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〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW  作者: にのみやみのに
お手伝い編
96/139

らぶトモ 第92話 【思い出したぞ】

ようやく更新できました。

元気になりながらまた更新していきます。

 泉水の宿は温泉地のひとつだ。その温泉地はコテコテの温泉地だが、土産屋、遊び場も充実している。

 しかもレトロゲームがたくさんある。祭りの出店でもよく見掛けるものもある。

 【結構いいじゃん】

 小さい頃奈々と近くの神社に遊びに言ったな。


ーー2人幼き頃ーー

「おい奈々早くしろよ〜」


 俺は玄関で奈々を呼んだ。早く遊びに行きたくて急かした。


「待ってよお兄ちゃ〜ん」


 二階の自分の部屋から焦ってる声がした。


「先に行っちゃうぞ奈々〜」

「待てよ〜!今行くよ〜!」


 タタタと階段を駆け足で降りてきた。

 あれ?さっき私服着てたのに・・・。

 浴衣だ。そうか、それを着るのに手間取ってたのか。

 母親は仕事だから1人でやるしかなかったんだな。


「はあ、はあ、お兄ちゃん、お、お待たせ、はあ、はあ」

「奈々着替えるなら言ってくれれば急かさなかったのに」

「うん、でもそしたらお兄ちゃんのことびっくりさせたれないかなって思って。どうかな?」

「ああ、スッゲー似合ってるぞ奈々。可愛いな」

「えへへ、ありがとうお兄ちゃん。おこずかいも持ったから、縁日いけるよ」

「OK!じゃあ行くか!」

「うん」


 なんだよ奈々のやつ。スッゲー可愛いじゃん。

 浴衣はふんわりした布地で大きな牡丹があり、少し蛍光色っぽい水色のストライプになっている。

 陰影の部分を色分けされて薄いピンクで表現されている。

 帯は菖蒲色で帯紐で固定するタイプ。帯紐の前の部分に小さい牡丹が3つ付いている。


 妹なのにドキドキしちまった。

 背丈もまだまだ俺より小さいし、お兄ちゃんとして守ってやらないとな。

 

 そう思った俺は、奈々の手を引いて縁日に向かったのだった。


 縁日が行われている近くに神社は出店が並び、当然が学校の奴らも来ている。

 グループ同士で綿あめやばばなチョコを頬張りながら楽しくダベっている。


 すれ違いざまにクラスの女子がいた。

 少しお姉さんの雰囲気があるのに、そんなの目に入らない。


 だって奈々の方が可愛いぞ。

 見た目も可愛い、着物も似合ってる。

 完璧な女の子が妹だぞ。

 マジに俺今自慢だわ。


 絶対明日の学校はヒガミのコソコソ声が聞こえてくるだろう。

 聞こえてる時点でコソコソでもないんだがな。


 そんなの嫌味でもなんでもない。

 言え!どんどんヒガミを俺に投げつけろ。

 その度に、俺は自慢の奈々が輝いていることを自覚できるのだ。


「お兄ちゃん。なんか嬉しいそうだよ。どうしたの?」

「ん?いや。なでもない。さ、奈々の好きなもの買ってやるぞ。1000円も持って来たんだからな」

「え?いいの?だってお兄ちゃん、大好きな型抜きに全部使うって言ってたよ?」

「いいんだ。俺は奈々が喜ぶ顔が見たいんだ」

「ええええええ!お、お兄ちゃんが野菜だよ」

「野菜?」

「や、優しいの間違いだった」

「どんな間違えだよ。とにかく奈々。縁日楽しもうぜ」

「うん!!お兄ちゃん大好き!!!」

「俺も奈々が大好きだぞ!!」

「嬉しい!!お兄ちゃん奈々大きくなってもずっと一緒にいるからね」

「おう!俺は奈々のことずっと守ってやるぞ」

「やった〜!!お兄ちゃん、奈々、かき氷〜!」

「おい!いいぞ!」


 奈々ってこんなに可愛い妹なんだな。

 普段から一緒にいるから当たり前だったけど、周りを見ても奈々が一番可愛いぞ。


「お、可愛いな。妹か?おめえにはもったいねえな。ほらよモリモリにかき氷持ってやったぞ」


 かき氷を担当している売店のおっちゃんの俺へのいじりの後、奈々にこんもりと氷を盛ってくれて手渡した。

 強面の顔だけど奈々への顔は、孫を抱っこするおじいちゃんの顔のようだった。


「おお、めちゃくちゃめんこいな〜、ほらよ、一本あげるベサ〜」


 焼きトン(豚肉の串焼き)を買ったら一本の値段で二本もらった。

 なんだこの流れ。めっちゃお得じゃん。

 奈々が可愛いとこんなお得なんだな。

 俺お兄ちゃんなんだぜ。奈々のお兄ちゃんなんだぜ。大事なことだから二回も言ったぞ。


「お兄ちゃんみんなおじちゃんたち優しいよ〜」

「ああ、そうだな。奈々が可愛いからな」

「う、うううう恥ずかしいよ〜。お兄ちゃんいつも可愛いとか言ってくれないのに、今日はやけに言ってくれるよ〜。

 緊張する〜」

「お前困るのか、食べるのか、照れるのか、どれかにしろよ。せっかくの浴衣にくっつくぞ」

「うん、気をつけるよ〜。お兄ちゃんこの焼きトン美味しいよ〜。あ〜ん」

「じ、自分で食べれるぞ」

「いいから〜。あ〜ん」

「あ、あ〜〜〜〜ん」

「美味しい?奈々の焼きトン美味しい?」

「・・・っど、どうかな〜」

「そんな〜、奈々の焼きトン美味しくないの?」

「ああ、泣くなよ、美味しいよ」

「やった〜お兄ちゃん大好き〜〜〜」

「うわこら、くっつくな〜。危ないぞ」


 ああ、そうか・・・。奈々の抱きつきはこれから始まったのかな?


「お兄ちゃん何?なんか楽しそうだよ」

「あ、ああ。ちょっとな」

「そっか。あ、見て、ミカエルがいるよ〜ミカエル〜」


 泉水と顔を見合わせ、奈々を追いかけた。


 奈々との旅行楽しまないとな。

 


最後まで読んでくださってありがとうございます。


これからも頑張ります。


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