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外道の道も本能故  作者: モロモロ
第一章
62/90

62 スライムワームヒュドラ

アハートちゃんが命ずるとペンタドラゴンが巨大化した。

こっちも負けず劣らずデカイ!


「ワシの背に乗るんじゃ!そうすりゃ周囲は見渡す限り敵じゃからな遠慮無くぶっ放せるわい!」


「分かった!アイスロード!」


「良し!兄さん!アハートさん俺に掴まって!アクアジェットムーヴ!」


声がデカイ、地響きの様な声で命じるペンタドラゴンに従って、俺が氷の道を背中まで作りツヴァイアの水流移動でペンタドラゴンの背中に乗る。


「準備は出来たようじゃな」


「おうっ!」


ペンタドラゴンの背中というより、肩口に着地した俺達は、そこにバリアを張って前方を確認した。

前方のスライムワームヒュドラの胴体が光り始めている、周囲の光量が下がっている、アイツもか?さっきのスライムよりデカイって事は・・・ヤバイな・・・・



「爺さん!援護する!」


「ワシはタウゼントでは無いっ!大聖獣ペンタドラゴンじゃ!」


「もう、今はそんな事いいわ!私も援護するわよっ!ホーリースコール!」


周囲に聖水の雨が降る、敵の体力を減らし、俺達には僅かずつ体力を回復してくれる。



あの光量の集まり方…一枚じゃ駄目だな…こっちの図体もデカイし。



「アイステラウォール!!」


ヒュドラとドラゴンの間に斜めに60m級の高さの氷の壁を作る、厚みも6mはあるだろう。


チッ…間に合うか?


俺は空間魔法「道具袋」から高位の魔力ポーションを取り出し一気に飲み干す。


「アイステラウォール!!」


再度、壁を作る。



「兄さん!時間を下さい!俺の最大魔法なら、アイツに効くはずです!ウォーターヴァイブレーション!」


あの巨体にそれをやるのか?

普通の魔力量じゃほんのり温まる程度だぞ?


「爺さん!」


「分かっとる!まずは魔力の補充じゃい!いきなり飛ばしてくぞい!ペンタブーストブレスじゃぁぁぁ!!!」



ペンタドラゴンの5つの首に、視認できる程の膨大な魔力量が集まっていく。


「一気に放つのも良いが、順番に繰り出すのも効果的じゃいくぞぉぉぉ!」


ゴッウッ


ブワッ


ザ、ザ、ザザザザザザズゥワァァァァ


まず、蒼い首のドラゴンが上空に向け水流をまき散らす、飛散していた胞子達が、大量の水流で地面に落ちていく。


「次はこれじゃぁ」


「GOOOOUWAAAAA」


ドドドドドドグッシャァァァァァ


次に岩石の様な肌のドラゴンが咆哮を上げると一面に轟音と共に土石流が押し寄せた。

久しぶりに地表らしきものを見ると安心する。


「よく捕まっとれよっ!」


「FULULULULULULUFIIIINN!!!」


翠色のドラゴンが高音の聴いたことも無い音で鳴く。


ブゥゥン


ブワッァァァ


何かが振動する音?


「動くで無い!四方八方に飛ばすんじゃからな」


ビィィィン


ザシュゥザシュザシュザシュ フィーン


ザッザザザザザ ビシューン


音だけが聴こえる世界に巨大キノコが細切れに刻まれて降り注ぐ。

切断面から菌糸が宙を舞う、その菌糸の粉の中をいくつもの円盤が飛び交っているのが見えてきた。


「そろそろ仕上げじゃ!アイン防御膜は頼むぞ!」


紅色のドラゴンが巨大な火球を上空に打ち上げた、その火球が上空で爆散し辺り一面に降り注ぐ。

ふむ、地表を作って湿気を抑えたのかなるほどねぇ。って、感心してる場合じゃねぇ!


「アイスメガドーム!!」


すかさずDMKP《ダンジョンマスターキラーポイント》を使って魔力を回復する。


ゴゥ


ゴゴゴゴゴゴ


ボボボボボボボ


ドーォォォンン


凄い…


この高熱!


「アイステラドーム!!」


DMKP《ダンジョンマスターキラーポイント》で魔力を回復!


「アイスメガドーム!!」


DMKP《ダンジョンマスターキラーポイント》で魔力を回復!


「オールアイスリジェネーション!!はぁはぁ」



「兄さんっ!」


「大丈夫なの!?無理しないでよ!」


「仕上げじゃ!ツヴァイア集中を切らすでない!」


爆煙が徐々に晴れていく。


あれで生き残れる訳が無い!


辺りの巨大キノコも一掃出来たようだ。


勝った!


