らぶトモ 第81話 【決闘だよ①】
閉店までの間にどんどんエスカレートした二人・・・。(ため息)
「私はお兄さんになら何をされてもいいと思っています。目が見えてなくったて、その人柄はわかります。
見えないからこそ、お兄さんの目に見えないものが見えるんです!ですから、お兄さんには私がいますから、
園子さんは片思いで失恋してください」
「何ば言いよーと?そげんのあんたん勝手な妄想やなか!お兄しゃんに相応しかとは自分だけとでも言いたかばいけ?
は、お笑い草ね。そげん傲慢な気持ちじゃいつか破綻するわ!
うちゃお兄しゃんにしゃるーんじゃなく、うちからお兄しゃんにご奉仕すると!
お兄しゃんのためにいっぱいおれんなこと出来るごとこれからがんばるつもりやけん!」
この二人このままじゃ終わらんな。
「それなら二人がどれほど兄上を想っているか勝負したらどうだ?」
「「ええ?勝負?」」
二人は驚いてこちらを見た。
同時にこちら見るとは、気があってるではないか。
あ、兄上を好きなわけだから似た者同士か。というか我も入ってるか。
二人には絶対言わんがな。
「そうだ。兄上が満足するようなご奉仕をして、より喜んでもらえた方が勝ちというのはどうだ?」
「ふふ。そげんの勝負にならんばい。どうしぇうちん方が喜んでもらえるに決まっとーもん。
どうしぇあんたじゃうちに手も足も出らんやろうけんね」
「何を言ってるんですか?私をみくびらないでいただきたいですね。こう見えても、お兄さんの喜びそうなものは
それとなく調査済みです。本人の好みを把握している私には、負ける要素がありませんよ!」
「わかっとらんね。好きなもんば知っとーけんって油断しぇん方がよかばい。好きなのが決まっとーってことは、
インパクトには欠くるってことばい。地味に終るがよかばい」
「お兄さんと出会ったのは私の方が早いのだから、時間の経験は覆せませんよ!観念なさい!」
「そっちこそ、たいがい経験だん何だん言うとらんでお兄しゃんの喜ぶこと考えんしゃいね!」
「言われるまでもないです!」
こりゃダメだ。終わらん。
「さて〜、そろそろ閉店の時間ですよ〜」
「は!は、はいお父さん。ご、ごめんなさい。私熱くなっちゃって。こんな遅い時間までいてもらちゃって。
泉水さん、園子さんごめんなさい」
「ふむ、それは良いのだ。気にするな」
「わ、私の方こそ、いつまでもお話してお仕事の邪魔してごめんなさい」
「じゃ、じゃあ、お互い様ということで」
「うん!仲直りの握手」
二人は熱く握手を交わした。
本当に仲良くなったな・・・仲を深めるベクトルが違うような気がするが・・・。
まあこの際気にせんで行こう。
「では期日は、次の日曜までだ。あと3日間だけだ。それで何らかのご奉仕をして兄上を喜ばせるのだ。
ジャッジは兄上自身にしてもらうとしよう」
「「はい」」
ふう。ようやく話がついたか。
しかし兄上も罪な・・・。ここまで女子に想われる男子もそういないぞ。
本人に全く自覚がないのが何だかなとは思うが・・・。
ま、それが兄上のいいところだがな。
我は兄上の横にいられればそれで良い。
いや・・・・。良くはないか・・・。詭弁だな。そうだ・・・良いことを思いついた。
それから二人の対決が幕を開けたのだった。
最低条件は、兄上にバレてはいけないこと。
守れなかったら即失格だ。
まあ鈍感だからわからんと思うが。
はいそう確信します。
うちもそう思うばい。
あ、やっぱりね。
大吾の取り合いが勃発しましたね。
妹たちの想いは爆発です!!
気に入っていただけたらブクマ・評価お願いします。