16 イクイゴ
「ローザァァァァ!!!」
「待って!!」
落とし穴に一緒に飛び込もうとするイクイゴを同じダークエルフのラインが止める。
魔物達の攻撃は続いている、それをドーラとエレンで止めているが治癒魔術師がいなくなった事でジワジワと押している。。
「ラインッ!放してくれっ!行かせてくれっ!ローザがっ!」
え、えっとローザさんはすでにレントさんのお口の中で
「クチョッゴリッゴリッ」
と音を立てるだけの存在に……
「ちょっと冷静になってイクイゴ!これだけ魔物達が落とし穴に固執する理由、きっと罠よっ!それにローザはたぶんもう…」
「まだ間に合うっ!俺達は何度もローザの治癒魔法に救われたじゃないかっ!あいつがいなきゃこれから先だって進めやしねぇ!わりぃが俺は行くゼッ!」
ラインの手を振り払い落とし穴の中に落ちるイクイゴ。
「イクイゴッ!」
後を追うように落ちるライン。
振り返り、落ちた二人を確認し後を追うドーラとエレン。
全員が落ちるのを見計らって、レントがローザより得たDPを使って第5階層と第4階層を繋ぐ巨大階段を作る。
同時に、豊潤な餌と驚異的な繁殖力により飽和状態になっていた第5階層の魔物達が第4階層と雪崩れ込む。
ゴブリンエース、ダークラミア、ハードゴブミアが入り乱れて殺到する。
突然の活きの良い生物達の乱入により、ギガントオーガ達は掴んでは食い掴んでは食いの踊り食いを始める。
ギガントオーガによる間引きにより魔物達がDPになり俺に流れ込んでくる。
第3階層より落ちてきたイクイゴは落下中に左手より出す青い光で魔人レントを攻撃したが、お食事中のレントさんは大変ご立腹し、平手で光線ごとイクイゴを地面に叩きつけた。
返す刀で次々に落ちてくる、ライン、ドーラ、エレンを
「ビシッ!バシッ!ペチョッ!」
と地面に叩きつけると、起き上がろうとするイクイゴにダメ押しのストンピング攻撃で踏みつけた。
ピクッピクッと僅かに動く勇者パーティーに雪崩れ込んできたゴブリンエース達が真っ先に目を付ける。
魔人レントは次々に入ってきたゴブリンエース、ダークラミア、ハードゴブミアを握り潰して食い始めた。
「ううう…や、やめろ…」
装備を複数のゴブリンエース達に引き剥がされるイクイゴ、ダークエルフの引き締まった肢体が露わになる。
「いやぁぁぁぁ……」
同じダークエルフの魔術師ラインもゴブリンエース達に装備を剥かれてイクイゴよりも滑らかな膨らみのある黒く艶のある肢体を晒す。
「うぁぁいたいよぉぉああああああ…」
緑の髪の精霊魔術師エレンは既にゴブリンエースの餌食となっている。
苦悶の表情も、ゴブリンエースから分泌される強力な生殖ホルモンによって尋常ではない快楽へと誘われ恍惚の表情へと変わっていく。
「ウアアアアアア!!!!」
ドワーフの頑強な身体は地面に叩きつけられても動けたようでゴブリンエース達を薙ぎ払い奮戦する戦士ドーラ。
「みんなっ!今助けるっ!!」
仲間達を助けようと進もうとするが、物量が違う、次々と襲い来る魔物達、 周囲のゴブリンエース達を回転するように倒し続ける足元にダークラミアの尻尾が迫り、足を絡め取ると上に持ち上げた。
「なっ!くそぉぉ!はなせぇぇ!」
背の低いドーラは赤い髪を振り乱しながら周囲を攻撃したが、数分後にはダークラミアにギチギチに拘束された状態でゴブリンエース達に群がられる事になった。
「うえぇぇぇん!いやだぁぁぁ!」
泣きじゃくっていたが、今は嬉しそうだし、もうすぐDPにしてあげるからね。
「お、俺はオトコだぞっ!!クソォォォ!!バーニングスラッシュゥゥゥ!!」
イクイゴが身体を光らせ剣が赤く輝くと、イクイゴに襲いかかっていたゴブリンエースが切り刻まれた。
<レントさん!お願いしますっ!>
魔人レントはイクイゴを蹴り飛ばす、周囲のゴブリンエースごと第4階層の天井に叩きつけられるイクイゴ、ぐったりとなって落ちて来た所に倒れ込むようにボディープレスをするレントさん。
あ、大量にDPが流れ込んできた。
どうやらボディプレスに巻き込まれた魔物達が大量に間引きされ、合わせて高レベルな勇者パーティーのラインさんとエレンさんも天に召されたようです。
群がるゴブリンエースに襲われているイクイゴさんの隣には、今だ生きて餌食となっているドーラさんの二重奏。
周囲では、間引きされた分を取り戻すようにゴブリンエースとダークラミアも家族計画に精を出している。
それらを食すギガントオーガ達との光景は阿鼻叫喚のオーケストラ。
それでは、真打登場としましょうか。
俺は第4階層に転移する。
<静まれっ!跪け!勇者パーティーと家族計画中の者は自由にせよ!>
騒がしかった魔物達が一瞬にして静まり返る。
広々とした第4階層に肉と肉がぶつかり合う音が定期的に響き渡る。
「アアアアオオオアアアアアア!!!」
まずは完全に人格崩壊し雄叫びをあげるだけの存在になったドーラに近づく。
ザシュッ!
爪で一突きで締める。
美味しくいただこう。
<ご苦労。拘束を解き跪け!>
拘束していたダークラミアと家族計画中だったゴブリンエースが跪く。
「なんて事を・・・」
ボリッムシャッと頬張りながらイクイゴに近付くとイクイゴが泣き腫らした目で俺を睨みつける。
響き続ける断続的な音が速まるとゴブリンエースが身震いし、次の者に変わる。
「何が目的でこんな事を・・・」
面倒くさい会話が始まりそうだ。
ザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッザシュッ
DPになってくれればそれでいいんだよ。
魔物達は本能に従っただけだ。
ん?
DPに変わるはずのイクイゴの分が流れ込んで来ない・・・
イクイゴのいた場所の足元に拳大の大きな球が転がっていた。