大量のDMKP《ダンジョンマスターキラーポイント》が俺たちに流れ込んで来る。


あのヒュドラもどきのいた場所の爆煙も晴れてきたようだ。


「いないっ!」


「跡形もなく消し飛びおったかっ!」


「やったぞぉ!!」


俺たちが歓声を上げようとした瞬間、土砂の地表から一条の極太の光線がペンタドラゴンのペンタグラムを撃ち抜いた。


「ぐ…ば…か…な…」


「爺さんっ!」


「2人は防御をっ!第2射に備えてっ!天よ地よ精霊よ!我が髪を媒体に癒しの力を与えたまえっ!」


ザスゥッバサササッ


癒しの神の象徴でもあった長く美しい黄金の髪をバッサリと切り落としながらアハートちゃんが詠唱を続ける。


くっそ!


俺防御ばっかじゃねぇか…


下からか、厄介だな、一面を銀世界にしちまってもいいが爺さんがこの状態じゃ巻混んじまう、くっそ!マズイぞこの状況はっ!


「兄さんっ!どうすればっ!?」


「待てっ!今考えてるっ!」


「ワシに構うなグフォゥ」


「喋らないでっ!ホーリーヒールフルバーストッッッ!!!」


上空から光の柱が降りてくる、これで爺さんが回復したら飛んでもらって一気に湿地帯の下の下まで全部凍らせる。


それで終わりだ。


「兄さんっ!音がっ!」


ゴリィィリリゴゴゴゴリィィ


爺さんの胴体の穴がみるみる塞がっていく。

肉が活性化しどんどんと穴が小さくなっていく。


「もう少し待てっ!」


ゴリィィロロロリィィミシィィミミミシシシィィ


「兄さんッッッ!!!」


「爺さん飛べるかっ!?」


「おう!嬢ちゃんありがとう!感謝じゃい!」


倒れこむアハートちゃんをツヴァイアが支える。

あー!!!ツヴァイアの腕と手の位置っ!!

今はそれどころじゃねぇ!

後で!だ!


バァサァァ


ペンタドラゴンがその羽根を大きく羽ばたかせ。


ガァァゴォォン


ガシュゥゥッッッ


「なっ!」


「下からっ!?」


「GAHOHOOOOOO」


ペンタドラゴンの左右の足にワームがそれぞれ無数の牙を食い込ませ食いついている。


「離せぇっ!アクアスライサー!」


ワームが開けた穴から溢れる水が刃になりワームを切り裂く。


ガガガッゴゴゴゴンルッッ


「???今だっ!」


「だ、駄目じゃっ!グゥゥ」


俺たちの下からか信じられない数のワームが出てきた。

ひしめき合ってると言っていいだろう、ワームで出来たおぞましい草原の中に俺たちは埋没していっている。


「逃げるんじゃガァァァァアアアアア」


爺さん・・・何か召喚してくれよぉぉ


「アハートさんっ!しっかりしてくださいっ!」


ツヴァイアが意識が混濁しているアハートちゃんを揺すっている。

ツヴァイアの至近距離でブルンブルンと…



ああ、俺たちの死にそうなのに、そんな場合じゃねぇ!


「ツヴァイア!もう駄目かもしれん!一か八か俺たち兄弟の最大の魔法をお見舞いしてやろうぜっ!」


「まさか?兄さんっだってアレはっ!」


「大丈夫!練習してきただろ!」


「イメージの中だけでね!」


「ゴチャゴチャうるせぇ!やらなきゃ死ぬだけだ!やるぞっ!」


「「合体魔法!!!」」


「「トルネードストリームファイナルブリザードッッッ!!!!!!」」



「「ウオオオオアアアアアアアアオオオオオオオオオオオオオオオオオ」」


俺たちを中心に水の渦が凄い速度で出来上がっていき周囲のモノを片っ端から中心へ吸い込んでいく。

その渦が中心からどんどんとガチガチに凍らされていく。


「え?あ?わたしぃぃァァァガガ???」


「きにすガァァァグゥゥ」


アハートちゃん爺さんゴメン。

流石に俺たちこんなところで死にたくないんだわ・・・


「「うおおおおおおおおおおおおお!!!!」」


俺たちを中心に氷の世界が完成していく。


そして俺たちを中心に暗闇が広がって


?


??


暗闇が広がって


?


??


暗闇って?



意識を周囲に向けると、俺たちを囲むように壁が出来ていた。

前後に100m近い壁が。



「HAJAHDVGCSAUHF」


「JFUBCKUFVU」


地響きの様な恐ろしい響きが頭上から降ってくる。


まさか…信じたくない…



あり得ない…だ…



…


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