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【人物紹介】

■ナーガディシア・ピエロット・リーデア

 サイランド貴族リーデア家の「忌み子」とされた両性具有の少女。

 「転生の書」との出会いを機に生家を追放され、困難な境遇の中で冒険者として歩み出す。

 知性と努力により魔術や剣技を修得し、孤独を抱えつつも力強く成長。

 苛烈な環境に身を置きながらも仲間を求め、ウサビナのパーティに加わる。

 トーエリアでは英雄と称されるが、本人にとっては名誉に価値を見出していない。


■転生の書(黒)

 自ら文字を綴り語りかける、神秘の黒い書物。

 森羅万象の知識を持ち、ナーガにだけ応える導師としての存在。

 優しくも冷静に、ナーガに生きる術と力を授ける心の支え。


■ウサビナ・サイン

 「聖なる奉仕」により砂漠に捨てられながらも生き延びた、不屈の若き冒険者。

 タリク、スケア、フェルディを引き取り、ギルドでは英雄的な存在として活動。

 治安機構の設立と「聖なる奉仕」制度の撤廃を志す高い理想を持つ。

 気高く凛とした姿勢で、ナーガにとってもまぶしい存在。


■タリク・サイニ

 ウサビナに救われた過去を持つ青年で、パーティの盾役。

 無口で繊細な雰囲気ながら、実直で献身的な性格。

 料理に凝り性で、とくにお菓子作りに熱心。

 ナーガに対しては競争心から次第に庇護へと心を移していく。


■スケア・サイナ

 「聖なる奉仕」から救われたパーティ最年長の青年。

 沈着冷静で頭脳役を務め、魔術の才に加え筋トレを趣味とする実用派。


■フェルディ・サイネル

 「聖なる奉仕」から救われた最年少のパーティメンバー。

 明るく感受性豊かで、仲間間の橋渡し役を担う。

 音楽的素養があり、調和を重んじる柔らかな性格。


■ラグナディール・ピエロット・リーデア

 ナーガの兄であり、リーデア家再興を至上命題とする現実主義者。

 妹に対する情は希薄で、はれ物のように扱い遠方の館に追いやる。

 現在はサイランド騎士団の一翼を担う重責を負っている。


■オディオレイス・プレイプレ

 トーエリアギルドのマスターであり、年上の冒険者。

 飄々とした態度ながら、戦闘・判断力ともに頼れる兄貴分。

 ナーガの心の傷にも敏感に気づき、距離感を大切に接している。


■カーリーウッド爵

 トーエリアの名士で、ウサビナら若者たちの後見人。

 厳格ながら温かな人格者で、冒険者たちの制度改革にも尽力する。

 政治的手腕にも優れ、表に出すぎず支援に徹する賢人。


■サクリ・グレイブソン

 スローライフ志向の金髪の青年冒険者。

 気さくで人との縁を重んじ、ナーガにパーティ加入を提案するなど社交的。


■ヴィクタ・モレン

 感情や体調に敏感な、包容力ある女性冒険者。

 母のような優しさを持ち、感謝を素直に言葉にする温かな人物。


■プレイトン・マーロイ

 明るく元気な金髪の女性冒険者で、感情表現が豊か。

 危機の後に涙をこぼすほど繊細な心を持ち、親しみやすい性格。


■オベル・ダーネル

 寡黙で礼儀正しい黒髪の冒険者。

 料理に長け、戦闘だけでなく日常面でも仲間を支える存在。


■ヒューマニーニ・シミュラクト・エフィージール(マニー)

 ナーガの幼馴染で、現・サイランドの聖女。

 かつての恋心は執着へと変わり、転生の書を通じてナーガを追い続ける。

 立場にふさわしい淑女に見えるその内には激しい独占欲と情念を秘めている。


■転生の書(白)

