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心の鎧甲  作者: 鴉山大樹
第05章 少しの日常・宇宙からの敵
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第68話 絶対に助け出したい思い

「馬鹿者!!」

「うっ!」


暗闇基地の指令室。

ソロリックをギガキャープのカメラメカスに奪われた野田は、暗闇基地に戻ってこのことをミヤトに話すと思いっきり殴られてしまった。


「貴様!修行の為にと休みたいと言ってきたから、休みを与えたというのに…修行を抜け出した挙句に、ソロリックを敵に奪われただと!?」

「ゴメン…俺が守ろうとしたけど…」


気力をなくした声で返事をする野田。

指令室の外でこの様子を見たり聞いたりするホルと倉山達。


「まさか…ソロリックさんが!」

「さらわれたらしいけど…」


彼らも信じられずにいたけど、再び中の様子を盗み聞きし続けた。

それからミヤトの話は続けられていた。


「お前は今まで心の鎧甲に頼ってたから…そこから隙が生まれるのだ。私も天叢雲剣を手にしてから頼ってばっかりいた。その為、失敗し続けてきた」


なにやら過去話をし始めるミヤト。かつてミヤトが天叢雲剣に所有者として認められてからは、頼った原因なのか大怪我を受けたり逆に人質になってしまったらしい。だから、所有者として恥じないようにと、努力して今の自分が生まれたらしい。


「今回はお前の責任だ。家に戻って反省していろ」

「でも、ソロリックは!」

「それは我々で何とかする…良いから帰ってろ!」


ミヤトに怒鳴られて、野田はそのまま部屋を出た。部屋の外に待っていたホル達は、トボトボと歩く野田を心配して声をかける。


「あの…ソロリックさんが誘拐されたのは大変だったね…しかも謹慎だなんてね」

「だけど、心配するなよ…」

「俺達で絶対に見つけ出して救ってやるよ!」


だが、答える元気はない野田は3人をスル―してそのまま進んだ。


「おい!」

「これは、相当重症だね…」

「たしかにな…」


ホル達はただ野田の背中を見守るしかなかった。

それから基地から出ようとしたその時。


「ちょっと、良いかしら?」


完全に回復したレーグラスが現れて、近づきながら野田に声をかけてきた。


「勝手に休暇を取ったと思ったら、敵にソロリックさんを誘拐されるなんて情けないわね…」

「う……」

「それにしても、アーマーの人がやられてしまうなんて…てか、アンタまさか彼に任せていたの!?」


未だにレーグラスは野田がアーマーの人だと気づいていない。


「良い!アンタは仮にも彼女が好きなら、リーダーの命令を無視してでも救い出してみなさいよね!」


そう言ってレーグラスはこの場から去った。


「救い出すって…無茶言うなよ…」


結局、家に戻った野田はすぐに自室に引きこもった。そしてベットに横になりながらも、自分がバカだったことを改めて自覚した。


[なんで…俺、アイツを守りたいって思ってたのに…]


どうしたらソロリックを助け出すか考え始めた。初めてソロリックがロボットに誘拐された時はなんとか救い出したが、あの時は仲間がいたからなんとかなったからだ。そして仲間やアーマーがなければ自分はこんなにも惨めになってしまったことに知る。


