五百から八千五百コルが相場となっている。
いくつかの店舗を見て回った結果気になる店舗を見つけた。
(ほえ~いっぱいあるな。)
その店は剣や斧や刀等が宙に吊るされている゛武器屋゛って感じの店だった。
(まず聞いてみるか。)
「すいません。この店に置いてある刀って何がありますか?」
「はい?」
その店の店主は胸をさらしで巻き亜麻色のズボンをはいた短髪の少女だった。
「あの、新しい刀が買いたいんですけど。」
「買い取りですか?ご依頼ですか?」
「え、いや。」
「買い取りならすでに製作された物の中からお好みのものを選んでもらいます。ご依頼ならもととなる素材から決めて新しく製作する形になります。」
「(ごくり)……じゃあ買取で。」
「買い取りならこの店にある武器の中から選んでカウンターにお持ちよりください。……素材買取でもいいので。」
゛相槌打たなくてもよかったのかな゛と思いつつよさげな刀を見つけカウンターえと持っていく。
「品質B+の鉄の刀ですね。13100コルとなります。」
「物々交換でもいいですか。」
これは今朝妹とゲームの話をした際に聞いた情報で、このゲームでは物々交換が広く広まっているらしい。……してない店もあるらしいが。
「はい、いいですよ。」
許可もとったので土塊の巨人を倒した際に獲得したアイテムや素材の中からレアっぽいのを選んでカウンターに出していく。
「おおこれは。」
いくつか出してみた物の中から特に反応の良かったものをいくつか出してみる。
魔鉱石
魔力の灯った鉱石。魔力を含んでいる。
魔鉱石品質A-
魔力の宿った鉱石。魔力を宿している。
この魔鉱石は今の状況だとかなりレアな素材らしく品質D+からA-まで持っているが品質Cの時点で9600コル程するらしい。
(どうなるかな。)
「Cランク以上の魔鉱石がこんなに。」
灰色の髪の少女はしばらく放心したようにした後少し考えるようにしこう言った。
「フレンド登録しませんか。」
「え……。」
「フレンド登録してもらえれば商品をサービスできますしご依頼の際にも優先的に作ることが出来ます。」
「……じゃあ。」
「今フレンド申請送りますね。」
数瞬間を開けてフレンド申請が送られてきたのでYesを押し申請を受けることにする。
その後にD+の魔鉱石と物々交換した俺は図書館へと足を進めるのだった。
フォネリスム ヨルムンガルド冒険譚 ゲーム会社16年後落ち




