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外道の道も本能故  作者: モロモロ
第一章
20/90

20 勇者

俺のダンジョンに単身乗り込んできた男。


みならい勇者 ロッテン


みならい?

それで単身俺のダンジョンに乗り込んできたのか?


この一週間で、俺のダンジョンは大きく変化している。


町の3の城壁、2の城壁、1の城壁を越えた最奥にダンジョンへの入り口が出来ている。

ダンジョン内は、長い長い洞窟があり、その後、第1層に到着、第10層にいる俺までは長い道のりだ。


ロッテンは、町の入り口に展示している勇者仲間のチーレム勇者イクイゴの特設ケースを一瞥すると、そのまま何事も無かったかのようにダンジョンに進入してくる。


3の城壁から2の城壁までの毒の沼地を平然と歩きながら、沼全体に生息する巨大吸血ヒル、そして巨大吸血ヒルを食す猛毒タガメを光り輝く片手剣でスパスパと切りつけながら2の城壁にたどり着く。


2の城壁に手を当てると目を閉じる。

何事か口元で呟くと、城壁が木っ端微塵に半径10m程吹っ飛んだ。

2の城壁と1の城壁の間には、ダークトレントという暗黒の樹が密集して生えている密林だ。ダークトレントの実は弾丸の如くロッテンに降り注ぐ、密林ゆえにその数は全方位からマシンガンを集中砲火するごとく降り注いだが、ロッテンの周囲に薄く透明なドーム状のバリアが展開し攻撃が効いていない。


単身で乗り込んできているので、こちらはDP(ダンジョンポイント)が補給出来ない。

今回はダンジョンの改造に溜まったDP(ダンジョンポイント)も使ってしまったので、俺はロッテンの通り過ぎた場所の魔物をDP(ダンジョンポイント)を使って転移させたエビルフェアリー10匹とリリスナイト10匹による間引きを敢行し、少ないながらDP(ダンジョンポイント)に還元する苦肉の策をとった。


1の城壁を突破したロッテンは、凄まじい速さで移動を開始し、第6層まで襲い来る魔物を難なく殲滅しながら突き進む。


みならい?

どこがみならいなんだ?

脱出するか?


ここまできて、俺の中に沸々と湧き上がるコレは?


<俺の苦労して作ったダンジョンをっ!魔物達を!ゆるせんっ!>


UUUGOGOGOGOGOAAAAAGAYAAAAA!!!!


俺の雄たけびが第10層に響き渡る。


ざけんなっ!


第7層と第8層に巨大な落とし穴を作り、全魔物を第9層に集合させる。


第6層から降りてきたロッテンを確認し、第5層への階段を閉ざす。


一瞬ビックリしたような表情を浮かべたロッテンは、にやりと微笑むと、魔物がひしめく第9層に飛び降りた。


頭上から落下してくるロッテンに、数千匹からなるエビルフェアリーの魔法、リリスナイトの光る槍、ダークラミアの暗黒魔法ダークボール、ドラゴンの炎が一斉に襲い掛かる。


ロッテンを守っていたバリアが球形に展開し、強く輝きを増す。

そのままの光を維持し落下したロッテンを魔人レントの強力な蹴りが襲い掛かる、ギガントオーガ数匹もロッテンを取り囲み、殴る蹴るの攻撃を加えていく、徐々にロッテンを包む光のバリアにヒビが入ってきた。


魔人レントが組み合わせた大きな両手をその上に振り下ろすと、パキーンという乾いた音と共に、遂にそのバリアが崩壊する。


剣を携えたウォーリッチ、バトルアックスを振り回すゴブリンエース数千匹が雪崩をうって襲い掛かる。


「うおおおああああああああああ!!!!」


初めて口を開いたロッテンから雄たけびが聞こえた。


その表情は嬉々として光り輝いていた。


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