らぶトモ 第71話 【変わったかな?】
お兄ちゃんと仲良しにもっともっとなりたいな〜。
リゾートの時は本当にどうなっちゃうかわかんなかったな・・・。
ーーリゾートで・・・ーー
「お兄ちゃん・・・一緒のベッドで寝てる。かわいい寝顔・・・お兄ちゃん・・・奈々・・・。
本当にお兄ちゃんのこと・・・す・・・なの・・・。奈々、何度考えても、ほんとバカだよね。
兄妹なのに・・・。変態だよね・・・。でもね。本当に本当に奈々は・・・」
奈々は、お兄ちゃんのこと・・・本当に・・・。
寝ているお兄ちゃんを奈々は、優しく抱きしめ包み込む・・・。そして・・・。
「これは秘密だよお兄ちゃん・・・」
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うきゃあああ。
もう何回思い出したかな〜。
その度に顔が熱くなっちゃうよ〜。
奈々・・・本当に・・・お兄ちゃんが起きてたら・・・。起きてて、肩に触れられたら・・・。
それだけで・・・。
バフ!
「あイタ〜〜〜!ふにゅうう」
「なに天井見ては紅くなり、手を股に挟んではモジモジ、仰け反っては頬に手を当て悶えておる?」
「泉水ちゃん、詳しい説明痛み入るよ〜」
「まったく、正月明けからずっとその調子だな。いくらあの阿呆のリゾートでいいことがあったにせよだ」
「私、そんなにあからさまに変?」
「まずそれだ」
「え?なに?」
「奈々、お前、自分を今なんて言ったか?」
「私・・・だけど?」
「それだ」
「これのなにがおかしいの?」
「奈々は私と出会ってからずっと自分のことを「奈々」と一人称を言いておったが、リゾートから帰国して
からというもの、奈々は「奈々」から「私」になった」
「あ、そう言えば・・私全然気がつかなかったよ〜」
「自分でも気づかんというのは、あほのままの奈々で安心したが」
「あほ言うな〜」
「奈々・・・」
「は、はい〜」
勢いよく泉水ちゃんが私の顔に自分の顔を近づけてきた。
「話は、後でじっくりと聞こうじゃないか。いいな?奈々よ」
「う、うん」
「楽しみだ」
「なはははは」
泉水ちゃんの方こそ、去年のストレートヘアを少し色を落として、前髪を三つ編みにして後ろで縛る。
ハーフアップにしてるし、少し唇も色付きリップにしてる。
高校に上がる前におしゃれの練習かな?
私も変わったかもしれない。言われるまで気づかなかったけど、
やっぱりあの時が変わるきっかけだったのかもしれない・・・。
お兄ちゃんとのあの夜で・・・。
にゃはあああああああ照れる〜〜〜。
「なにをクネクネしとるんだ奈々は?全く・・・幸せそうな顔しおって。聞くまでもないが、
聞かねば気が収まらんわ」
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女の子も好きな人のことを思うと・・・ね。