らぶトモ 第56話 【真っ赤だな~】
「よかったよー」「ふむ、余裕だな」
奈々、泉水ちゃんのテスト結果は合格LINEを大幅に超え、来年の高校入学も補習なしで繰り上がりできる。
三学期は、期末テストだけ。
ほぼ高校の勉強が入ってきて、免疫をつけていく授業になる。
まあ実質三学期から高校の授業...と言うことになるな。
「では、我と奈々の無事テストが終わったことを祝して乾杯だ」
「かんぱーい!」
テストが終わったらあとは、出席日数をクリアすれば終わりだ。ほぼ二学期は終わったも同然。終業式に出て成績表をもらって、新学期までは、freedomだ。
「奈々さん、泉水さん、お疲れ様でした」
「ああ。ペルシャありがとう」
「ペルシャちゃん、奈々もう暇になるから、今度お買い物行こうよ」
「はい!喜んで」
「仕方あるまい、奈々だけにペルシャを任せられん。我も付き合おう」
「あ、さりげなくひどい」
「「あははは」」
女子三人とも、笑顔が可愛いなあ。和む。
「それで、大吾は終業式までなにしてますか?」
「まあ、恒例行事のクリスマスイブ的なことの準備だな」
「おおう!大吾が用意してるのですか?」
「まあな。うちはほぼ奈々と二人で過ごしてきたな。親達が忙しくなるまでは全員で楽しんだけどな」
「お兄ちゃん毎年力の入れようが半端ないんだよー。盛り上がるというより、お料理に達成感あるみたいだし」
「ふむ、それは気になるな」
「はい、わたしもお兄さんの手料理食べたいです」
「MEもですねー」
「そんな大したものは出ないぞ」
「みんなでワイワイやりたいよねー」
「それが一番のやりたいことだな」
「はい!わたしもです」
「じゃあ、今年はうちの店でやってくれないか?」
「それだと、お店に迷惑じゃないですか?ロバートさん」
「その逆だよ。わたしも、透子くんも一緒にパーリーピーポーしたいのさ」
「それなら、俺は構わないけどみんなは?」
「「「意義なし」」」
「ありがとうみんな」
「泉水ちゃん、桜庭さんを誘ってきてくれる?」
「ふむ。了解した」
「これであとは、やることと言ったら〜」
ーークリスマスイブーー
「どうしても着ないとダメか?」
「う・・・うん・・に、似合うよ・・くく・・ププ・・お、お兄ヒャン・・・」
「そんな笑うなよ」
「だ、だって・・・まさかその衣装選ぶなんて・・・」
「奈々さんめちゃ笑ってますね。どんなのですか?」
「おう〜ペルシャちゃんそれは〜」
「はい・・・・はい・・・ええ〜!・・・そんな・・・でも奈々さん笑って・・・・ひいいい」
「おい太助!ペルシャに誤解されるような情報流すんじゃねえぞ」
「見たままですよ〜」
「お兄さん今、目に丸いお皿を二枚、菜箸を頭に付けて、口にマシュマロを詰め込んで、ほっぺには・・・ププ・・・
とろけるチーズをつ・・つけて・・・体に丸のままの白菜を胸、股にくっ付けて・・・ちょっと踊ってるって・・」
「太助貴様〜〜〜!!」
「おう大吾が怒りました〜」
「待てこら〜!!」
「はははは、大吾くんと太助くんは面白いな〜」
「あ、お父さん、ありがとう、お兄さんもみんなも誘ってくれて」
「問題なしだ。しかし、みんなのことを言う時先ずは、大吾くんを筆頭に他のみんな・・・を一括りなんだな」
「ちょ!!お父さん!!」
「あはははは・・・お〜いお〜い・・・父として複雑だ〜〜〜」
「もう!お父さん泣かないで〜!」
「だってだって、そのミニスカサンタも大吾くんのためなのだろ?」
「う!」
「いいんだよ〜・・・お父さん休憩室にいるな〜」
「そんなに落ち込まなくても・・・」
「奈々よ。やはりお前もミニスカサンタか?」
「うん!でもね、赤はペルシャちゃんに譲って、奈々は緑なの〜」
「それはブラザーズ的なやつか」
「泉水ちゃんとさくらさんは何?」
「我はアンナと雪の女王様のアンナだ」
「今年1番の大ヒット映画のやつだ」
「はい。私は、ハリアップと賢者の石の、ハーマイオニオンの学生服です」
「魔法使いなのに制服って可愛いよね〜」
「こんなに楽しいクリスマスイブはなかなか味わえないな」
「はい、おっしゃる通りです」
「さくら、いつもありがとう」
「な、え?泉水様?急に...あのその」
「さくら、顔が紅いぞ」
「泉水様のせいですよ」
「ペルシャちゃん今日は楽しもうね」
「はい奈々さん。わたしはみなさんのおかげで幸せを感じてます、ありがとうございます奈々さん」
「私こそ、いつも笑顔を見せてくれてありがとう」
「もう、奈々さんやめてくださいよ、照れます。奈々さんの方こそ、お兄さんも一緒に仲良くしてくれてありがとうございます」
「もうやだなあ奈々も照れるよそんな新たまたってさー」
「これからも、仲良くしてくださいね」
「ククク、貴様が闇の眷族にならぬから、わたしは魔王様に顔向けできないのだ、解っているのか?大吾!」
「うわ、透子さん顔真っ赤だな!酔っぱらってる。しかも花瓶に話しかけてる」
「お兄ちゃーん」
「うわ!奈々か!背、背中に~」
「え?聞こえないよー」
「だから、あの胸があたる」
「えー?わかんないー」
「ちょ、やめ!」
「大吾~顔真っ赤ですよー」
「た、太助、なんとかしろ!」
「ノンノン!そのまま、至福の時を過ごしてなさいな」
「たすーけー!」
こうして俺たちは、クリスマスイブを過ごした。仲間が増えたこの年...。
仲間っていいよな。
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