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wonder! とある2人の恋愛事情  作者: かなたん


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54/79

第54話 wonder、オーディションを行う

「お前たち、話がある。」


 神妙な面持ちで高山さんが私たちを集める。


「何?」

「…オーディションをすることになった」

「はぁ!?」

「うるさっ!」

「なんで!?この4人でいいじゃん!」

「上の意向なんだよ…」

「まぁまぁ杏。話だけでも聞こうよ。」


 概要をまとめると、審査員は私たち4人と高山さんと持田さん。題材曲はClose to Youとworld wonder!で4人を選抜するらしい。


「新聞広告も出たんだ。」

「私たちの許可なしに!?」


 [wonder追加メンバー募集!詳細はwebサイトで!」


 一面広告だ。流石の私も閉口した。


「高山さん。ちょっと横暴過ぎない?」

「社長の意向…ぎゃっ」


 高山さんの顔に靴が当たった。犯人は杏だ。


「高山ぁ!いい加減にしろ!wonderはこの4人でwonderなんだよ!新しいメンバー?いらねぇよ!!社長ぶっ○す!」 

「落ち着いて杏!口調変わってるし、ぶっ○すはいけない!」


 なんとか杏を羽交締めで抑える。こりゃ新入生入ったらすぐ辞めるだろうな。


「と、とりあえずオーディションは1ヶ月後だから。頼むぞ。


 そそくさと高山さんが出ていく。私たち4人は作戦会議だ。


「新入生入ったらフォーメーション楽になるのかなお。」

「何?楽したいわけ?」

「ナンデモナイデス」

「まぁ刺激にはなるけどね。」

「一気に8人になるとかさ。4人でwonderでしょ!?」

「杏がそんなこと言えるようになるとは…」

「私は認めないから!」


 そう言って杏はリハーサルルームを出て行った。


「ってことがあって。

「あはは。杏ちゃん相変わらずだね。高山さん胃薬欠かせないらしいよ。」

「でしょうね。」

「結依ちゃんはどうなの?増やしたくない?」

「増やしたくないといえば増やしたくないですけど、wonderに新しい風を吹かせたいなとは思いますね。」

「結依ちゃんらしいね。今回の課題曲Close to Youとworld wonder!じゃない?あれ、俺が考えたんだよ。」

「え、そうなんですか?」

「wonder二代難しい曲で振るいに掛ける作戦だよ。」


 そう言って持田さんがステーがを口に運ぶ。私も口に運んだ。


「大丈夫ですかね?」

「さぁ?やってみないと分からないよ。合格者 いない可能性もあるしね、杏ちゃん審査員だし。」

「あぁ、確かに…」

「まぁやるだけやってみようよ。」

「そうですね…」


 帰宅すると杏が泣いていた。


「どうしたの?」

「オーディション…」

「うん?」

「私の居場所無くなっちゃうの?4人のwonderが心地良いのに…センターじゃなくなる?」

「居場所は無くならないよ。無くなっても私がいる。それに、まだ新入生だよ?いきなりセンターに抜擢される訳がない。だから安心して。」


 そういいながら背中をを撫でて上げる。涙はまだ止まらない。


「大丈夫。大丈夫。」


 杏を宥めるのに30分掛かった。とりあえずお風呂に入る。その後柔軟体操をする。吹っ切れたらしい、いつもの杏なな戻っていた。


「負けない、新入生になんか。」


 それでなくっちゃね。杏は。


 翌日。次のシングルのミーティングで事務所に行くと、オーディションに向けてのミーティングが行われていた。持田さんと高山さんの2人で。


「お、おはよう結依ちゃん」

「平塚おはよう。」

「おはようございます。ミーティングですか?」

「そうそ。詰めてかなくちゃね。」

「平塚、お前には迷惑を掛けるかもしれないが、よろしく頼む。」

「分かってるよ。で?どれ位集まったの?」

「…2万通」

「はぁ!?嘘でしょ!?会場は?さいたまスーパーアリーナ?」

「とりあえず課題曲を歌ったものを応募フォームに上げてもらって、それで受かったら2次選考だ。」

「ダンスだね」

「そうだ。」


 意外と倍率は高そうだ。選考する私たちは大変だけど。

 

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