「俺…どうしてアーマーに頼ってたんだろう……」


目に滲んだ涙を拭きとって決意し始める。

次の日、野田は再びレイガの屋敷に向かった。到着して屋敷に入ると、すぐに彼女がいる部屋に入った。


「レイガ!」


ドアを開けるとレイガはプラモ作りをしていたが、野田に呼びかけられたので作っている手を休めて顔を向ける。


「あら?昨日文句を言って出て行ったアンタが今日は何を?」


昨日の事を根に持ったのか嫌味を言った。でも、野田はそんな事を無視してレイガに頼み込んだ。


「たしかに、昨日逃げたことは謝るけど…アンタにしかお願いできないんだ!だから頼む!」


その必死に頼み込む姿と、ソロリックがいない事。故にレイガは、昨日2人が何かの事件に巻き込まれたか事を理解した。


「ねぇ、アンタと彼女が昨日のあの後なにがあったの?」

「ああ…それは」


さっそく野田は昨日の事を全て話した。


「…そのアンタが言ってたギガメカスに、ソロリックがさらわれたのね……」

「俺…今まで本当にアーマーに頼ってて…そのせいでソロリックを…!」

「んで、アンタはどうするつもり?」


レイガの質問に野田はすぐに返答する。


「勿論、ソロリックを助けるに決まっているだろ!」

「良いの?アンタ、謹慎中の身じゃあ?」

「構わない!絶対に救いたいから!だから、俺に修行を着けてくれ!」


その決意に満ちてソロリックを救出したいという野田の瞳に、彼女はその意志に負けた気分になって来た。


「そうだね…アタシも遊び半分だったからね。悪いと思ったわ」

「じゃあ…!」

「とりあえず、短期間でそれなりにレベルアップ出来る修行を開始よ!かなり辛いけど、頑張れる?」

「分かった!」


こうして野田の修行が本格的に始まった。











一方その頃、山奥にポツンと建っている荒れ果てた屋敷。ここはカメラメカスが現在、アジトとして使っていた。さらに屋敷の中は、壁や天井一面に大量の妖怪の写真が飾られていた。そして人間態のカメラメカスは大量の写真を見てうっとりと眺めていた。


「いひひひひひ!異物の写真コレクションがまた増えた♪」


飾られた写真は全て、カメラメカスによって写真の中に閉じ込められ妖怪達。昨日と今日のうちに、大量の妖怪を写真にしてコレクションにしていた。しかもどの写真からも、助けを求めているオーラを出していた。


「随分と熱心ね」

「はい、そりゃ俺の…うわっ!?」


いつのまにか後ろにツラマドが立っていたので、驚いて思わず大きくコケてしまう。


「ツラマド様…いつから!?」

「いや、今来たばかりだけどここまで驚かなくても?」

「十分驚くから!」


そんなツッコミをスル―しながらも、ツラマドは大量の妖怪写真を見まわした。


「しかし、昨日今日でここまで集めてしまうなんて…信じられないわね?」

「いえいえ、それくらい俺にかかれば簡単ですよ!」


自慢するカメラメカスだが、再びスルーしながら話を変える。


「ところで、あのアーマーを着た奴と戦ったみたいだけど、分かった事はあったの?」

「ええ、どうやらこの女と関係があるみたいですね」


すぐにソロリックが閉じ込められている写真をツラマドに見せる。


「コイツは?」

「このアーマーを装着していた奴といつも一緒みたいでして…」

「ふ~~~ん…」


興味を持ったのか写真を眺める。


「つまり、今からこの女と一緒に写真を燃やせば。きっとアーマーは出現しない可能性がありますね。だからさっそく燃やしま…」

「いや、このまま保存しなさい」

「えっ!」


カメラメカスの提案を否定したツラマド。


「あの…たしか機神様の命令じゃあ、破壊しろと言われてた筈ですよね?!」

「たしかにそうだけど、私はあのアーマーの秘密が色々と知りたいのよ。それは最早、私の研究心が機神様の忠誠心を超えてしまうのよ!」


じつは今まで機神の命令よりも自分の研究を何度も優先にし続けてきたのだ。今回も同様に、心の鎧甲とついでにソロリックをも研究しようと企む。


「とりあえずコレクション集めを続けてもいいから、しばらくこれを保管してなさい。私は一度戻るからね」


すると指を鳴らして大量のギガソルジャーが現れた。


「これでこの場所を守らせておくのよ。絶対に奪われないようにね!」

「はっ、はい!」


まるで脅すかのように命令してツラマドはデータになって転送された。


「は~~~どんな罰を受けても知りませんからね…」


自分勝手なツラマドに文句を吐いたりするカメラメカス。だけど、ギガソルジャーにアジトを見張らせて、自分は再び妖怪採集に向かうのだった。

そして特別な写真立てに飾られたソロリックは


[お願い…野田さん、助けて…!]


ひたすら野田に祈ったりする事しか出来ずにいた。

ソロリックをさらわれたせいで野田は酷く落ち込んでしまったけど、レイガに再び修行をお願いし始めました。次回もお楽しみに。

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