表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW  作者: にのみやみのに
学園生活編
56/139

らぶトモ 第53話 【待つよ】

「泉水様、本日は予定通りのカーテンの交換です。よろしいですか?」

「おおそうだったな。このカーテンようやく届いたか。クローバーの柄が入ってるカーテンは人気だな」

「はいそうですね。2ヶ月ほど完売マークでしたね」

「ふむ。しかし、さくらよ。気をつけて交換してくれ」

「はい、お気遣いありがとうございます」

「まあ心配はしてないがな」

「では、この角を入れれば・・・」

「ん?どうした?」

「フックに入りづらくて・・・」

「無理はするな・・・あ!さくら!!」


 【ガシャ〜〜〜〜〜〜ン・・・バリン・・・!!】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ほひいしゃん、ほはものいふの?」《お兄ちゃんお買い物行くの?》

「ちょっと奈々さん。物を加えながら喋るのはお行儀悪いですよ。しかもソファーに横になりながらは、

 だらしないおじさん状態だぞ」

「うぐ・・・。お買い物行くの?」

「ああ。今日は何食べたい?」

「焼き餃子〜」

「お、珍しいな」

「なんか、そんな気分〜」

「はいよ。じゃあ行って来るぞ」

「行ってらっしゃ〜い」


ーー商店街ーー


「おばちゃん、豚ひき肉200gね」

「はいよ。今日は何すんの?」

「奈々が餃子食べたいって」

「へえ、珍しいね」

「そうなんだよね」

「はいよ、200gね」

「ありがとう、じゃあねおばちゃん」

「ありがとうね」


 俺は買い物を済ませて、ペルシャの顔を見に行った。


「いらっしゃいませ〜、あ、お兄さん」

「お、ペルシャ今日も元気だな」

「はい。元気いっぱいです」

「ん?見たことある背中・・・」

「あ、お兄さん、そこは」

「何?だめ?」

「いえそうじゃなくて」

「やっぱり、桜庭さ・・・ん?」

「・・・・」


 俺はそのあと、黙って横に座って珈琲を飲んでいた。

 桜庭さんは静かに涙を流していた。

 長い髪がザサっと垂れているのから、泣き顔を周りに晒すことはないが、肩がずっと震えていた。

 たまに大きく深呼吸して、涙をハンカチで拭っていた。


 こんな桜庭さんの状態で、雇い主の泉水ちゃんがいない・・・。


 まあ何かあったよね。

 落ち着くまで待つしかないよね。


 ペルシャとロバートさん、透子さんは黙って見守っていたそうだ。

 とりあえず、カウンターの一番奥の席とその隣の俺、と3番目の席は予約席にしてもらって、

 涙が止まるまで、珈琲をおかわりしてました。


「お兄ちゃん・・・遅いな・・・」

今回はちょっと暗め展開です。


懲りずにお付き合いくださると幸いです。


ブクマ、評価よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