37:ダンジョンレベル
『条件を満たした為、ダンジョンレベルが5上がりました。権限が追加されます』
「今まで上がらなかったダンジョンレベルが上がったぞ。ダンジョンの開放が前提の条件だったのかな」
「そのようですね、不本意な形ではありますが、開放され、侵入者を撃退した事が経験値となったのでしょう。それと、拡大されたダンジョンも少なからずレベルアップの条件に入っていると思われます」
「なるほど。権限が増えたらしいぞ。なになに、ダンジョン内瞬時移動可能、魔物への念話、容量無限大アイテムボックス……なにこれ、超便利!」
「レベルが上がることで、ダンジョンの運用の補助となるスキルが身につくようですね」
「ありがたい! 特にアイテムボックスな。荷物運びは結構大変手間だからな」
建設用の木材やら食料物資の運搬はいかにゴブリンの数は多いといえど、ここまでド広くなってしまうと蟻の行列になってしまう。
『外敵を拘束した。指示を求む』
「おぉ、これが念話って奴か! にしてもエリカ達は心強いなぁ」
『応援部隊と共に管理室へ連行せよ』
「マスター、お褒めに預かり、感激でございます!」
「そんな大袈裟な、あ、ベルも凄いのは分かってるからね!」
「マスター! その位では私は妬きませぬ!」
「お、おぉ。そんな凄まなくとも」
ベルの魔術士達は、整備班としてダンジョン内の補修や保守を魔法を使って行っている。ダンジョンを迷宮化するにはポイントを使えば簡単に作れてしまうが、彼女等の魔術向上を名目に、魔術トラップを不断に仕込んだ迷宮作成や、保守。魔術やトラップの研究など日夜行っている。
「お陰で、ポイントを使わずにダンジョンを強化できてるんだからありがたいもんだよ」
「いえいえ、マスターの科学というなの学問を教えて頂けたお陰で御座います!」
「今では、完全に自分の物にしてしまって俺には何がなんだか分からないよ」
「それも、研究場所や、機材を提供して下さったお陰ですわ!」
爆裂魔法の実験の為、巨大な湖を建設したり、魔法の打ち合いを想定した合戦場も設けた。ついでとばかりに城壁を建設し、攻城戦や籠城戦の訓練研究も行っている。谷山の歴史好きも講じて、土魔法で壁を作り、水魔法で押し流す水攻めや、風魔法と火魔法合わせた火災旋風など、一撃で戦局を左右する戦術魔法として開発していった。
「失礼します。賊を連れてまいりました」
声に反応し振り向くと、鬼人が片腕を失った人間を抱えて立っていた。