 マニーが所持するもう一冊の転生の書。

 黒の書と対をなす存在であり、神秘と知識を宿すが、その真の目的は不明。


■フィリップ

 ナーガが幼少期を過ごした館の中年使用人。

 元冒険者であり、彼の語る冒険譚はナーガの知的好奇心を刺激した。


■イゾルデ

 ナーガの幼少期に仕えた年老いた女性使用人。

 深い愛情を持ち、彼女の優しさがナーガの閉ざされた心を溶かすきっかけとなった。


■リナ

 ナーガと同年代の女性使用人で、明るく引っ張る性格の持ち主。

 彼女の無邪気な行動が、ナーガに再び笑顔と快活さをもたらす。



【モンスター】

■オーク

 共通して仮面を付けたような人型をした魔物で、群れで襲来することが多く、数の力で人々を脅かす存在。

 各地で襲撃を繰り返し、ギルドにとっても脅威で、森林の侵攻の際にはイスタートでは深刻な被害をもたらす。

 その根源的存在として「超巨大オーク・ルート」が確認されている。


■スライム

 青みがかった巨大粘体で、災害級と呼ばれる凶悪な魔物。

 巨体を分裂・再構成でき、建造物をも崩壊させる粘性攻撃を持つ。

 地中移動も可能で回避困難な奇襲性も備え、その存在は冒険者たちにも恐れられている


■ゴライアスパイダー

 本来は森にのみ生息する巨大な毒蜘蛛。

 鋭い牙と糸を武器に、人々を捕らえては喰らう異形の存在。

 頭部は堅く、腹部が比較的柔らかく狙い目。


■オーク・ルート

 オークの中でも特異な個体で、体内に種核を多数抱え、自らオークを生み出す苗床の役割を持つ。

 根のような触手を展開し、周囲の環境を侵食して縄張りを広げる性質がある。


■超巨大オーク・ルート

 柱のように巨大化した異常個体で、自ら動くことはないが無数の種核を内包している。

 鱗のような外皮に覆われた異形の姿は、まるで龍のような威圧感を放つ。

 体表からオーク・ルートやオークを生成する繁殖装置のような存在で、地形そのものが魔物と化す。

 討伐には体内にある無数の種核全ての破壊が必要で、戦術・人数ともに最大級の対応を要する危険種。


【地理情報】

■セントネシア

 本作全体の舞台となる広大な王国。

 この王国からは星座「旅人の座」が方角の基準となり、全土から観測可能となる。

 地方ごとに文化や地形が大きく異なり、貴族、冒険者、宗教など多様な勢力が交錯する。


■サイランド

 セントネシア王国西部に広がる貴族領で、リーデア家の旧領でもある。

 保守的な気風が根強く、騎士団を中核とする軍事貴族制が色濃く残る格式ある地方。


■ホクカントリー

 王国北部の寒冷地帯で、生家を追放されたナーガが一時期を過ごした場所。

 山岳と雪に覆われた痩せた大地が広がり、厳しい自然と向き合う人々の暮らしが根付く。


■トーエリア

 物語の主戦場となる王国東部の新興地域。産業・改革・冒険の中心地として急成長中。

 地形も多様で、探索・討伐の舞台となる場所が数多く点在する。


 都市ごとの思想や価値観の違いが顕著で、改革派と保守派の対立が物語の根幹をなす。

  - イスタート:糸と繊維の工業が盛んな交易都市。市民の活気と産業力が目立つ。

  - シガヒム:東端の聖地で、「聖なる奉仕」の制度が根強く残る宗教都市。

  - 大渓谷:イスタートとシガヒムを隔てる自然の大峡谷で、多様な生物の棲み家。

  - アジアーティの遺跡:古代文明の痕跡を残す遺跡群で、神の御業とされる祭壇が眠る。

  - 天窓の森:地底の大空洞に木々が天井を破って生えており、天窓のように光差す森。


■ナンオーシャン

 南方に広がる群島と海洋の一帯。

 色鮮やかな珊瑚礁や「黒い帆船」など海にまつわる不思議な伝説が残るロマンの海域。

 冒険者にとっては未踏で危険な、魅惑と恐怖が交錯する神秘の地方。



【その他用語】

■聖女

 サイランドにおける信仰の象徴で、霊的な資質と名門の血統が重視される存在。

 現聖女はエフィージール家のヒューマニーニで、宗教のみならず政治面でも大きな影響力を持つ。

 その尊厳は極めて重く、聖女を「瀆す行為」は重大な罪として社会的制裁を受ける。


■魔術

 人の内なる「気」と空気中の「大気」の揺らぎが共鳴して発動するエネルギー現象。

 使用時には自然界に痕跡が残り、術者の練度により効果の規模や精度が左右される。

 大魔力よりも制御精度が重視され、戦闘・工芸・医療など多分野で活用されている。


■自然と調律の神

 自然の均衡を守るために創造された、破壊と調和を司る神格的存在。

 人類の増殖と環境破壊を阻止すべく、魔法生命体「オーク」などを生み出した。

 「転生の書」とは対立関係にあり、物語の背後で静かに干渉する根源的な力である。


■魔法生命体

 体内に青白く光る「種核しゅかく」と呼ばれる心臓を持つ特殊な生命体。

 自然と調律の神によって生み出され、人類への警鐘として存在する。


■祭壇

 神聖な儀式や高位の魔術発動に用いられる構造物。

 各地のアジアーティ遺跡などに点在し、魔物の出現や神の痕跡とも関係が示唆されている。


蔓付紐(つるつきひも)

 武器や矢に結びつけて使用される、魔術補助用の細工道具。

 魔力伝導を助け、動作を拡張・強化するが、一度使用するとほどけて消失する特性を持つ。


小弩(しょうど)

 ナーガが使用するリムのない小型弩(クロスボウ)

 魔術エネルギーを注ぐことで矢がプラズマ化し、亜光速で射出される。

 扱い方次第では地形を破壊するほどの威力を持ち、精密な判断と制御が求められる。


■聖なる奉仕

 宗教的美名のもと、貧困家庭の子供が差し出される慣習制度。

 実態は人身売買や口減らしに等しく、多くの子供が過酷な運命に晒されてきた。

 ウサビナはこの制度により砂漠に放逐され、彼女の仲間たちは売られた過去を持つ。


■賊

 農村や交易路を襲う無法者たちで、物資や人命を脅かす社会的脅威。

 ナーガの義理の家族もこの賊によって殺され、彼女の人生に深い傷を刻む原因となった。



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